勝瑞城館は大規模な濠によって区画された、複数の曲輪によって形成されていたと考えられています。
濠跡(ほりあと)
勝瑞城館は、複数の曲輪によって形成されていると考えられます。それらの曲輪は、大規模な濠によって区画されており、発掘調査では縦横に延びる濠跡が検出されています。その規模は幅10~15m、深さ3m~3.5mを測ります。
濠1001の西法面は二段構築になっています。平坦面は南へ延び、濠1001と濠1005を分断していますが、二つの濠は濠1006を介して接続しています。濠底には、常に水が溜まっていたことを示す有機質粘土層が堆積していました。
有機質粘土層中からは、呪符木簡やこけら経、卒塔婆、漆椀、柄杓、独楽などの大量の木製品をはじめ、貴重な資料が多く出土しています。