勝瑞城館で発見された建物跡の脇に居住区を区画していた溝跡が見つかっています。
この溝を境に日常生活の場(ケの空間)と、庭園(ハレの空間)をわけていたと考えられています。
館内の区画溝(やかたないのくかくみぞ)〔SD1023〕
枯山水庭園と礎石建物跡(SB1001)の東側に、この建物跡と軸を同じくした溝(SD1023)が検出されました。この溝から東側は生活面が一段低くなっており、また出土する遺物も鍋・釜などの煮炊具や壺・甕などの貯蔵具が多くなるなど、様相が異なります。
庭園のある空間がハレの空間であるのに対して、この溝から東側は恐らく日常生活の空間、つまりケの空間であったのであろうと考えています。