団員が投稿した書籍のレビューを最新順で表示しています。
僕らは攻城の折に、何もない城址だとつい「残念ながら遺構は見られない」と思い、書いてしまいますよね。事実そう感じてしまうことで仕方ない。そんな中でも何かいい所を見つけて書きたいものです。そんなご同輩や私に、この本!
城って、造るのが大変で注目されるのはそこだと思いますが、落城することもあれば、天災で壊れそのまま廃城になることもあったわけで、そうした例を数多くの文献を引用して紹介してくれています。完全に破却される城がある一方、現代も遺構がある城址も存在する訳や、植栽の手入れやごみ・糞尿の処分などメンテナンス、門限や賭け事などのルール(城掟)といった生活観まで教えてくれます。
城掟ってものが残っていることを知りました。機会があれば見てみたいな。
大谷吉継の伝記小説。大谷平馬(吉継)と石田佐吉(三成)との少年期からの友情、豊臣秀吉からの絶大な信頼を軸に、吉継の生涯を描いた作品。
特に、秀吉の死後、関ヶ原の戦いまでの間のヒリヒリするような緊張感が伝わってくる。
御城印の記事を読んでからこちら、御城印に興味があったので購入しました。付録としてオリジナル集印帳も付いているので、これから御城印を集めようと考えている方には最適なガイド本です。収集癖を刺激されますね(笑)「はっ!これでは自分自身が御城印や御朱印収集にハマってしまうではないか!・・」(笑)
かくして、更に全国を放浪することになるのであった・・・(笑)
明智光秀総まとめといった感じでしょうか。
光秀をメインに、その周りの人物について50テーマでまとめてあります。
大判書籍ながら、文章量は結構多いので、じっくり読みたい本です。
千葉の臼井城を攻城したときに、たまたま通りすがった謙信一夜城。それらの思い出がこの本を手に取らせました。上杉謙信による臼井城攻めが丸々一冊の主題になるということが意外だったからです。そして、ハマりました。
資料の乏しい歴史上の出来事や実在の人物について、想像力の翼を広げて自在に物語を紡いでいきます。その筆力に脱帽。この著者はしばらく追いかけてみようと思います。
タイトル通り竹田城最後の城主赤松広英の生涯を描いた書籍です。
播磨の国、龍野城を争うことなく明け渡し、戦国時代に人生を翻弄されながら生涯を終えた武将です。
仁政をしき、他人を蔑むことなく、民を慈しみ、
理想の桃源郷をつくろうとする様が描かれております。
朱子学の祖、藤原惺窩の無二の親友で、広英が亡くなったあと、「赤松広通以外の武将は是ことこどく盗賊であった」といわしめました。
自費出版に近い形で出版されているので、多少読みにくさはありますが、たくさんお城と信長、秀吉、家康など著名な武将もでてきます。
たまたま団員総会の前後で読んでいたのですが、5本の時代小説連作短編のうち、4本目と5本目で越前松平家が重要なかかわりを持っています。特に4本目の越前騒動で丸岡にいた家老が失脚した部分、5本目の大坂の陣では松平忠直の必死の攻撃など、タイムリー過ぎて驚きました。多くの主家を渡り歩いた御宿勘兵衛という魅力的な主人公が、時には狂言回しのようにもなり、全く飽きさせません。
2部構成です。第1部では最上義光の生涯を。第2部で山形県の選り抜き50城の紹介をしています。
皆さんは最上義光のイメージってどんなでしょうか。陰険な謀略家とか残忍とかマイナスイメージかと思います。もしくは名前は知ってるけどといった人が大半ではないでしょうか。
そんな最上義光が世に出る時点の山形県の状況から説き起こされます。
ここではまるでRPGのような最上義光の人生を楽しんで頂きたいと思います。
第2部の山形県50城ですが、表題が最上義光なので置賜地方の城はあまり取り上げられていません。しかし、村山・最上に関してはアツイ内容になっております。早速近場から廻ってみた次第です。
実のところ第1部でも、関連城の縄張図が紹介されているので、50城以上の情報量があります。
また普通に「最上」義光と呼んでいますが、実は不自然なのをご存じでしょうか。初期の支配地は村山地方なのです。
いろんな説がありますが、そのうちのひとつの答えが提示されています。
山形県をまるごと楽しめる内容になっていますので是非読んでみてください。
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江戸時代の大名について詳しく知りたいと思っていた時に目に止まり、読んでみることにしました。江戸時代大小併せて260~300藩有ったと言われていますが、本書では大名の格差をテーマとして石高、将軍との関係、江戸城、江戸藩邸、参勤交代の5つに分けてエピソードを交えて書かれています。石高の大小による格差をはじめとして、将軍家から嫁をもらったり、養子をもらったした大名の家格が上げられたり、その家格によって江戸城内での将軍との拝謁の仕方や服装が違ったり、江戸藩邸では門構えや屋敷の広さに差が見られたり、最後に参勤交代の道中でかち合いそうになった場合とか宿場が同じになりそうになった場合にその大名の格差が顕著に表れる事を細かいところまで知ることが出来ました。その当時の大名たちは自分の家格を十分に認識した上で行動し、少しでもその家格を上げることを日々考えていることがよく理解できる一冊でした。
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