11月11日(土)、1並びのゾロ目の日に攻城団ツアーズ・城たび〈玄蕃尾城〉を開催してきました。
団員と同伴者が18名、それにぼくとガイド2名、総勢21名でJR余呉駅に集合し、駅からの移動込みで約3時間ほど玄蕃尾城を満喫してきました。
事前の天気予報では降水確率が40%〜60%と中止の可能性もあったのですが、なんと当日は朝から晴天で雨に降られることもなく、コンディション的にもベストに近かったです。
クマにも遭遇せず、誰かが転んだりすることもなく、安全にイベントを終えることができたのでひとまず成功と言って良いと思います。
そもそもこのイベントはぼくと狸親父さんが玄蕃尾城にいっしょに行こう、余呉駅からのタクシー代を割り勘で、という話からはじまっています。
その後オンライン評定の場で話したところ、数名の団員から同行したいと言われたこともあり、じゃあ現地集合現地解散型のツアーを再始動するためのモニターツアーとしてみんなに声がけしてみましょうとなりました。
(詳しくはこちらを参照)
この部分はけっこう大事なところで、ぼくがプライベートでお城へ出かけるのとそう変わらない程度の負担でないと、あるいは仕事と割り切れるくらいの報酬がないと継続的な開催はむずかしいと思っています。
どっちのパターンでもいいのですが、ぼくとしては前者の割合が増えることが望ましいです。
募集を開始するとあっという間に定員に達して、キャンセル待ちまで出るくらいで少し驚きました。
ガイドの方々からもまた開催してほしいと言われてるので、定期的に開催できればいいですね。その際は今回キャンセル待ちだった方を優先的にご案内しますので。
じつは理想のツアーというものを以前、JTBとコラボツアーを企画したときに考えていました。具体的には
などで、当時はいろんな事情で実現しなかったため、そのうちのいくつかを今回自分でやったというわけです。
Zoomでの事前ミーティングは参加者の満足度も高かったようです。これは二条城ガイドツアーで団員同士がオンライン上だったり、過去の団員総会で面識があったほうが当日の会話が弾んでいたのを見て、参加者全員が「ひさしぶり」や「こないだはどうも」と言葉を交わせるように関係性を築いておきたいと思ったので実施しました。
その点では参加者専用ルームの設置も良かったと思います。
とくに冒頭に書いたとおり今回は降水確率が高かったので、一週間前のZoomで開催の是非を話し合おうと決めていました。
たしか一週間前の時点では30〜40%と微妙な数字でしたが、決行すると判断してよかったですね。ただガイドやホテルのキャンセル規定などもあるので、逐次情報を共有しながら場合によっては中止の決断をしなければならないこともあると思います。
このときのZoomでは小雨だったり、あるいは前日の雨で現地がぬかるんでいた場合に、乗せてもらう団員のクルマを汚さないためにどうするかとか、熊鈴や医療グッズなどを誰が持っていくかなどの話ができたことも良かったです。
今回は人数が多かったので全員がZoomに参加できたわけではありませんでしたが(参加できなかった方にはアーカイブを共有)、たとえば次回やるなら2回開催して全員がどちらかに参加できるよう調整してもいいかなと思いました。
またカメラマンは節約のためぼくがやりましたが、城めぐりに出かけると建物や遺構の写真ばかり撮影して自分が写った写真が1枚もないことも珍しくありません。
修学旅行のように誰かが楽しんでる様子を撮影してくれるといいなと考えました。まあ今回はぼく自身もテンションが上がってしまい、あまりたくさんの写真を撮れなかったのですが。
完璧にやり遂げるには手間もお金もかかるので、できる範囲でという条件付きにはなりますが、うまく仕組みを作って効率化を図れるといいですね。
その後、ぼくがKINTOでクルマをサブスクしたり、参加者にクルマで来る人が複数いたこともあり、駅から現地までの移動はタクシーを使わず、ぼくと団員のクルマ数台に分乗することにしました。
なおこれは移動の手配がついたこともあり、あとで確認したことですが、ぼくが複数台のタクシーを予約して、かつ(今回は参加費無料でしたが)参加者から参加費をいただいていたら法律的にもNGでした。
攻城団は旅行業の免許を持っていないので、あくまでも現地集合現地解散型を徹底しないといけない、タクシーをまとめて呼ぶことも避けて開催しないといけないんですね。
山城ツアーで、集合場所を駅など離れた場所にする場合は今後も注意が必要です。
当日のガイドは奥びわ湖観光ボランティアガイド協会の大谷さん、是洞さんにお願いをしました。
大谷さんは数日前にぼくらが訪問する時間帯にあわせて現地を訪問し、何時頃に下山するのが安全か下調べをしてくださいました。是洞さんは地元の方ということもあり、余呉駅から玄蕃尾城の駐車場までの道中、周辺のことをいろいろと案内していただきました。
このときLINEのグループ通話機能をトランシーバー代わりに使って、すべてのクルマで是洞さんの話を聞けるようにしました。参加者アンケートによれば「よく聞こえておもしろかった」という声もあれば「ぜんぜん聞こえなかった」という声もあり、満足度には差があったようですし、トンネルで切れてしまう等、想定外のこともあったのでそのあたりは改善の余地はありますが、ガイドにかぎらず移動中は全車両をつないで相互に会話できるようにするのはいい試みだと思いました。
なお、帰りはいきなりトンネルで切れるのがわかっていたので通話を試みませんでしたが、本来ならみんなの感想を言い合うとかしたかったです。
