武田信玄の他界から長篠の戦いまでを描いた小説です。
武田勝頼、徳川家康、羽柴秀吉の視点で物語が進みます。各章には日付とともに各人の挙動や思いが描かれ、長篠の戦いに至るまでの経過も楽しめました。巻頭には長篠城周辺の地図が記載され、状況を理解しながら読み進めることができました。
この物語の続きは、同著者の「武田家滅亡」で描かれ、あわせて読むとさらに楽しめます。
「長篠の合戦」を武田信玄の死から書き起こし克明に描く。勝頼は信玄の遺産である宿老たちを掌握できず苛立ち、家康は武田の圧力に対抗するため信長との同盟に神経をすり減らし、秀吉は信長の戦略を実現するために知恵を振り絞り奔走する。「鉄砲の三段撃ち」は武田軍が突撃してこなければ成り立たない。なぜ勝頼はそうしたのか、そこにいたる過程を様々な視点から描いていて見事だ。宮下帯刀ら戦の最前線に立つ地侍や足軽の戦いの様子も描かれている。また、長篠城、高天神城をはじめ数多くの城が登場し築城や攻城戦の様子が描かれている。
タイトル | 天地雷動 (角川文庫) |
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著者 | 伊東 潤 |
出版社 | KADOKAWA |
発売日 | 2016-10-25 |
ISBN |
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価格 | 864円 |
ページ数 | 464ページ |
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