団員が投稿した書籍のレビューを最新順で表示しています。
牢人時代から本能寺の変までの明智光秀を描いた歴史小説です。
著者 垣根涼介さん”涅槃”が面白かったので、他の作品も読んで見たいと手にしました。
天性の才を持ちながら、誠実過ぎるが故に不器用な光秀を、架空の人物を交えながら描かれております。
大河ドラマ”麒麟がくる”を見たあとに読みましたので、より一層光秀像がイメージできました。
石ノ森章太郎さんによるマンガ日本の歴史、第25巻織田信長の天下布武編です。信長ひとりに焦点を当て、1巻を費やしていますが、やや駆け足気味にさすがになってしまっています。ちょっとだけここは残念です。
相変わらず迫力ある構図と見事な絵面は当然ながら素晴らしいです。特に合戦シーンになると見惚れてしまうほどです。まぁ、あれだけ数々の戦闘を描き続けてこられた方ですからね。
今回も、まさに戦国時代真っ只中ですので、お城がふんだんに登場してきます。秀吉による墨俣一夜城建設シーンや二条館の石垣に転用石を使うシーン(地蔵石の首に縄がかけられて引きづられ、最後は石垣の中で微笑んでる)など興味深い話も描かれています。当時の姿はこんな感じだったんだろうなと想像させてくれる、岐阜城、勝龍寺城、春日山城等が見られるのはマンガならではの利点でしょうね。そして当然、信長と言えばこの城、五重七層の天守を持つ安土城が見開き1ページで迫力を持って描かれております。まさにいよー、待ってましたという感じでした。
さて、最後は本能寺の変になる訳ですが、元々の出版が1991年ということもあるのか、家康もてなし時の鯛が臭くて、投げつけられて光秀はその怒りからという展開になっており、最近の色々な説が取り沙汰される感じにはなっておりませんでした。敵は本能寺にありの決め台詞は、しっかりと出てきますのでご安心ください。次巻は秀吉編です。
こうの団長から荘園の事を知りたい方にお勧めの一冊との事でしたので読んでみることにしました。攻城団主催の勉強会でも時々荘園についての出てきますが、その内容が断片的な為に、荘園自体を理解する事が難しかった。しかしこの本は、初期荘園→免田型荘園→領域型荘園への移り変わり、鎌倉時代に入ってからは地頭の設置による荘園への影響、そして室町時代、戦国時代の荘園の消滅まで、荘園を軸に時系列に書かれているので荘園とは何かを理解する上で非常に役立ちました。また、その当時の天候(その当時の温度と降水量が現在のデータを基に推定できるなんて驚きですが・・・)と荘園自体への影響が興味深い研究内容も記載されており、荘園が農業技術の発展と貨幣経済の浸透に多大な影響を及ぼしたこともよく理解出来ました。なお、一番最後の終章に荘園とは何だったのかが簡単にまとめられており、ここだけを読んでも概略は理解出来ると思います。荘園って何?と疑問を持たれた方は是非お読み下さい。
かつて、友人達と仮面ライダーごっこを暗くなるまで毎日しまくり、ショッカーの戦闘員役が得意だったつば九郎です。
みんなが尊敬し大好きだった石ノ森章太郎さんのマンガ日本の歴史、第24巻自立する戦国大名編です。この巻は、各地で台頭してきた大名たちの短編集のような作りになっております。登場するのは、北条早雲に謙信と信玄、そして毛利元就に松永久秀が続き、最後に桶狭間の合戦での織田信長がしんがりを務めております。
この巻を読んでいて、何より楽しいのが、お城がビジュアルとして出てくるのでウキウキしながらページをめくってしまいます。自分が本城にしている小田原城をはじめ、八王子滝山城、甲府躑躅ヶ崎館、春日山城、清洲城、etc、さすがそこは戦国時代、合戦とお城がふんだんに登場してきます。途中で大鋸(おが)という道具で大量の板が生産できるようになり、家屋作りに革命的な変化をもたらし、城郭の変化と城下町の建設を促したという説明も出てきます。勉強になります。
次巻は、いよいよ信長の本格的な登場になるはずですので、迫力ある合戦シーンを楽しみにしてます。
