沼田市にある「グリーンベル21」の前に、「天王石(てんのういし)」と呼ばれる石があります。
案内板の内容を紹介します。
天王石(てんのういし)
天正(てんしょう)十八年(一五九〇)真田信幸(さなだのぶゆき)が沼田城主(ぬまたじょうしゅ)となり市場(いちば)を開かせるに当たり、見世頭(みせがしら)吉澤将監(よしざわしょうげん)がこの地に天王(てんのう)の宮社殿(みやしゃでん)を建て牛頭天王(ごずてんのう)(素盞鳴尊(すさのおのみこと))を祀(まつ)った。
慶長(けいちょう)十七年(一六一一)真田信幸が沼田城の改修(かいしゅう)にあたり、本町(ほんちょう)の町割(まちわり)を行い社殿(しゃでん)を中町(なかまち)に(現在の須賀神社(すがじんじゃ))遷座(うつし)、旧宮地(きゅうみやち)の印(しるし)にこの石「天王石(てんのういし)」を置いて祀った。
同時にこれより南を鍛冶町(かじまち)とした。
以来(いらい)、天王さまのお祭(まつ)りには、神輿(みこし)をこの石祠(いしぼこら)の所に安置したので、御旅所(おたびしょ)といい、「天王石」又は「天王様(てんのうさま)の腰かけ石」と呼ばれた。天王宮(てんのうぐう)は明治元年(めいじがんねん)須賀神社と改称(かいしょう)された。
真田信幸公のまちづくりによって天王宮は中町に遷座(うつ)し社殿が造営(ぞうえい)された。天王石より東に約三百メートルにある本宮「須賀神社」にも是非(ぜひ)ご参拝(さんぱい)下さい。今も尚(なお)、地域の氏神様(うじがみさま)として崇敬(すうけい)されております。