先週の土曜日、8月24日に今年で3回目となる団員総会を開催しました。
一昨年が京都、去年が名古屋の開催でしたが、今年はこれまでにもいろんな取り組みをご一緒させていただいた丸岡城で開催することにしました。今後も全国各地で開催していきたいし、なるだけ攻城団と関係ができているところで開催したいと思っています。
総勢29人で開催した「第3回団員総会」も楽しく盛り上がりましたので、今回もレポートを書きます。参加された方は楽しい記憶を思い出してください。そして参加できなかった方はこれを読んで「来年は参加したい!」と思ってもらえるとうれしいです。
丸岡城については「城たび」をつくっているので、アクセスが不便であることはわかっていました。
福井駅から路線バスで1時間弱かけていくとぼくらだけでバスを占拠しかねないですし、丸岡駅にタクシーを呼んで相乗りすることも考えましたが、だったらバスをチャーターしたほうが便利だろうと。
攻城団の利用者の半分くらいは公共交通機関で城めぐりをされているので、ぼくらはいつも電車とバスで向かう方のことを考えています。
驚いたのはバスの車両です。
てっきりマイクロバスが待ってるものだと思っていたら、立派な観光バスが停まっているじゃないですか。
しかも「攻城団様」の表示まで。
修学旅行というにはぼくも含め年齢的に無理がありますが、会社の慰安旅行みたいで楽しかったです。
こんなに立派なバスだったら、車内でちょっとしたゲームとかもやれたのになと思いましたが、次回もしバスをチャーターする機会があればちゃんと大きさを聞いて、車内の出し物も考えたいですね。
到着後、開始まで時間があったので、多くの団員は一筆啓上茶屋でランチを食べていました。
(ぼくとコースケさんは段取りの確認のため会場でおにぎりを食べました)
ちょうど数ヶ月前に丸岡城の天守が調査の結果、現存最古ではなかったことがわかったという発表がありましたので、「マンガでわかる丸岡城」の取材でもお世話になった、国宝化推進室の堤さんに調査でわかったことや今後の取り組みについて話していただきました。
質疑応答含め、約1時間でしたが、おもしろい話をたくさん伺うことができました。
松江城が国宝になったので「じゃあうちも」とはじまったことや、国宝と重要文化財では規制も補助金も変わらない(観光面でのアピールが強化されるくらい)というのも興味深い話でした。
また「丸岡城は現存最古ではない」とこれまでの知識をアップデートできた一方で、なぜ一国一城令のあとの寛永年間において、こんな古風な望楼型の天守が建てられたのかという、あらたな謎も生まれました。
寛永年間というと後水尾天皇の行幸にあわせた二条城の改修工事で新天守ができたのが1626年(寛永3年)です。すでに層塔型も白漆喰も普及しているのに不思議ですよね。
ちなみに丸岡城の屋根はこけら葺き、鯱には一部金箔が使われていたそうです。おそらくは初代丸岡藩主・本多成重が天守を建てているのですが、どうしてこのような特異な天守になったのか、今後の調査でわかるといいですね。
堤さんは参加者がお城に詳しい人ばかりなので話しにくいと苦笑されていましたが、みんな熱心に聞いてました。
第1回のときは二条城のガイドツアーをぼくがやって、去年の2回目は名古屋城の公式ガイドツアーに希望者が参加できるよう手配してと、団員総会では毎回せっかくの機会なので、開催地のお城の知識を増やしてもらえるような時間をつくっています。
ぼくらは毎回、参加者アンケートなども参考にいろいろと試行錯誤をしているのですが、こうしたイベントで自己紹介の時間をどうするかというのは毎回の課題でした。
初参加、初対面の方がそれなりにいらっしゃるので、自己紹介の時間は必ず用意したいと思いつつ、参加者数が増えていけばひとり1分でも30分になりますし、ちょっと話が長い人がいると自己紹介だけで歓談時間の半分が終わってしまうこともありえます。
そこで今回は事前アンケートを利用してプロフィールシートを作成しました。
質問したのは「攻城団のここが好き」「マイベストキャッスル」「あなたの自己紹介」というシンプルな3問だけですが、これを事前に参加者に配布したことで、会場では「自己紹介は簡単に」とお願いしやすくなりました。
ぼくは写真のように縮小して印刷しましたが、PDFで配布したのでスマホやタブレットにダウンロードして見てる人もいましたね。
また今回お世話になった三名の方々にもひとことずつご挨拶をいただきました。
