園部城の櫓門は現在、京都府立園部高等学校の校門として使われています。
1868年(明治元年)に建てられた、比較的新しい門です。
幕末期の築城ということもあり、隣接する巽櫓同様、櫓門も城郭としては変わった特徴があります。
2階の梁が頭をぶつけるほど低く、鉄砲や弓を自由に扱えない点や、格子の下の壁も低すぎて敵からの銃弾が防げないなど、防衛上の問題点が多数見られます。
さらに正方形の大型の狭間が正面の格子窓の両脇、側面、背面にも設けられていますが、これは窓としては小さく格子もありませんし、かといって鉄砲狭間としては大きすぎます。
全体として寺社建築の様式が多数みられ、この建築に携わった大工やそれを指導した園部藩が城郭建築についての十分な知識がなかったのではないかと考えられています。
反対側(城内側)から見た櫓門です。右にあるのが番所です。
それにしても、自分の通う校門が城門というのは趣があっていいですね。