団員が投稿した書籍のレビューを最新順で表示しています。
たなとすさんのレビューを読んで、関心を持ち図書館で借りて読んでみました。
これまで歴史の関する本は数多く読んできたが、今回の様な歴史小説は初めてです。
この小説は、加藤清正に仕える築城家木村藤九郎の成長を描きながら、お城がどのように作られるのかを理解することが出来、また築城する際の関係者たちの葛藤がよく描かれていると思いました。
加藤清正、藤堂高虎など築城名人の大名として知られていますが、その配下で直接に普請作事を行った築城家の存在と役割を知る事が出来る1冊だと思います。
多分、小学校高学年ぐらいから読めると思います。とても平易な文で、一問一答式で書かれています。著者の前作は「鎌倉バトルロワイヤル」なので、大河ドラマを完璧に意識して書かれているようですが、サクッと一気に読めてしまうので、ドラマの予習に徳川家康についてざっくりと知りたい人には、とてもわかりやすい本だと思います。さらに、アップデートされていく歴史の新説もちゃんと盛り込まれています。
石ノ森章太郎さんのマンガ日本の歴史、28巻徳川家康の天下統一編、29巻徳川幕府と朝廷編、30巻鎖国-4つの口-編まで読んでみました。ここは家康、秀忠、家光の3代の将軍で、ほぼ1巻づつになっております。この3代の将軍で徳川幕府の体制がいかに磐石になっていったかがしっかりと描かれています。関ヶ原等ではヘッポコと揶揄されがちな秀忠も将軍としては優秀だったことがよく分かる内容にもなっております。
お城としては、28巻に天下普請で江戸城、彦根城、駿府城、名古屋城が次々に建てられたことが描かれていますし、30巻までに江戸城と江戸の町が整備され東照宮も建てられたことも登場してきます。
さて自分の日本史の学び直しにと22巻の応仁の乱からここまで読んできました。今回、我が町の青少年会館の図書室で貸していただく事ができ、そういう施設なので、いわゆる学習マンガのような内容なのかなと勝手に思っていましたが、あまりにしっかりとした内容に驚いております。ただ発行が30年も前なので島原一揆が島原の乱という表記になっていたりはしております。自分は乱で習った世代ですが。全48巻で旧石器時代から戦後まで網羅されているので戦国時代だけではなく、これは通史として読んでみたいとなと思っています。マンガと侮るなかれ、本当に詳細な歴史書になっておりますので。
山鳩さんのレビューをみて、こうの団長もランキングに回答していることを知り、早速図書館で借りて読ませて頂きました。取りあえず最初から読んで行きましたが、まず最初に関係の有りそうなテーマとして「暗夜に浮かぶ城、冬こそ必見」が出てきたのですが、専門家一覧を見ても団長の名前は見つかりませんでした。さらに先に読み進めますと、「1日で散策満喫、ほどよいサイズの城下町」というテーマがあり、専門家一覧の中にこうの団長のお名前を見つけました。選ばれた城下町に付いて専門方の方がコメントを添えているのですが、松山の郷土菓子や出石の蕎麦など食べ物関係のエピソードはさすが団長、と思いました。お城関係は以上の2項目だけだったと思いますが、歴史関係では「幕末維新の歴史を学ぶ旅へ」など、他のランキングもなかなか興味を引く内容でしたので、攻城途中時間があれば立ち寄ってみたいと思いました。
近畿の城郭シリーズの最終巻となります。
滋賀県20城、京都府20城、奈良県20城、大阪府20城、兵庫県20城、和歌山県20城の合計120城について解説、地図、縄張図などが掲載されています。
付録として関西6府県に所在する全城郭の最新の一覧表を収録とあります。城名、別称、所在地、遺構についての一覧表となっています。そのリスト中に全5巻のどの巻に掲載してあるのか書いてあります。ラストの内訳を書くと滋賀県1310城、京都府1229城、奈良県513、大阪府475城、兵庫県1364城、和歌山県790城となっています。城主その他のデータも記入して欲しかったですが、これはこれで嬉しいものです。
滋賀県26城、京都府37城、奈良県33城、大阪府22城、兵庫県32城、和歌山県33城の合計183城について解説、地図、縄張図等が掲載されています。その中には寺内町や遺跡について書かれている物もあります。
出来れば近畿地方で括るのではなく、各都道府県で分けて出版して欲しかったです。
ただ、近畿地方の城館について書かれてある書籍として貴重だと思います。
石ノ森章太郎さんによるマンガ日本の歴史第26巻関白秀吉の検地と刀狩編、そして第27巻桃山文化と朝鮮侵略編です。第25巻の信長編が、やや駆け足気味だったのが気がかりでしたが、秀吉編は分量も2巻にわたり、テーマごとに上手くまとめられて描かれていて非常に分かりやすく、読みやすかったです。
