先週末、2月17日(土)に攻城団ツアーズ・城たび〈姫ちゃりで巡る、姫路城中堀周回ツアー〉を開催しました。
今回は初の団員幹事ツアーということで、山鳩さんが幹事(と自らガイドも!)をしてくれました。
ツアー当日は天気にも恵まれ、朝から夕方までぼく自身も堪能させてもらったので、その模様をレポートしますが、帰りの新幹線で強く感じたことは「やっぱり〈好き〉のおすそわけが攻城団らしくていいな」でした。
もちろん一般的な知識を共有するガイドもありがたいんですけど、それに加えて「自分はここが好き」「ここをぜひ見てほしい」という主観性が上乗せされると満足度は大幅にアップするんですよね。
ぼくも「二条城はみんなが思ってるよりずっとすごいんだよ!」って伝えたくてガイドツアーをやってたなと自分がガイドをしていた際の基準みたいなものに気づかせてもらいました。
いいガイドさんに案内してもらうと自分でもガイドをやりたくなるんですけど、今年中に1回は二条城のガイドツアーを開催したいです。
はじめての団員幹事による開催ということもあり手探りでの進行となりましたが、まずは最初のひとり目として手を挙げてくださった山鳩さんに感謝します。ほんとうにありがとうございます。
攻城団のサイト上で告知も募集もする公式イベントを企画し、また他の団員を案内するというのは飲み会や懇親会の幹事とは桁違いのプレッシャーもあったかと思いますが、山鳩さんがゼロをイチにしてくださったおかげで、提案のハードルが確実に下がっています。
その証拠に来月はtoproadさんが、再来月は黒まめさんが幹事のツアーが決定していますし、ほかにも検討中の声を聞いているので、全国各地での開催がこのあともどんどん続いていくことをぼくも期待しています。
(企画してみようかなと思ってる方はルームで相談いただいてもいいですし、お問い合わせフォームからメールしていただいてもOKです)
前回の玄蕃尾城ツアーで好評だったので、事前ミーティングは今回も一週間前にやりました。参加者が8人ということもあり全員参加できたのは良かったです。
事前ミーティングでは自己紹介だけじゃなく、予習も兼ねて古地図を使いながらツアーのコースを確認しました。姫路城は古地図もたくさんあるのでいいですね。
いちおうツアーの行程としては、朝からレンタサイクルで姫路城の周辺を中堀に沿ってまわるところまででしたが、懇親会を兼ねてランチをして、そのあとは特別公開中の西小天守をみんなで見に行こうと話しました。
せっかく団員であることを条件に募集してますし、今回の参加者からも評判が良かったので今後も城たびではZoomを使った事前ミーティングを継続しましょう。
ここからは写真多めでお届けします。
朝10時にJR姫路駅前にある観光案内所に集合。今回の参加者は申込順に朝田丸さん、はつみんさん、パカパカさん、たもさん、黒まめさん、くすださんです。
山鳩さんから手作りの「旅のしおり」がみんなに配布されました。
こういうのは参加者にとってほんとうにありがたいですね。
最初に駅前のモニュメントで記念撮影。
画角はいいんだけどタイマーで撮影したらピンボケしてました。
駅前のポートに移動して、自転車を借りて出発です。
レンタサイクルのアプリは事前にインストール&会員登録してきたのでスムーズでした。
この枡形は鵰(くまたか)門跡です。
さらに土塁を見ながら西へ。
土塁があれば登るでしょう、ということで中曲輪の南西隅にあたる埋門跡の土塁を見学。
ここからは天守群もよく見えました。
ぼくもはじめて知ったけど、穴場スポットかも(望遠レンズがあればいい写真が撮れそう)。
さらに進んで車門跡へ。
このへんはしっかり土塁が残っているんですね。
さらに市ノ橋門跡の近くから「千姫の小径」を走ります。
トイレ休憩を挟んで、山鳩さん激推しポイントのひとつ「中曲輪北部の土塁」へ。
こんなところまで来たことのある人は団員の中でも少ないんじゃないかな。
かなりの高さがありますが、盛り土じゃなく自然地形じゃないかとのことでした。
この日は中堀に沿ってほぼ一周回ったのでいろんな角度から天守群を見ることができました。
さらに移動。電動アシスト自転車なのでぜんぜん余裕です。
この自動車学校(姫路中央自動車学院)のあたりがほぼ真北になります。
ここで冒頭の記念写真を撮りました。
さらに走って、もうひとつの山鳩さん激推しポイントへ。姫路市立日本城郭研究室の裏手にある土塁ですが、ここも知らなかったです。
野里門跡を通ってさっきの土塁を外側から見ながら走ります。
ぐるっと清水門まで戻ってきて、撮影タイム。
さっそうと漕ぎ出す攻城団メンバー。
黒川紀章が設計した2億円のトイレの写真を撮り忘れてたと思ったけど、かろうじてありました。
(左のガラス張りのほうが休憩所で右がトイレ)
兵庫県立歴史博物館の窓に反射する天守を見て、さらに移動。
鬼門除けの「欠け」を見学。
こういう細かいところまでフォローしてもらえるのはありがたい。