玄蕃尾城の駐車場からは2班にわかれて大谷さん、是洞さんそれぞれに先導していただきました。今回はほとんどの人が初めての訪問だったことと、30分程度で登れる(最初だけ登りがきついけど10分ちょっとで平地に出る)こともあり、とくに班分けで工夫はしませんでしたが、訪問先によっては事前にグループを分けておくことも必要だと思います。
ぼく自身、右足の足首を過去に骨折しているのでそこまで健脚ではありませんから、1時間登るような場合は健脚グループと、ゆっくりグループに分けるなどしたいです(もちろんぼくはゆっくりで)。
二条城のガイドツアーでもガイド(ぼく)が見える範囲にいてくれれば各々自由に写真を撮影しながら着いてきてくださいと案内しているのですが、団員はほぼ全員、デジカメやスマホで写真を撮りつつ攻城するので、現地ではある程度自由に行動できるようにしました。
とくに今回はほかに来城者もいなかったのでマイペースで見学できたと思いますが、ガイド2名の話がおもしろかったのでじっさいにはそこまでバラバラにはなってませんでしたね。
今回の玄蕃尾城は駐車場からの登りで30分、山頂の城址を見学するのに1時間ちょっと、下山に30分と、約2時間あまりの行程でした(プラス駅までの往復が30分ずつくらい)。
合計しても3時間程度だったのと、遠方からも参加できるようにと午後スタートにしたのですが、場所や行程によっては前泊前提で午前中に集合することもあるでしょう。
前泊の場合も攻城団でホテルを手配できないのですが、事前に「こうのは○○ホテルに泊まります」と開示することで、同じホテルに泊まったり、近くで前夜祭的な食事会を開くこともできると思うので、今後そういう企画もしたいです。
あと狸親父さんが続日本100名城を達成できたということで、まーちゃんさんがサプライズでくす玉を用意してくれるなど、自主的にイベントが盛り上げられていたことも良かったです。
団員総会でもお土産を持ってきてくれる方がたくさんいますが(今回もたくさんいました)、何かを持参することが義務になるのは良くないことですが、だからといって禁止するのもちがうなと思っていて、団長としては手ぶらで来ても引け目を感じることなく、でも何かあれば持っていきたいと思えるような場作りをしていきたいと考えています。
いったん駅まで戻り、ガイドのおふたりにお礼を伝えたあと、近くの賤ヶ岳SAまで移動して1時間ほど懇親会を開催しました。
余呉駅周辺にはあまりお店がなく、唯一あったお店も当日は休みでした。地方のお城でツアーイベントを開催する場合、懇親会の場所探しもかなり大変なので地元の団員に協力してもらうことが大事ですね。今回は地元ではないのですが、しぇるふぁさんのアドバイスで下道からも入れるSAのレストランを使うことができました。
(ここは写真を撮るのを完全に忘れていました)
土曜日だったのでその日は滋賀県や福井県のホテルに泊まる人もいれば、ぼくのように日帰りで家に戻る人もいましたが、クルマで来た人が電車組の人を駅まで送ってあげるとか、団員同士がうまく助け合って解散できたのも良かったと思います。
参考までに参加者アンケートの「また参加したいと思いましたか?」の質問には全員が「はい」の回答で、「ほかの団員に薦めたいと思いましたか?」も10段階評価で平均が9.41という結果でした。
今後の継続開催を可能にするため、今回はできるだけぼくの負担が減るようにと進めたつもりですが、それでもかなり大変でした。
基本的にはぼくが幹事をせずに開催できる方法を模索するのが「城たび」を安定的に開催していく鍵になると思います。
ぼくの理想は、せっかく全国各地に団員が点在しているのだから、各団員が地元のお城に詳しくなって自らガイドとなり、ぼくらほかの団員を案内してくれるツアーが毎週のようにどこかで開催されている状況です。
そのモデルになるためにぼく自身は二条城の勉強をして、二条城のガイドツアーをやってました(これは再開したいですね)。
ひとりで全部やる必要はなくて、たとえば名古屋市周辺に住んでる人たちでチームを組んで名古屋城のガイドツアーを企画するとか、今回のように外部のガイドを依頼しつつ当日の受け付けや懇親会の場所探しだけをやってもらうとか、個人に負担が集中しすぎないようにすることをみんなで考える必要があります。
地元でなくても自分が行きたいお城のツアーイベントを考える、なんてのもいいと思います。
ぼくもサポートしますし、攻城団の機能(受付フォームやルーム)やZoomなどを提供できるので、ゆるやかなギブ・アンド・テイクをこうしたイベント開催においても実現できたらいいですよね。
それは攻城団のような(いちおう法人とはいえ)ひとりでやってるサイトだからこそできる形だと思います。まあ自由とも無責任とも言えるかもしれないけど、どちらかと言えば自由に重きをおいて運営者と利用者がいっしょになって作っていけることを願っています。
ツアーイベントを主催してみたい、いっしょに企画する仲間を募集したい、という方はぜひご連絡ください。
「城たび」についてのルームも開設しているので、そこで意見交換するのも大歓迎です。
いますぐじゃなくてもいいので、来年の目標として参加してくださる方がたくさんいることを期待しています!
システムの負荷を下げるため、攻城記録の分析機能を毎月サポーター限定にしました。ただし年間攻城数の推移だけはすべての団員が見れるように残しました。
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