福井県小浜市太良庄という農村の土地を巡る訴訟の記録がこんなに克明に残っているのはなぜ?第2章のページをめくる手を止めて、著者の研究対象の一つ「東寺百合(ひゃくごう)文書」をググッてみて驚いた。京都の東寺には8世紀からの膨大な古文書が保管されており、江戸時代には加賀藩主が文書保存のための桐箱を百個寄進したことも今回初めて知って震えてしまった。WEBでは各函をタップすると文書そのものを見ることができるのだが一般人が全容を把握するのは到底ムリ。高名な歴史学者が読み解いた著作も全集の形だったら尻込みしていたかもしれない。そこで本書、2023年12月発行の岩波文庫版である。私のような歴史に疎い者でも、巻末の清水克行氏の解説や「本書のおもな登場人物」を頼りに読み進むことができた。この文庫本は出版翌月には最寄りの図書館の蔵書となり、攻城団テレビで榎本先生オススメの本に選ばれている。北条泰時の名もチラッと出てくる歴史ツアーに日々の雑事を忘れて没頭してしまった。
タイトル | 中世荘園の様相 (岩波文庫 青N402-1) |
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著者 | 網野 善彦 |
出版社 | 岩波書店 |
発売日 | 2023-12-16 |
ISBN |
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価格 | 1353円 |
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