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黒まめさん
戦国の城の絵事典

「戦国、近世のを名城の絵事典」と「城の使い方」の二部構成で書かれており、絵事典とあるように、豊富なイラストで解説されていて、とてもわかり易いです。事典なので、索引もあり、ピンポイントで調べられるし、読み物のように読んでいっても楽しめます。基本的な城用語を押さえた「城用語事典」もお役立ちです。


つば九郎さん
マンガ 日本の歴史〈24〉自立する戦国大名 (中公文庫)

 かつて、友人達と仮面ライダーごっこを暗くなるまで毎日しまくり、ショッカーの戦闘員役が得意だったつば九郎です。
 みんなが尊敬し大好きだった石ノ森章太郎さんのマンガ日本の歴史、第24巻自立する戦国大名編です。この巻は、各地で台頭してきた大名たちの短編集のような作りになっております。登場するのは、北条早雲に謙信と信玄、そして毛利元就に松永久秀が続き、最後に桶狭間の合戦での織田信長がしんがりを務めております。
 この巻を読んでいて、何より楽しいのが、お城がビジュアルとして出てくるのでウキウキしながらページをめくってしまいます。自分が本城にしている小田原城をはじめ、八王子滝山城、甲府躑躅ヶ崎館、春日山城、清洲城、etc、さすがそこは戦国時代、合戦とお城がふんだんに登場してきます。途中で大鋸(おが)という道具で大量の板が生産できるようになり、家屋作りに革命的な変化をもたらし、城郭の変化と城下町の建設を促したという説明も出てきます。勉強になります。
 次巻は、いよいよ信長の本格的な登場になるはずですので、迫力ある合戦シーンを楽しみにしてます。


しぇるふぁさん
越前中世城郭図面集III ‐ 越前南部編(越前市・池田町・南越前町・敦賀市)・補遺編 ‐

桂書房の「中世城郭図面集」シリーズの越前国編。全3巻。第3巻は、越前国の城郭のうち、越前市、池田町、南越前町、敦賀市の城郭の縄張り図を紹介した一冊です。著者は前巻に続き、佐伯哲也氏が監修。
目玉としては、やはりなかなか資料が乏しくて手に入りにくい池田町内の城郭が数多く掲載されて紹介している点です。情報量も多く、著者測量作成の縄張り図も掲載されており、かなり強力な一冊です。実際、城郭DB構築プロジェクトに池田町の城郭を一部入力中ですが、かなり助かっております。


しぇるふぁさん
越前中世城郭図面集II ‐ 越前中部編(福井市・越前町・鯖江市) ‐

桂書房の「中世城郭図面集」シリーズの越前国編。全3巻。第2巻は、越前国の城郭のうち、福井市、越前町、鯖江市の城郭の縄張り図を紹介した一冊です。著者は前巻に続き、佐伯哲也氏が監修。
本巻の目玉は、やはり表紙にもなっている一乗谷城朝倉氏遺跡とその関連城跡遺構で、一部見開きページで縄張り図が掲載されていて、詳しく紹介されています。支城の小見放城も紹介されており、かなり本格的な一乗谷関連の参考書となっています。


しぇるふぁさん
越前中世城郭図面集I ‐ 越前北部編(あわら市・坂井市・勝山市・大野市・永平寺町) ‐

桂書房の「中世城郭図面集」シリーズの越前国編。全3巻。第1巻は、越前国の城郭のうち、あわら市・坂井市・勝山市・大野市・永平寺町の城郭の縄張り図を紹介した一冊です。
著者は越中国編に続き、佐伯哲也氏が監修。縄張り図全てが著者自ら作成したもので、本書がA4サイズで大きく書かれており、見やすかったです。一部見開きページで掲載されていたのもポイントです。


しぇるふぁさん
越中中世城郭図面集 1(中央部編(富山市・中新川郡

桂書房の中世城郭図面集シリーズの越中国編です。全3巻あります。
本書は第1巻で、富山市、中新川郡、射水市の城郭が縄張り図付きで紹介されています。本書サイズがA4でかなり大きく掲載されており、見やすいです。富山の城郭縄張り図を探すならこのシリーズが一番分かりやすいかと思います。
著者は吉川弘文館の「北陸の名城を歩く福井編」を監修した佐伯哲也氏です。


しぇるふぁさん
戦国武将を癒やした温泉 名湯・隠し湯で歴史ロマンにつかる

図書館の歴史・地理コーナーで平立て置きされていたのを見つけ、面白かったので紹介します。
「戦国武将×温泉」というかなり珍しい視点からアプローチした参考書。
戦国武将ゆかりの温泉といえば「信玄の隠し湯」として有名な草津温泉や下部温泉などが思いつきますが、意外と武田信玄以外の戦国武将ゆかりの温泉はなかなか思いつきませんでした。
本書を読むと、「真田昌幸×伊香保温泉」や「北条早雲×箱根湯本温泉」など統治している地理的に考えられそうな組み合わせだったり、「明智光秀×山代温泉」や「前田利家×草津温泉」、「徳川家康×熱海温泉」など、全然考えもしなかったまさかの組み合わせが登場したりと、なぜその組み合わせに至ったのかと古書文献の記述を交えて解説している点などがあり、結構面白かったです。
戦国武将以外にも番外編で幕末志士ゆかりの温泉地も紹介されており、有名な「坂本龍馬×塩浸温泉(霧島温泉)」や「土方歳三×会津東山温泉」などが紹介されていました。
お城めぐりする際に、宿泊地に温泉地を取り入れようと計画している方はかなり参考になる本書かと思います。