(鬼門除けについてみんな知ってるのか事前に聞くのを忘れてたので、このへんの前提知識のレベルチェックは今後必要かも)
喜斎門跡からもリフレクションで見えるので撮影タイム。
三の丸へ入って少し見学。
また自転車に乗って、中堀に戻ります。
久長(きゅうちょう)門跡から内京口門跡へ。
城見台公園で記念写真を撮影しましたが、またピンボケしてました。ほんと申し訳ない。
最後は家老屋敷跡公園にあるポートで自転車を返却。
以下のマップが今回まわったコースです。
山鳩さんがかなり細かくスポットを追加してくれたので参考にしてください。
このあと近くのお店でランチを食べました。
(おなかすいてたのと話に夢中で写真を撮るのを忘れてました。
土塁を歩いた以外はほとんど自転車だったのでぜんぜん疲れませんでした。
最近は各地でレンタサイクルも整備されてきたので、自転車で城下町をまわるというアイデアはほかのお城でも実現できそうですね。
古地図を見ながら跡地をまわるのも楽しいでしょうし、お城から離れたところに移築門が残っているお城もけっこう多いので、そういうコースを考えるのも良さそう。
全国各地にいる団員同士が自分が住んでいる地元のお城を案内しあえるようになったら最高ですよね。
ランチ後はそのまま一般的な姫路城ツアーをしました。
ちょうど西小天守の特別公開をしていたのと、この日は大名行列の再現などもやっていたので、ぜんぶ見てきました。
備前丸で記念撮影。
バストアップのつもりがほとんど首だけになってた(おかしいな)。
山鳩さんの案内はまだまだ続きます。
山鳩さんが撮影してくれた写真。
(るの門だけにみんなで「るー」と言ってるところ)
このあとも三国堀から西の丸へ。
朝10時に集合して、解散したのが16時半くらいだから、ほんとに一日フルに使って姫路城を外から中まで満喫しました。
当日、黒まめさんが「詳しい人に案内してもらえるのもありがたいんだけど、団員みんなでわいわいお城を見学できるのが楽しい(から参加した)」とおっしゃっていて、団員同士のリアルな交流機会としてもこの「城たび」が各地で開催されるようになるといいですね。
ぼくは以前からボランティアガイドの功罪についてよく考えていて、ボランティアに頼っているからなり手が少なくなるし、ベテランが古い知識のまま勉強しないので評判も悪くなる――だから良いガイドにはお金を払う代わりにちゃんと勉強してもらう、適度な緊張感があったほうがいいんじゃないかと思っていました。
いまもその考えに変わりはないのですが、山鳩さんはとてもしっかり勉強されていて、今回のツアーでは知らないことをたくさん教えてもらいました。ガイドの品質は有償無償とは別の話なのかもしれないですね(もちろん経済的に余裕がある状態のほうが勉強に割く時間も増やせるので無関係ではないと思います)。
あとあらためて「楽しいガイドツアーは参加者全員でつくる」ということも再認識しました。玄蕃尾城では幹事の立場でしたが、今回は(カメラマンはやりつつも)いち参加者としての立場だったので新鮮な気分でした。
道中の会話などを工夫すれば、たぶんもっともっと楽しくできると思うので、ここはぼくもいろいろ考えて幹事といっしょに試行錯誤していきたいと思います。
(美術における対話型鑑賞にヒントがあるのではないかといまぼくは考えています)
カメラマンとしては記念写真が4枚中3枚失敗していたのと、楽しすぎて写真を撮り忘れてたところが何箇所かあったのが反省点です。次回に向けて改善します。
自分も写りたいから前日にマニュアルを読んでタイマー機能をおぼえたりしたんですけどね。スマホのほうがきれいに撮れるかもしれないので次のツアーまでに練習しておきます。
冒頭に「〈好き〉のおすそわけ」と書きましたが、ぼくはみんなから「ここが好き」という話が聞きたいし、みんなの偏愛っぷりを伝えてほしいのです。
「これカッコよくない?」「この仕事っぷりがすごくない?」「この部分に感動しない?」「ここが最高におもしろいと思うんだけどどう?」などなど、誰かの感情が会話のきっかけになっていくとすごく楽しい時間になると思うので、これを読んで少しでも共感できた方はぜひツアーの企画を考えたり、誰かが企画したツアーに参加したりしてみてください。
早くも来月の厳島ツアーが楽しみです!(参加者も募集中です!)
もし攻城団ツアーズ・城たび〈姫ちゃりで巡る、姫路城中堀周回ツアー〉が次回開催されたら参加したいという方はご登録ください。
別日程での開催が決まった際にメールでご案内いたします。
toproadさんが城がたり「よくわかる小牧山城」を企画してくれました。愛知県小牧市と調整してくださり、学芸員の方にZoomで話していただけることになりました。小牧山城の歴史、発掘調査の成果など、いろんな話が聞けると思いますのでぜひご参加ください。
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