屋良座森グスクは第二尚氏4代・尚清王によって築かれたグスクです。倭寇や海藩(中国の海賊)を撃退するための台場(砲台)として築かれ、のちに対岸に築造された三重グスクと連携して那覇港を防衛していました。グスクの造りは、長方形で、石垣の壁は厚く、16か所の銃眼が設けられており、1609年(慶長14年)に薩摩藩の軍勢が那覇港からの進入を試みた際には港口に鎖を張り、屋良座森・三重の両グスクから石火矢を打ち込んで撃退しています。戦後、那覇港拡張のため米軍によって徹底的に破壊され、周辺も完全に埋め立てられたため、遺構はありません。また現在城址は米軍基地内(那覇軍港)のため立入禁止となっています。
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