つば九郎さん
マンガ 日本の歴史〈23〉弥陀の光明をかかげて (中公文庫)

 ずっと、世界平和のために悪の組織ブラックゴーストやショッカーと闘い続けてきた漫画家、石ノ森章太郎さんによるマンガ日本の歴史です。決して児童向けの学習漫画ではなく、しっかりとしたストーリー重視の内容になっています。
 第23巻は、応仁の乱前後の宗教史がメインの内容になっていて蓮如、日親、兼倶といった僧侶達が登場してきます。そして、応仁の乱が、きっかけで争いが各地に広がり、その反動もあって土一揆が始まり、一向一揆も始まり、農民をはじめとする民衆も武器を持って立ち上がり、寺院も城塞化し武装し始めたことが描かれています。自分が不勉強なだけかもしれませんが、まったく知らない話ばかりで、まだまだ歴史を深めていかないとなあと思わされました。 
 ここを経るからこそ、農家生まれの秀吉誕生や信長と一向一揆や本願寺との対立へとつながって行くのかななどと思いながら、読んでおりました。
 この巻の最後は、種子島に鉄砲が伝わったところで終わりますが、ということはこの後すぐにキリスト教も伝わってくるということで、日本の宗教史も急展開していく直前なんですね。歴史は、まだまだ奥が深いですな。


しぇるふぁさん
世界の天空の城 歴史ロマンあふれる夢想遺産

図書館の歴史コーナーで平立て置きされてたのを見て、パラパラとめくって読んだら結構良かったので紹介。世界中にある天空の城をフォトグラフカンパニーのアフロが手がけた美麗写真とともに紹介している一冊です。
攻城団では日本の城しか扱いませんが、世界にはこんなきれいで素晴らしいお城があるのかと新たな発見を得られました。いくつか挙げるとドイツのホーエンツォレン城はまさに皆さんがイメージする天空の城というべき写真が載ってて、きれいな風景でした。他にもマチュピチュやガイヤール城、ノイシュヴァンシュタイン城、万里の長城など、一度は聞いたことがある有名な城が紹介されています。
タイトルは「世界の天空の城」ですが、意外にも日本の天空の城もしっかり紹介されており、郡上八幡城、犬山城、越前大野城、竹田城、備中松山城が紹介されていました。どれも美麗写真でよかったです。特に犬山城に関しては天空の城のイメージがなかったのですが、冬の木曽川に反射する犬山城の写真が載ってて、「そういう見方があるのか」と新たな発見がありました。


つば九郎さん
マンガ 日本の歴史〈22〉王法・仏法の破滅―応仁の乱 (中公文庫)

 あの漫画の巨匠、石ノ森章太郎さんによる日本の歴史です。ちなみに自分は、やはりサイボーグ009ですね。人生2番目に見た映画が009でした。
 もっと、いわゆる学習漫画のような感じかと勝手に思ってたら、しっかりしすぎた内容で良い意味で裏切られました。全然、子供向けじゃないですね。自分のレベル的には、ピッタリくる感じでしょうか。
 この22巻は、まるまる1冊が応仁の乱について描かれています。あの複雑すぎる、なかなか内容がすぐに理解できない乱が、漫画ならではで分かりやすく話しが進んで行きます。すぐに見返すことができるのが、何よりありがたい限りです。
 応仁の乱こそが、グダグダで終わった割には戦国時代が始まるきっかけになった訳で、各地で戦国武将が群雄割拠するきっかけになり、一方で土一揆が始まり民衆をも争いに巻き込んでいくあたりを丁寧に描いてくれています。いつの世も巻き込まれて犠牲になるのは市民の側なんですね。悲し。
 さて、そこはさすがに石ノ森章太郎さん、全編に渡って迫力ある構図とカット割、お見事です。燃え上がる寺院と、そこに降り注ぐ激しい雨、その傍らに悲しげな一匹の犬、素敵です。今更ながら漫画侮りがたしです。

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今日のレビュー

一冊でわかる戦国時代 (世界のなかの日本の歴史)

攻城団テレビ「戦国時代のはじまりと終わりはいつか?」の中で団長が紹介されていたので読んでみることにしました。本書では1467年室町幕府に「応仁の乱」という形で押し寄せた前後を戦国時代の始まりとして、江戸幕府を開いた徳川家康が世を去る1616年までの約150年間に付いて、守護大名、守護代、国人などが戦国大名となっていく課程、織田信長の名が世に出てからは、三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)のエピソードが解りやすく書かれています。また北条氏がらみで関東近辺の地侍についての記載があり、東京在住の私としては地域の歴史を知る上での参考になりました。と言うことで、戦国時代を知りたい方の入門編としてお勧めの一冊だと思います。

まーちゃんさん)

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