桂書房の「中世城郭図面集」シリーズの越前国編。全3巻。第3巻は、越前国の城郭のうち、越前市、池田町、南越前町、敦賀市の城郭の縄張り図を紹介した一冊です。著者は前巻に続き、佐伯哲也氏が監修。
目玉としては、やはりなかなか資料が乏しくて手に入りにくい池田町内の城郭が数多く掲載されて紹介している点です。情報量も多く、著者測量作成の縄張り図も掲載されており、かなり強力な一冊です。実際、城郭DB構築プロジェクトに池田町の城郭を一部入力中ですが、かなり助かっております。
桂書房の「中世城郭図面集」シリーズの越前国編。全3巻。第2巻は、越前国の城郭のうち、福井市、越前町、鯖江市の城郭の縄張り図を紹介した一冊です。著者は前巻に続き、佐伯哲也氏が監修。
本巻の目玉は、やはり表紙にもなっている一乗谷城朝倉氏遺跡とその関連城跡遺構で、一部見開きページで縄張り図が掲載されていて、詳しく紹介されています。支城の小見放城も紹介されており、かなり本格的な一乗谷関連の参考書となっています。
桂書房の「中世城郭図面集」シリーズの越前国編。全3巻。第1巻は、越前国の城郭のうち、あわら市・坂井市・勝山市・大野市・永平寺町の城郭の縄張り図を紹介した一冊です。
著者は越中国編に続き、佐伯哲也氏が監修。縄張り図全てが著者自ら作成したもので、本書がA4サイズで大きく書かれており、見やすかったです。一部見開きページで掲載されていたのもポイントです。
桂書房の中世城郭図面集シリーズの越中国編です。全3巻あります。
本書は第1巻で、富山市、中新川郡、射水市の城郭が縄張り図付きで紹介されています。本書サイズがA4でかなり大きく掲載されており、見やすいです。富山の城郭縄張り図を探すならこのシリーズが一番分かりやすいかと思います。
著者は吉川弘文館の「北陸の名城を歩く福井編」を監修した佐伯哲也氏です。
図書館の歴史・地理コーナーで平立て置きされていたのを見つけ、面白かったので紹介します。
「戦国武将×温泉」というかなり珍しい視点からアプローチした参考書。
戦国武将ゆかりの温泉といえば「信玄の隠し湯」として有名な草津温泉や下部温泉などが思いつきますが、意外と武田信玄以外の戦国武将ゆかりの温泉はなかなか思いつきませんでした。
本書を読むと、「真田昌幸×伊香保温泉」や「北条早雲×箱根湯本温泉」など統治している地理的に考えられそうな組み合わせだったり、「明智光秀×山代温泉」や「前田利家×草津温泉」、「徳川家康×熱海温泉」など、全然考えもしなかったまさかの組み合わせが登場したりと、なぜその組み合わせに至ったのかと古書文献の記述を交えて解説している点などがあり、結構面白かったです。
戦国武将以外にも番外編で幕末志士ゆかりの温泉地も紹介されており、有名な「坂本龍馬×塩浸温泉(霧島温泉)」や「土方歳三×会津東山温泉」などが紹介されていました。
お城めぐりする際に、宿泊地に温泉地を取り入れようと計画している方はかなり参考になる本書かと思います。
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福山城についての手元資料が欲しかったので書店を探したところ、こちらの資料がたまたま配架されていたので購入。
著者に「福山城築城400年記念事業実行委員会」とあったのが購入の決め手でした。
福山城築城400年記念事業実行委員会が書いた書籍なので、書いてある情報全てが福山城の公式情報と捉えられることができ、信ぴょう性も間違いなくあるので、実質的な福山城の公式バイブルとして使えると思います。
中身は戦前の焼失前の古写真や当時の城下町を捉えた古写真、リニューアル工事中の福山城の様子を捉えた写真、出土品など数多くの写真が掲載されており、解説情報も多面的でとにかく情報量が多くて勉強になりました。
福山城の遺構についても写真や位置図付きで詳しく書かれており、凄く分かりやすかったです。今時点で福山城に関する書籍としてはこれが一番最新版で一番情報量多くて分かりやすかったのでオススメしたいです。
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