読後ひと月たっても読んで良かったと度々思い返す。画人 狩野永徳の生きざまを描いた小説。個人的には若い頃の洛中洛外図作製の経緯と、人生後半 父 松栄を理解する場面が特に印象深かった。wikipediaや解説本などで知り得る情報がストーリーとして語られている。他の登場人物(歴史上主要な人々多数!)とのつながりも面白い。単に絵を描くのが好きで飛び抜けて上手い青年が時代の要請を読み解き己の力を尽くして狩野派の潮流を太く深くしたことに涙。二条城二の丸の金碧障壁画鑑賞に奥行きがプラスされるように思う。
〈(上杉本洛中洛外図からは)祇園祭の賑わいや市井の子らの遊ぶ声が聞こえてくる。可愛い。〉平安遷都1200年記念(1994年)特別展での鑑賞メモが出てきたので再び埋もれないようにここに載せてもいいかな、永徳さま筆とは当時知りませんでしたけれども。
*文庫本のレビューにあと押しされて読みましたが図書館にあったのは単行本。装幀も素敵でした。
タイトル | 花鳥の夢 |
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著者 | 山本 兼一 |
出版社 | 文藝春秋 |
発売日 | 2013-04-26 |
ISBN |
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価格 | |
ページ数 | 483ページ |
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