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とにかく、お城の写真を日々眺めているだけで、時間が潰せているぐらいだし、自分が攻城する際の、写す参考にしたいなと思う気満々なので、お城関連のムック本をたくさん集めています。その延長で、更にきれいなお城の写真をと購入したのが、こちらの1冊となります。
写真図鑑と銘打っているだけあって、さすがに美しい写真が多いですし、登場する城数も103城と、結構な数ですし、各城5〜10枚づつと、なかなかの見応えになっております。とはいえ、ページ数は95ページとひじょうにコンパクトに、まとめられております。2017年発行ですので、掲載情報はやや古めではありますが自分にとってはお城のミニ写真集です。
自分の息子が、美術展に行くたびに、名画や気に入った絵の絵ハガキを買ってきて、それを100均の額に入れて部屋の壁に貼り付けて飾るという、結構面白いことをやっていて、ちょっと羨ましく思っていて、自分はこれを自分で撮ったお城の写真でやりたいなと今は考えています。この小さな夢を実現するために、今日もお城の写真を眺めて、攻城計画を練っております。
我が本城「和歌山城」も、空襲で消えた城のひとつなので、手に取ってみました。この本では、多くの写真や図で在りし日の姿を目にすることができます。城だけでなく、絵画や文書なども共に失われたのがわかりました。他にも記録に残っていない多くの物が失われたと思います。戦いのための城ですが、戦いをやめた丸腰の状態で失われていったということに、戦争の怖さを感じました。
戦国時代最後の戦、大阪夏の陣での真田幸村に焦点をあてた歴史小説です。
物語の主要人物、(徳川家康、真田信之、織田有楽斎、南条元忠、後藤又兵衛、伊達政宗、毛利勝永)の夏の陣に加わるまでのエピソードを各論で紹介しており、それぞれが描いた夢と想いを叶えるため、タイトルにある”幸村を討て”が色んな形で表されています。
直木賞に選ばれた”塞王の楯”もよかったですが、個人的には本作品のほうが面白かったです。
魅力ある石垣の城から厳選し、その特徴や見どころについて解説されています。(金沢城、江戸城、名古屋城、観音寺城、津山城、大坂城、名護屋城、岡城)
中世から近世の城が網羅されているので、進化していく石垣の技術がよく理解できました。
海外の城との比較や、文化財保護の在り方などにも言及され、千田先生らしい考察も読みごたえがあります。
笑点の司会として今やお馴染み、そして、大好きで毎回欠かさず見ているNHKテレビで不定期に放送されている、最強の城スペシャルの出演者でもある落語家、春風亭昇太師匠による1冊です。番組等でも公言されているとおりに、中世城郭の山城愛が爆発しております。
そして、そこはさすがに師匠、全編にわたって笑いを散りばめながら、ひじょうに読みやすい語り口で、お城愛が綴られています。一方、想い出の庵原山城に立つもの、といった人情噺も語ってくれております。
巻末には、同じく城あるき好きの歌舞伎俳優、坂東三津五郎さんとの楽しい対談も、掲載されています。
また、巻頭には、城あるき適性チェックシートなる50問の面白い設問が用意されていて、自分も早速やってみたところ、33のチェックが入り、31〜40は、「もう何も言うことはありません。あなたは身も心もお城好きなはず。全国各地のお城あるきを今すぐスタートしてみましょう。っていうか、もう行っているでしょ。」ということで、すっかり当たってしまっておりました。皆さんも、ぜひチェックしてみてください。
全編にわたって、昇太師匠の、お人柄とお城愛に浸れる1冊です。
攻城団の日本史の勉強会の予習の為に手に取りました。本著書は鳥羽院政の成立から十二世紀末までの京都を中心とした歴史が記載されており、時代的には今放送されている大河ドラマ「鎌倉殿の13名」と同じで、関東での出来事と平行して起こっていた京都での後白河院と平清盛のやり取り、仏教勢力との駆け引き、平清盛亡き後の後白河院の行動、最後は平氏が滅亡して京都に平和が戻ってきたところまで詳しく知ることが出来ました。関東では鎌倉幕府を開いた源頼朝が有名だが、京都では平和をもたらしたとして後白河院が有名なのだな、と本著書を読んでいて感じました。頼朝に「日本一の大天狗」と言わせるほど悪いイメージを持っていましたが、後白河院のイメージを変える一冊となりました。
