今川義元が花倉の乱を経て家督を継いでから桶狭間で討ち死にするまでを描いています。名家今川を継ぐ義元の覚悟、あと一歩のところまで完璧だった男が最後に見せる綻び。信玄の川中島や氏康の河越のように派手な合戦歴のない義元ですが、ここにいる義元は間違いなく武田、北条と同じか彼らの一歩上をいく当時最高峰の戦国武将です。若き日の信玄、氏康との外交駆引きはもちろん、彼らの親である信虎や氏綱すら手玉にとる。若き日の家康とのかかわりなども地味ですがきちんと描かれています。最後は信長のことも決して侮っていないなになぜ敗れたのか、これが本当の義元なのではないかと思わせるほど説得力があります。麒麟がくるで、美濃の道三の時代が描かれていましたが、登場人物の一人でもある今川義元が同時代に何をしていたのか。今川義元に興味があるなら必見です。
タイトル | 海道の修羅 |
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著者 | 吉川永青 |
出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2017-04-27 |
ISBN |
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価格 | 1980円 |
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