現在、富山城跡である「富山城址公園」には「富山市郷土博物館」が建てられています。
3重4階の城郭風建築物ですが、富山城に天守があったかは不明のため、いわゆる模擬天守の位置づけとなっています。
この博物館は1954年(昭和29年)に建てられ、同年11月より富山市郷土博物館として運営されるようになりました。
常設展示では、戦国時代から現在に至るまでの富山城の歴史についての展示がなされ、前田利長が使用したと伝わる、高さが140cmもある兜も展示されています。
国登録文化財富山市郷土博物館(富山城)
昭和二十九年、富山城址一帯で富山産業大博覧会が開催されました。これは、昭和二十年八月二日未明の空襲によって、壊滅的な被害を受けた富山市街の復興事業完了を機に開催されたものです。その際、記念の恒久建築物として建設されたのが富山市郷土博物館(富山城)です。旧本丸鉄門(くろがねもん)跡の石垣上に建てられた、鉄筋コンクリート造りの建物で、望楼(ぼうろう)を乗せた三重四階の天守、二重二階の小天守など、城郭の意匠でまとめられています。その外観は、彦根城や犬山城などの現存天守を参考に設計されており、戦後の天守閣建設のさきがけとなりました。博覧会の会期中は「美の殿堂」として各種の展覧会が開催され、最上階の展望台からは富山市街のみならず立山連峰が一望できたため、多くの人で賑わいました。
会期終了後は郷土博物館として活用され、郷土のことを紹介する中心的な博物館であるとともに、中心市街地のランドマークとして広く市民に親しまれています。
平成十五年からは約二年をかけて耐震改修工事を行うとともに、内装を一新し、富山城の歴史を紹介する常設展示が整備されました。
建設から半世紀を経た平成十六年、本建物は富山市のシンボルとして、また戦災復興期を代表する建築物として国の登録文化財として登録されました。平成二十七年三月
富山県教育委員会
富山市教育委員会
富山市郷土博物館の観光情報
住所 | 富山市本丸1-62 |
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開館時間 | 9:00~17:00(入館は16:30まで) |
休館日 | 年末年始(12月28日~1月4日)※展示替えやメンテナンスによる臨時休館あり |
観覧料(常設展示) |
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URL | http://www.city.toyama.toyama.jp/etc/muse/ |