団員が投稿した書籍のレビューを最新順で表示しています。
江戸城天守を再建する会の特別顧問をされている三浦正幸先生が書かれた著書で三浦先生のお話は講演会等でよくお聞きしているので、お城の構造について勉強したく手に取りました。前半は天守の外壁、窓、狭間、石落、そして基本的構造について詳細に解説されており、外壁の仕上げ、屋根、破風の形に格式の上下があることを知り、今後天守の見方が変わるように思えました。後半は現存12天守、失われた天守の詳細説明がされています。熊本城の宇土櫓が第一期普請で建てられた初代天守であることを初めて知りました。この一冊で天守の構造に付いてほぼ網羅していると思いますので、天守の構造について詳しく知りたい人にはお勧めです。なお、続編として「櫓・城門編」もあるようですのでそちらも読んでみようかと思います。
幕末を駆け抜けた土方歳三の生涯が描かれています。土方歳三は、ご存じのように北海道で戦死しますが、なぜか読後感が爽やかです。物語の中で土方は、自分の死期を悟り、尚且つそこに至った人生を悔いていないからでしょう。決して美化されていませんが、丹念な取材と資料集めによって、一本筋のとおった魅力的な人物像が出来上がっています。だから、面白いです。
関東圏では、コンビニでも販売されている、街巡りの雑誌「散歩の達人」から出ているムック本です。2017年発行とやや情報が古めなのと、雑誌の傾向からほぼ首都圏から行けるお城ばかりなのが残念ですが、これはかなりお勧めの1冊です。
お城や古戦場の紹介だけではなく、その近辺にある神社や関連施設も詳しく説明されており、詳細な地図で、お散歩コースとして案内されています。各所間の徒歩でかかる、おおよその時間の目安まで書かれている親切さです。トータルの歩行時間と歩行距離付きです。もちろん、そこは散歩の本なので食事ができる店も詳しく紹介されています。
自分は、城だけではなく、旅として城巡りを楽しみたいタイプですので、この本はありがたいかぎりです。また自分は関東住みなので、すでに攻城済みのところが多いのですが、こう回れば良かったのかと後悔しており、逆に再訪を企んでおります。
やや古い本ですので、入手が難しいかもですが、図書館や古書店で見かけたらぜひ。ちなみに自分は大手古書チェーンのネット販売からの200円での購入です。
図書館で歴史関係の本を見ていたら、以前読んだことのある神社、日本の名城の解剖図鑑シリーズの新シリーズを見つけたので読んでみることにしました。この著書には飛鳥時代の白村江の戦いから明治時代の西南戦争までの代表的な合戦61件が見開き1件という形式で簡潔にまとめられており、合戦マップによりその場所も判るような構成となっています。また、その合戦で登城する勝軍の将、若しくは敗軍の将が紹介され、見開きの最後にその合戦が与えた影響が書かれており、次の時代に繋がっていくことが良く判ります。最後の西南戦争では武力の代わりに言論を用いた自由民権運動が拡がっていくとまとめられています。各時代の合戦が年代順に記載されているので、時代の流れ、変化を簡単に理解することが出来る一冊となっています。
4つのテーマから城のプロが選び抜いた、本当に行くべき100城が紹介されているムック本です。ただ、最後まで読んでも城のプロとは誰なのかは残念ながら分かりません。4つのテーマは、「現存天守と定番の城」25城、「有名大名ゆかりの城」30城、「今、話題・注目の城」20城、「風光明媚な城」25城となっていて、合計で100城です。
各城の御城印の紹介には、力が入っていて、大きめの図版で、価格、購入できる場所、発売年月が記載されております。100城以外の城も、厳選全国のオススメ御城印セレクションというコーナーで紹介されております。
オールカラーのムック本ですので、当然綺麗な写真も多く、眺めていて飽きない、攻城初心者向けの一冊になっております。
完全ガイドシリーズというムック本の中の1冊のようです。ナンバーは244となっていますので、他にも色々シリーズの本があるかもです。
巻頭特集が天守を極める!となっているように現存をはじめ復興・復元天守があるお城がメインの紹介、解説本になっています。山城は絶景山城ランキングと歩き方というコーナーに10城まとめられておりますが、山城ファンには少し物足りない内容かもしれません。
各城の古地図の縄張り図が掲載されているのと、天守の断面図のイラストが描かれているのが分かりやすく、なかなか面白いです。そして、ムック本ですので、お城の写真はどれも綺麗なものが多く、自分が写す際の良い参考になります。
なぜか、最後のコーナーが、地理と地形で読み解く戦国の城となり、兵糧攻め、水攻め、力攻め、奇襲戦、調略・情報戦のそれぞれ代表的な城攻めが紹介されていて、陣容図、方位図も示されていて、読み応えがあります。兵糧攻めは鳥取城の飢え殺しが、水攻めは備中高松城攻めが紹介されたおります。
とにかく、お城の写真を日々眺めているだけで、時間が潰せているぐらいだし、自分が攻城する際の、写す参考にしたいなと思う気満々なので、お城関連のムック本をたくさん集めています。その延長で、更にきれいなお城の写真をと購入したのが、こちらの1冊となります。
写真図鑑と銘打っているだけあって、さすがに美しい写真が多いですし、登場する城数も103城と、結構な数ですし、各城5〜10枚づつと、なかなかの見応えになっております。とはいえ、ページ数は95ページとひじょうにコンパクトに、まとめられております。2017年発行ですので、掲載情報はやや古めではありますが自分にとってはお城のミニ写真集です。
自分の息子が、美術展に行くたびに、名画や気に入った絵の絵ハガキを買ってきて、それを100均の額に入れて部屋の壁に貼り付けて飾るという、結構面白いことをやっていて、ちょっと羨ましく思っていて、自分はこれを自分で撮ったお城の写真でやりたいなと今は考えています。この小さな夢を実現するために、今日もお城の写真を眺めて、攻城計画を練っております。
我が本城「和歌山城」も、空襲で消えた城のひとつなので、手に取ってみました。この本では、多くの写真や図で在りし日の姿を目にすることができます。城だけでなく、絵画や文書なども共に失われたのがわかりました。他にも記録に残っていない多くの物が失われたと思います。戦いのための城ですが、戦いをやめた丸腰の状態で失われていったということに、戦争の怖さを感じました。
戦国時代最後の戦、大阪夏の陣での真田幸村に焦点をあてた歴史小説です。
物語の主要人物、(徳川家康、真田信之、織田有楽斎、南条元忠、後藤又兵衛、伊達政宗、毛利勝永)の夏の陣に加わるまでのエピソードを各論で紹介しており、それぞれが描いた夢と想いを叶えるため、タイトルにある”幸村を討て”が色んな形で表されています。
直木賞に選ばれた”塞王の楯”もよかったですが、個人的には本作品のほうが面白かったです。
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