みんなのレビュー

団員が投稿した書籍のレビューを最新順で表示しています。

レビューを投稿するには
まず以下のリンクにある検索フォームで書籍を検索してください。検索結果にある「レビューを書く」という緑のボタンを押せば入力欄が表示されます。このページに並んでいるレビューのようにすでにほかの団員がレビューを書いている場合は、書籍のページの右上にある「レビューを書く」を押しても投稿できます。
書籍の検索ページ

まーちゃんさん
牛車で行こう!: 平安貴族と乗り物文化

こうの団長が攻城団テレビの中で紹介されているのを見て、面白そうだなと思い、読んでみました。牛車は絵巻物等でよく目にしますが、詳しいことは知りませんでした。牛車は後ろから乗って、前から下りる事は聴いて知っていましたが、牛車が4人乗りであることをはじめて知りました。また、牛車には唐車、檳榔毛車、糸毛車、網代車など色々な種類があり、その牛車の種類によって乗っている人の身分が外から見て解ったとの事です。平家物語絵巻で木曽義仲が牛車の後ろから下りた事によって、義仲がいかに田舎者であったかを表すものだそうですが、そもそも牛車に乗るルールを知らなければ理解出来ないでしょう。また、江戸幕府老中で寛政の改革を行った人物として有名な松平定信が老中を退いてから牛車の文化を研究し、「輿車図考」(よしゃずこう)を残したことを知り、有能な方は何をやっても名を残すのだな、と強く感じました。と言うことで、牛車に乗ってみたいと一度は思われた方であれば十分楽しんで頂ける一冊田と思います。


伝もものふ山田(ヤマー)さん
知識ゼロからの日本刀入門

日本刀が気になりはじめた人にオススメの本です。
日本刀の種類、各部名称、つくり方、刀工の流派など基本的な知識が図解されており読みやすいです。後半では日本刀トリビアとして、戦国大名との関わりなどが紹介され楽しく読むことができました。
この本を読むことにより、博物館などでの日本刀の鑑賞が楽しくなると思います。


つば九郎さん
ニッポンの城 (エイムック 1872)

 お城のムック本ですが、戦国武将と絡めて紹介していくスタイルになっています。したがって、登場してくるお城は、どうしても戦国時代以降のものが中心となっております。13人の戦国武将は、上杉謙信、伊達政宗、前田利家、武田信玄、毛利元就、太田道灌、北条氏康、織田信長、豊臣秀吉、長宗我部元親、真田昌幸、藤堂高虎、丹羽長秀のビッグネームが並び、ゆかりの城が紹介されています。
 フランス人の女性の方が、彦根城や、その城下町を旅するレポート等、独自の記事が掲載されていて、他には見られない面白い内容になっています。
 最近、映画化されている、時代劇が経済的観点から描かれている作品が多い気がしていて(決算忠臣蔵、超高速参勤交代)、ぜひ大河ドラマや映画で、加藤清正あたりの城造りや町造りをメインにして作っていただけないかなと思っております。


伝もものふ山田(ヤマー)さん
図解 誰でもできる石積み入門

城ではなく農作地等での石積みのマニュアル本です。
城の石垣の説明はありませんが、野面積みがどのように作られるのか良く分かります。ダメな積み方の例など感覚的な部分が図解されているので、穴太衆がいう「石の声を聴く」が少しだけ理解できた気がしました。石垣鑑賞の参考にもなりそうです。
石積みに必要なのは、根気・忍耐・努力!


伝もものふ山田(ヤマー)さん
戦国の城と石垣

戦国時代の石垣の成立ちについて考察されています。
もともとは寺院などで使われていた石垣が、どのように城郭にも適用されるようになったのか考察され、興味深く読むことができました。近江、信濃、播磨など地方による積み方の違いや、時代ごとに異なる矢穴の形状などが勉強になりました。
水茎岡山城(滋賀県)、青柳城(長野県)など、マイナーだけど気になる城も取り上げられており行ってみたくなります。


つば九郎さん
歴史人 2021年5月号

 お城関連の本は、当然、世に数多くあり、各地の名城を紹介してくれている本、天守やら(なかには、あやしい天守閣やら)石垣やらに特化している本、大名からや合戦から、歴史サイドからアプローチしたお城の本、1城だけに限定した本、専門的な本から雑学的な本、そして子供達に向けられている本、等々、さまざまなバラエティーさで出版されています。そのすべての本で、ありがたいことに、お城の基本用語や石垣の積み方、天守の構造、城の歴史といった、お城初心者が最初に知っておくべき項目にかなりのページが使われております。
 これは非常にありがたいことなんですけれども、ただ今回は、お城のあの事について調べたいんだけど、どの本のどこに書いてあるのが1番分かりやすかったけなーということが、自分にはしばしばあります。自分だけかもしれませんが。
 そんな自分のようなタイプの者には、そしてそこのあなたには、この号の歴史人です。なにしろ、日本の城、基本のきです。城の見方を徹底解説し、知っていれば城歩きが100倍面白くなる本です。
 各項目、それぞれの専門的に書かれた本を除けば、ほぼこの本が1番詳しく、かつ分かりやすく説明してくれていると思います。そして、この本、一冊あれば良いんです。さながら雑誌でありながらの、間違いなくお城の百科事典と言える一冊です。
 