攻城団で出している本ということもあり、すでに20件ほどのレビューも挙がっておりますが、この本が出てから、わずか2年で状況が、さらにもの凄い勢いで変わってきており、そこも踏まえて書かせていただきます。まず、この本に関しては、御城印に特化した素晴らしい作りになっており、攻城団でお馴染みのマーク、写真にはよく知る方々のお名前が、それだけで嬉しくなってしまいます。
御城印の元祖は、調べてみると30年ほど前、平成の始まった頃に松本城で作られたものが最初のようです。平成25年の伊勢神宮の式年遷宮から寺社巡りのブームが始まり、パワースポットを目指す人が増え、かわいい御主印を集めるという一代ムーブメントになっていき、それを追いかけるように御城印を出すお城が増え、お城好きたちを後押しすることになりました。2年ぐらい前は、城跡が神社になっているようなところでは、自分だけが御城印で御主印を書いていただくのに列になって並んでいる方をよく見かけておりました。ただ、コロナとなり、外出制限と御主印も書き置きになってしまい御主印ブームは一旦収束してきているようです。
もともと書き置きだった御城印は、この本が出た時が、316城で、皆さんが書いてらっしゃるようにすでにボリューム満点でしたが、今現在攻城団では1195城と2年で4倍となり、新たに武将印や合戦印なるものも登場してきております。城好きの端くれとしては、ありがたいことでもあり、嬉しく喜ばしいことですけれども、ここまで増えてくると、もはや個人ですべてを集められる範囲をとうに超えており、自分なりの条件をつけて(百名城に絞る、地域を絞る)付き合っていくことになるのかなぁと思っております。また、あまりにブームになって高額でやり取りされたり、一気に忘れさられてなくなってしまうことなく末永く御城印が続いていっていただけることを願っております。売れなくなれば、経済原則で淘汰されますからね。
次に本を出す時は、厚さ4倍ですかね。値段は2倍ぐらいまででお願いします。あるいは、もうネットの時代ですかね。
中学1年で陰キャのホタカ少年が、ひょんなことから一人でお城を巡るのですが、姫路城の守りの仕掛けや甲賀の城と地域の人々、安土城の発掘に関わるうちに、お城の沼にハマる物語です。「13歳からの考古学」とある通り、中学生向けの本ですが、内容はとても詳しく、思わず「へえー」とか「なるほど」と声が出てしまいます。イラストも精細で素敵です。お城を見るだけでなく、お城を使ったイベントや、発掘に携わったりするホタカ少年の目を通して、たくさんのことがわかります。甲賀の城にメチャクチャ行きたくなりました。
日本にある、いわゆる天守閣を140城、完全名鑑として紹介してくれているムック本です。色々言いたいこと、考えさせられることだらけですが、この本を読んでいくと何故か逆に140城もあるんかいとも思ってしまいます。反面教師的になってしまいますが、だからこそ12城しかない現存天守は、これから先ずっと大切に保存していかなければならないと思わされますし、城ブームの折、この先、再建される施設はきちんとした復元、復興を目指していただきたいものだと思います。きちんとしたものを作った方が、結果的に集客に繋がると思うんですけどね。そして、城マニアの端くれとして思うのは、城の魅力は建造物や、ましてや天守だけではないんだぞというところでしょうか。
この本の最大の読みどころは、あやしい天守としてまとめられているコーナーでしょうか。自分は、仕事の関係で長く茨城県に住んでいたことがあり、あやしい天守の筆頭とも言える豊田城じゃない、常総市地域交流センターの前を車でよく運転しておりました。じゃないのに、その立派なことと言ったら、どうせ作るなら目立ってなんぼ、話題になってなんぼなんでしょうが、調べてみたら30年前ですが建設費用は18億で、総費用は21億だそうです。いわゆるバブルの象徴ですが、作ったからには活用され続けていただけることを願っております。あの2015年の鬼怒川が氾濫した災害時には、避難所として利用され活躍したことは付記しておきます。
そして、出版社は違うようですが、他であやしい天守閣としてまとめられた本も出ており、こちらもひじょうに面白い一冊となっております。こちらもぜひ。
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