会場をお借りした一筆啓上茶屋の辻店長(右)、あとで天守のガイドをお願いしている大霜さん(中央)、坂井市観光連盟の吉田さん(左)と攻城団のコンテンツ制作やグッズ販売において、いつも多大なご協力をいただいています。
こういう場で、団員のみなさんに紹介できたことをうれしく思います。
今回は冒頭のレクチャーと最後に天守のガイドツアーを予定していたため、いわゆる懇親会は自己紹介をのぞくと約90分でしたので、昨年のようなクイズやグッズを賭けたじゃんけん大会はやらずに、まるまる歓談にあてることにしました。
ただ初参加の方が孤立しないよう、テーブルごとに4つのグループにわけて、最初の30分間は各テーブルで話してもらうことにしました。グループ分けについても事前アンケートで希望のトークテーマを伺った上で、割り振りしています。
トークテーマには「現存天守の魅力を語り合いたい」や「土の城の魅力を語り合いたい」という具体的なものもあれば、「次に訪問するお城について相談したい」とざっくりしたのもありましたが、これはフリートークにすると話題に困るだろうということで用意しただけなので、わりとどのグループも楽しく脱線していたように思います。
(少なくともぼくが参加したグループはしょっちゅう脱線してたし、それはそれで楽しかったです)
団員総会の場や、後日メールでよくいわれるのが「ふだんはここまでお城のことを話せる人がまわりにいないので、こういう機会がありがたい」という内容です。たしかに「野面積み」や「現存天守」という単語でさえ、多くの人には通じないでしょうしね。
そういうこともあってか、歓談の時間は毎回どのテーブルでも笑顔にあふれています。またみんなのいい表情をカメラマンの山口さんがしっかり撮影してくれているので、ぼくも写真を受け取った際にすごくうれしくなります。現地で見逃していた参加者の笑顔がたくさんあるので、この写真を見てもらうだけでイベントの楽しさが伝わるんじゃないかなと。
おそろいの丸岡城Tシャツを着て参加してくれたり。
くまモンTシャツを着て参加してくれたり。
カメラマンの山口さんも交えてカメラ談義がはじまったり。
もっとも、盛り上がりすぎて「自由に動いていいよ」と案内してもなかなかテーブル間の移動が起きなかったのは反省点で、次回はそのへんを改善したいです。
でも全体的には写真のとおり盛り上がっていたので、各テーブルを仕切ってくれたボランティアスタッフの4人(フロンさん、ひよどり下総守さん、瀬戸浩太郎さん、足軽くんさん)には感謝しています。
福井在住の団員の方はすでにご覧になったかもしれませんが、今回の団員総会でははじめて新聞社の取材が入りました。
地元の『福井新聞』の記者さんが取材に来られて、翌日曜日の朝刊に「城巡り巧者が"攻め方"談義」という見出しで大きく取り上げていただきました。
今回の参加者にはこんなスペシャルなトートバッグを用意しました。
これは会場となった一筆啓上茶屋さんがグッズスポンサーとして協賛してくださったので、いわゆるダブルネームになっています。かわいく仕上がっているので、女性陣からはかなり好評でした(そういえば男性陣からは感想を聞いてないや)。
最後は大霜さんに丸岡城の天守を案内していただきました。
大霜さんは去年ぼくらがマンガの取材で訪問した際も案内をお願いした方で、詳しいだけでなく、わかりやすく、そしておもしろく話してくださる素晴らしいガイドです。ぼくらはすっかり大霜さんのファンになって、今年の2月に都内で開催したイベント「城がたり」でも大久保先生と思い出話に花を咲かせていたので、「城がたり」に参加していた方は「あの大霜さん」のガイドを聞けるという意味でもいい機会になったのではないでしょうか。
天守の下と、天守内の各階において、合計約1時間ほどではありましたが、今日の冒頭で最新調査結果のレクチャーを受けていたこともあり、耳から入った情報と目から入った情報がつながる有意義な時間になったと思います。
丸岡城はぼくも三度目の訪問ですが、何度来ても見応えがあります。まだ桜の時期に来たことがないので、今度は春に訪問してみたいです。
まだ時期も場所も決まっていませんが、もちろん来年も開催するつもりです。
地方での開催となると首都圏の方からすると参加しづらくなるでしょうが、そのぶん地元の方が参加しやすくなりますので、固定化するよりは点々と各地で開催していくほうがいいと思っています。
参加者数だけで考えると都市部で開催したほうが集まりやすいですし、イベント収益の点でも計算しやすいのですが、今回も地元福井県の方や、石川県の方など北陸エリアの団員が「近かったから」という理由で初参加してくれたことを考えると、東北や九州でも開催したいですよね。