つば九郎さん
歴史人 2022年5月号

 先日、攻城団の読者投稿欄でも、取り上げられた最強の城だけをテーマにした雑誌です。というか、城好きは誰もが一度は自分なりの思いを巡らせるテーマかもしれません。攻城団では、江戸城、姫路城、熊本城の3城を挙げる方が多かったですかね。ちなみに自分は大坂城でした。 
 さて、結局どの城が最も堅城なのか、雑誌歴史人の見解は如何に。
 加藤理文氏、中井均氏、三浦正幸氏の三氏が、
縄張、曲輪、土塁、石垣、堀、地形、規模、虎口・門、櫓、天守の10項目で採点して、合算して総合ランキングを選出しています。
 総合部門ランキングは1位から順に姫路城、名古屋城、大坂城、江戸城、広島城、彦根城、熊本城、伊予松山城、岡山城、会津若松城でベスト10となりました。大坂城と江戸城は同点3位です。結果、近世の天守を備えた大型城郭が並んだ感じでしょうか。
 11位以下の方が、津山城、和歌山城、小倉城、駿府城、萩城と並び興味深いですし、部門別ランキングの土塁で諏訪原城が堀で佐賀城が1位に選ばれており、細かく見ていくと、なかなか面白いです。
 城好きは、それぞれに自分なりの思い入れもあるでしょうし、ランキングは122位まで挙げられているので飽きることなく読んでいられる1冊です。


つば九郎さん
シリーズ旅する日本百選1 名城を訪ねる旅 東日本編

 昨年、出版されたばかりの本です。この手の全国のお城の紹介本とするとおそらく最新刊となると思います。東日本編、西日本編、の2冊で50城づつ計100城です。東日本編で滝山城と八王子城、長篠城と古宮城が、それぞれ1城の扱いになっているので、正確には計102城です。
 そこは最新の本ですので、各城の情報の内容への信頼性は高く、御城印情報も充実しています。オールカラーで掲載されている写真も、非常に綺麗で、サイズ的にもコンパクトなので持ち運びにも便利です。
 名城を訪ねる旅となっており、各城ごとに、おすすめ立ち寄りスポットが掲載され、城によっては、旅情を味わうモデルコースが、美味しそうなメニューを伴って登場しております。千田嘉浩さんのひとこと解説も当然、的を得ていて楽しいですし、巻末の名城みやげも、こんなものもあるのかと思わず買いたくなってしまいそうです。二条城のカプセルトイのフィギュアコレクションが気になりすぎです。同じものばかり出し続ける羽目になって散財しそうですが。
 最新の情報が得られる充実の内容で、間違いなくお勧めの2冊です。1冊じゃないんかい。


つば九郎さん
日本三百名城 (中公ムック 歴史と人物 4)

 タイトルは日本三百名城となっており、確かに新たな100城が選出されていますが、内容的には、ほぼその100城とは関係無く、ごくごく至って普通のムック本です。せっかく、更なる100城を選んだんだったら、その選出理由や紹介に徹すれば、かなり面白い内容になっただろうになぁと思えて残念です。
 地域的なバランスの悪さが、気になるところではありますが、四稜郭、宇都宮城、久留里城、河村城、墨俣城、久能山城、清洲城、玖島城、杵築城、等々が、更なる100城には選ばれております。このあたりまでは無難だし納得の選出でしょうか。
 まぁ、お城マニアは、当然すでに自分なりの300名城選びを空想していたりすると思うので、答え合わせ的な楽しみ方はできる一冊かもしれません。


つば九郎さん
あやしい天守閣 ベスト100城+α (イカロス・ムック)

 お城好きの端くれとして、お城の魅力は天守だけではないということは、十二分に分かってはいるんですが、とはいえ、やはり模擬天守でも見れば気分はグーンと上がるし、当たり前のように写真に収めてしまったりもする訳であります。
 数々のあやしい天守閣たちも、あやしいながらも地元の方々の熱い思いがあり、観光資源としての大きな期待があり、地方行政の在り方までも考える良い機会を与えてくれます。巻末に書かれている、城郭・戦国史研究家の方の、お城ファンはなぜ「ヴィヨンの天守」の夢を見るのかにある、あやしかろうと、いかがわしかろうと、存在し始めてしまったものには、何かしらの意義が宿ると言う文章が重いです。
 そして、反面教師ではないですが、だからこそ12城しか残っていない現存天守は大切に保存していかなければならないという思いを強くします。また、現存櫓、現存門、4つしかない現存御殿も大切にしていかなきゃならないですね。そして、今後の復興も、きちんとした復元として後世にあやしいと言われないものにしていかなきゃならないですね。
 下田城じゃない、下田城美術館(廃館)のぼろぼろになってしまった悲しい姿が、あちらこちらに広がっていかないことを心より願っております。
 

フォローしませんか

攻城団のアカウントをフォローすれば、SNS経由で最新記事の情報を受け取ることができます。
(フォローするのに攻城団の登録は不要です)

今日のレビュー

虚けの舞 (講談社文庫)

豊臣秀吉の知力権力に翻弄された織田信雄と北条氏規が主人公。死ぬか生きるかの時代に、紆余曲折の数奇な運命をたどった二人が肥前名護屋城で御伽集として再会します。運はいいが才能がない信雄と、才能はあるのにうまくいかなかった氏規。韮山城で対峙したこともある二人の思い出話はつら過ぎて笑えませんが慰めあう中でひとつの答えが出ます。勝ち組とは何ぞや?豊臣家と対比して考えると面白いです。

弥一左衛門さん)

書籍ページを表示する

すべてのレビューを表示する

フィードバックのお願い

攻城団のご利用ありがとうございます。不具合報告だけでなく、サイトへのご意見や記事のご感想など、いつでも何度でもお寄せください。 フィードバック

読者投稿欄

いまお時間ありますか? ぜひお題に答えてください! 読者投稿欄に投稿する

トップへ
戻る