江戸時代の歴史を勉強していてもう少し深掘りして知りたいと思っていた時に見つけた本になります。内容は「武士の世界」、「庶民の世界」、「学問の世界」の三つで構成されています。「武士の世界」では武士道、切腹等が詳しく解説されていました。中でも、徳川吉宗が創設した「足高の制」はその当時としては画期的な制度ではなかったかと思いました。また、江戸幕府の大切な施策のひとつである参勤交代に関連して「高速、参勤交代」の映画についてのエピソードが記載されていましたが、当時の参勤交代1日に進む距離を考えると5日で江戸に行くのはそんなに難しくない事を知りました。「庶民の世界」については平和な世ならでの流行の一つに旅行があり、現在のコロナ禍で旅行も満足に出来ない状況を考えると、安全な旅行が出来ることこそ平和な世なんだなと感じました。その他には、江戸時代に庶民にも薬が浸透していき、富山の薬売りが今日まで続くことになります。「学問の世界」では江戸時代に入り儒教が実証的学問と実学志向に変わっていく様子がわかりやすく記載されていた。このように、江戸時代の事をもっと知りたい人に最適な本だと思います。
「教科書には書かれていない」というワードと、教科書会社出版という2つにひかれて手に取った本です。
教科書に書かれている事実(とされている事柄)の間を丹念に埋めるような内容です。
「参勤交代の経済学」は、面白かったです。「大名は本陣に泊まるときには、宿泊料を払わなかった」とか、「『超高速参勤交代』は、超高速じゃなかった」とか、「参勤交代で、行列同士が出会ったら」とか、面白くて一気に読みました。
あとは、「武士道と切腹」「幕末のとある旗本の一生」「天璋院篤姫」「徳川慶喜はなぜ大政奉還したのか」「江戸の庶民」「江戸の学問、名君池田光政と花畠教場・閑谷学校」など、事実だけではなく、そこに至る経緯、人の思惑、顛末など教科書のすき間を埋める事柄がたくさん書かれています。
授業で教えてくれたら、面白かっただろうな、でもきっと決められた時間数では終わらないだろうな、なんて考えながら読みました。
タイトル | 教科書には書かれていない江戸時代 |
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著者 | 山本 博文 |
出版社 | 東京書籍 |
発売日 | 2018-08-17 |
ISBN |
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価格 | 1540円 |
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