石ノ森さんのこのマンガは、登場人物たちの顔だちが、教科書等で見慣れた肖像画をベースに描かれており、もちろん当たり前なんですが絵力も素晴らしいので、そのあたりが読みやすさの一因なのかもしれません。秀吉と家康の対面では口とは裏腹で、お互いにこのサルがタヌキがと思っていて、最後には本当にサルとタヌキになってしまっているシーンはマンガならではで秀逸です。
今回も名城たち名建築たちが、あまた登場してまいります。26巻では大坂城に聚楽第が27巻には名護屋城に伏見城に方広寺といった具合に。名護屋城は、幻の城の筆頭ですし、こうして絵で描かれてもスケールの巨大さが感じられます。一方で現在からの感情では何をしてくれたんだかでもありますけど。
このマンガは巻を重ねて読んでくると、視点が民衆、大衆側に寄り添っている感じが、結構ある気がしております。前の巻で土一揆側に、この巻については検地刀狩では農民に、朝鮮侵略では朝鮮側の人々へと。このあたりが、石ノ森さんはじめスタッフの歴史観なのかもしれません。次は家康編ですね、どうするですかね。
牢人時代から本能寺の変までの明智光秀を描いた歴史小説です。
著者 垣根涼介さん”涅槃”が面白かったので、他の作品も読んで見たいと手にしました。
天性の才を持ちながら、誠実過ぎるが故に不器用な光秀を、架空の人物を交えながら描かれております。
大河ドラマ”麒麟がくる”を見たあとに読みましたので、より一層光秀像がイメージできました。
石ノ森章太郎さんによるマンガ日本の歴史、第25巻織田信長の天下布武編です。信長ひとりに焦点を当て、1巻を費やしていますが、やや駆け足気味にさすがになってしまっています。ちょっとだけここは残念です。
相変わらず迫力ある構図と見事な絵面は当然ながら素晴らしいです。特に合戦シーンになると見惚れてしまうほどです。まぁ、あれだけ数々の戦闘を描き続けてこられた方ですからね。
今回も、まさに戦国時代真っ只中ですので、お城がふんだんに登場してきます。秀吉による墨俣一夜城建設シーンや二条館の石垣に転用石を使うシーン(地蔵石の首に縄がかけられて引きづられ、最後は石垣の中で微笑んでる)など興味深い話も描かれています。当時の姿はこんな感じだったんだろうなと想像させてくれる、岐阜城、勝龍寺城、春日山城等が見られるのはマンガならではの利点でしょうね。そして当然、信長と言えばこの城、五重七層の天守を持つ安土城が見開き1ページで迫力を持って描かれております。まさにいよー、待ってましたという感じでした。
さて、最後は本能寺の変になる訳ですが、元々の出版が1991年ということもあるのか、家康もてなし時の鯛が臭くて、投げつけられて光秀はその怒りからという展開になっており、最近の色々な説が取り沙汰される感じにはなっておりませんでした。敵は本能寺にありの決め台詞は、しっかりと出てきますのでご安心ください。次巻は秀吉編です。
こうの団長から荘園の事を知りたい方にお勧めの一冊との事でしたので読んでみることにしました。攻城団主催の勉強会でも時々荘園についての出てきますが、その内容が断片的な為に、荘園自体を理解する事が難しかった。しかしこの本は、初期荘園→免田型荘園→領域型荘園への移り変わり、鎌倉時代に入ってからは地頭の設置による荘園への影響、そして室町時代、戦国時代の荘園の消滅まで、荘園を軸に時系列に書かれているので荘園とは何かを理解する上で非常に役立ちました。また、その当時の天候(その当時の温度と降水量が現在のデータを基に推定できるなんて驚きですが・・・)と荘園自体への影響が興味深い研究内容も記載されており、荘園が農業技術の発展と貨幣経済の浸透に多大な影響を及ぼしたこともよく理解出来ました。なお、一番最後の終章に荘園とは何だったのかが簡単にまとめられており、ここだけを読んでも概略は理解出来ると思います。荘園って何?と疑問を持たれた方は是非お読み下さい。
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攻城団テレビ「戦国時代のはじまりと終わりはいつか?」の中で団長が紹介されていたので読んでみることにしました。本書では1467年室町幕府に「応仁の乱」という形で押し寄せた前後を戦国時代の始まりとして、江戸幕府を開いた徳川家康が世を去る1616年までの約150年間に付いて、守護大名、守護代、国人などが戦国大名となっていく課程、織田信長の名が世に出てからは、三英傑(織田信長、豊臣秀吉、徳川家康)のエピソードが解りやすく書かれています。また北条氏がらみで関東近辺の地侍についての記載があり、東京在住の私としては地域の歴史を知る上での参考になりました。と言うことで、戦国時代を知りたい方の入門編としてお勧めの一冊だと思います。
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