(ただぼくらが住んでる京都や七尾から離れれば離れるほど、準備が困難になるので地元団員の協力が不可欠になります)
総会のプログラムについても、じつは今回スタッフ内でも意見交換をしました。
具体的には、去年と同様にいわゆる懇親会にするべきか、それとも「株主総会」のように攻城団から年次報告をおこない、さらにこれからの方針を伝えて、参加者からの質疑応答を受け付けるような時間をつくるべきかといった話をしました。初回の団員総会では両方やっているのですが、結果として「懇親会の時間が短かった」という感想が多かったこともあり、2回目の去年は(ゲームなども追加しつつ)懇親メインのプログラムに変更したという経緯があります。
ぼくの実感としても参加者の要望は「ほかの団員と話したい」が強くて、ぼくやコースケさんと話すことや攻城団の現状や未来について聞きたい人は少数だろうと思っていました。これはなにも卑下や自虐ではなく、ふだんからサイトを通じて自分たちが考えていることをお伝えできているからこそ、「もうだいたいわかってるからいい」という反応なのかなと受け止めています。
なのでたぶんほぼ皆無になると予想しつつ、事前アンケートで聞いたテーブルトークのテーマに「攻城団への質問や意見を言いたい」というのを潜り込ませていたのですが、案の定ふたりしかいなかったので自信を持って懇親メインに決めました。
もちろん攻城団に直接要望を伝えたいという方もいらっしゃるかもしれませんが、要望はいつでも受け付けているので団員総会の場でやる必要はないですし、運営者としては利用者であるみなさんがどんなふうにサイトを利用しているのか、いろいろ聞きたい気持ちもありますが、たぶんそれはもう少し小規模の集まりのほうが話しやすいとも思うので、これからも10人程度の食事会やお茶会などを開催して、そこで少しでも聞けたらなと考えています。
いずれにせよイベント開催告知は早め(できれば3か月前)にすることを目標にしているので、次回の開催告知を楽しみにお待ちくださいね。
今回も10代から70代までの男女がただ「城好き」という共通の趣味(と攻城団の利用者という共通点)で集まり、土曜日の午後をまるまる楽しみました。来年の第4回は今年参加された方も、参加できなかった方もぜひご参加いただけることを願っています!
参加してくれた団員が自分のブログにレポートを書いてくれているのでご紹介します。
第3回団員総会今年で3回目の攻城団「団員総会in丸岡城」が8月24日開催されました。1回目は二条城、2回目は名古屋城、3回目は丸岡城での開催となり丸岡城国宝推進室の方によるレクチャーや丸岡城のガイドさんによる天守見学、テーブルごとのトークや歓談と、回を重ねるごとに充実した内容になっています。一筆啓上茶屋集合場所は「一筆啓上茶屋」です。すでに数名の団員さんが到着していたので、その方々と合流して福井駅から出る「攻城団御一行」バスで来る皆さんの到着を待ちました。すると、一台の観光バスがやって来ました。「まさか、マイクロバスじゃなくて大きい観光バスのお迎えか!!」VIPなお迎えで、ちょっと羨ましく思っちゃいました。ランチ団員総会は午後1時からなので、今回は一筆啓上茶屋で12時より昼食を一緒に食べよう!ということで、希望...第3回団員総会(丸岡城)
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toproadさんが城がたり「よくわかる小牧山城」を企画してくれました。愛知県小牧市と調整してくださり、学芸員の方にZoomで話していただけることになりました。小牧山城の歴史、発掘調査の成果など、いろんな話が聞けると思いますのでぜひご参加ください。
つづきを読む昨年に続いて第6回目となる団員総会を開催したのでレポートを書きました。今年は去年と同じ会場でしたが、内容はかなりアップデートしています。とくに「お城ビンゴ」は盛り上がったので、今後の定番ゲームにしていきたいですね。来年はさらに多くの団員と集まりたいです。
つづきを読む美濃守護・土岐氏の庶流である久々利氏の居城、久々利城にも攻城団のチラシを置いていただきました。可児郷土歴史館と久々利地区センター、さらに可児市観光交流館で入手可能です。
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