苗木城はわずか1万石しかないのに天守を構えた珍しい城として有名です。
そのため多くの部分で自然石をそのまま利用しており、天守もふたつの巨石を土台にして、上にまたがるように建てられていました。
天守そのものは残されていませんが、天守台となった石はそのまま残されており、現在は展望台が建てられています。
柱の穴は当時のまま使用されています。
天守台跡に設置されている案内板の内容を紹介します。
苗木城天守建物
苗木城の天守は二つの巨岩のまたがる形で作られ、三層となっていました。
1階部分の名称は「天守縁下」、板縁を入れて4m×5m(2間×2間半)の広さで、岩の南西側隅にありました。
2階は「玉蔵」と呼ばれ、岩が敷地を占め、建物の床面自体の大きさは6m×6m(三間四方)でした。ここには1階と3階に通じる階段が設けられていました。
3階の「天守」は巨岩の上にあり、9m×11m(4間半×5間半)の大きさでした。
この巨岩の上の柱と梁組みは、苗木城天守3階部分の床面を復元(想定)したもので、岩の柱穴は既存のものを利用いたしました。
苗木城の天守3階部分を一部復元し、展望台として利用できます。
足軽長屋跡から見た天守台です。