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黒まめさん
古地図から読み解く 城下町の不思議と謎

古地図からわかる城下町の様子と、現代に残る痕跡が語られています。近世城郭は、都市計画ありきで成り立っていることがよくわかりました。近世において「築城する」ということは、すなわち「お城を中心にしたまちづくり」なんだなぁと実感。加藤清正が城下に豊前街道を通したのは、そこを通って参勤交代する島津氏を監視するとともに、城の威容を見せつけ、戦意を消失させる意図だったとか…。築城名人は、都市計画もできる人だったんですね。


黒まめさん
日本史サイエンス 蒙古襲来、秀吉の大返し、戦艦大和の謎に迫る (ブルーバックス)

もうすでにお二人の方がレビューされているので言わずもがなですが、エンジニアの視点でデータを数値化して検証していくのがとても面白いです。著者がこの本でずっと述べている日本のものづくりの素晴らしさにも感動しました。また、「秀吉に戦艦大和を運用させたら…」という仮定に一瞬「おぉ、それは見てみたい」と思いましたが、亡くなった大勢の方々には申し訳ないけれど、あそこで負けておいて良かったのだと私個人は思います。


榎本秋さん
日本中世の非農業民と天皇(上) (岩波文庫 青N402-2)

非農業民と天皇を元に日本中世を読み解く著者没後20年記念出版の上巻

神人・供御人・作手などのキーワードで読み解いていく。

個人的には、漁場のでき方や入会地の話が面白かった。

どうしても農民>荘園>領主というように私は歴史を把握しがちで、気になってはいったが積極的には調べていなかったので普段と違う視点で興味深く拝見した。

網野善彦の本が面白いとおもったら隆慶一郎の歴史小説もぜひお読みください。


榎本秋さん
網野善彦対談セレクション: 世界史の中の日本史 (2) (岩波現代文庫 学術 473)

網野善彦と他分野の専門家や小説家などとの対談集

私はそもそも対談本って読みやすくて、わかりやすくて好きな人なので楽しく拝見しました。

東と西の違い、国の成り立ち、集落のなりたち、人間って関係性大事だよねなどは特に興味深かったです。

各対談のテーマは違えど最後まで読むと「日本」という国についてあらためて考えてみるきっかけになった気がします。


榎本秋さん
検証 川中島の戦い (588) (歴史文化ライブラリー 588)

川中島の戦いはなぜ起きたのか。何回あったのか。を丁寧に解説している。上杉、武田それぞれの川中島が指しているものが違うとか、それぞれの川中島地域の結びつきの話とか、勉強になった。単に川中島の地域を巡る話に終わらず日本史の、地政学の中で説明されていくのもわかりやすかった。ここにも近衛家から出たなとか。


榎本秋さん
戦国時代の大名と国衆 (戎光祥中世史論集7)

2018年の本。大名と国衆の関係。並びにそもそも国衆とはなにかを先行研究も紹介しながら実際の【文書】をもとに支配の関係性を各地の地域性も踏まえて論じている論集。知らない実例もあって知的好奇心が刺激された。


榎本秋さん
一年に一度しか会えない日本の「来訪神」図鑑

各地に来る「来訪神」を豊富なイラストと全国マップとともに紹介している。ナマハゲだけでもたくさん種類があるなぁとか。「来訪神」というカテゴリを認識してなかったので面白い発見でした。お城巡りの際に近くにある「来訪神」を探すのも面白いかもです。「来訪神」カレンダーもついてます


まーちゃんさん
ざんねんなお城図鑑

黒まめさんのレビューを見て、手に取りました。
精力的にお城巡りをしてきたお陰で、掲載されているお城はほぼ行ったことのあるところばかりで、確かに!!なるほど!!と思わせる所が満載で、楽しく読むことが出来ました。また、全ての漢字には読み仮名がふられており、漢字の苦手な私に非常にやさしい書籍でした。
最後にお城用語集も付いており、小さなお子様でもお城に付いて学ぶことが出来る一冊だと思います。


榎本秋さん
日本の城年表:古代から現代まで城の変遷や進化が劇的に分かる

城について年表形式でオールアバウトにわかる一冊。資料、イラスト、写真、図版を豊富に使用し、巻末には城に関する用語集もある。寺内町や模擬天守などにもふれてる。 これからお城についての知識を得たい人におすすめ


黒まめさん
黒牢城

荒木村重に捕らえられ、土牢に押し込められた黒田官兵衛を安楽椅子探偵に備え、有岡城落城を危機に陥れた事件の謎を解いていきます。それで終わりかと思いきや、実は、それらの謎が一つになり、村重らを巻き込んで奔流となる物語です。有岡城と荒木村重の行く末について知っている自分には、どのようにしてそこに行き着くのか読み進めながらドキドキしていました。ミステリーとしても、歴史モノとしても楽しめます。

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今日のレビュー

平安京の四〇〇年:王朝社会の光と陰

10月の定期ライブで榎本先生が推薦され、かつ来年の大河ドラマが平安時代が舞台と言うことで、予習のつもりで手に取りました。はっきり言って平安時代に関する知識はあまり有りませんでしたが、この著書には桓武天皇が都を平安京に移してから、摂関政治、院政、そして武士の時代までの約400年の貴族の権力闘争や平安京に住む人びとの営みを知る事が出来ました。特に関心を持ったのは平安京のトイレ事情で、汚い話もあり詳細は割愛しますが、テレビや映画ではなかなかお目にかかれない事なので興味深く読ませて頂きました。来年の大河まで時間はそう有りませんが、その前に是非読んでおく一冊だと思います。

まーちゃんさん)

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