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戦国三大梟雄のひとりといわれている松永久秀。下剋上、将軍殺害、大仏殿焼失、クリスマス休暇、謀反、九十九髪茄子献上、爆死と、話題に事欠かない人物です。案の定好色で残虐な、癖がすごいキャラとして登場します。コテコテの関西弁に最初違和感があり、やがて慣れましたけどどうでしょうか。怒涛の人生、史実的な真偽は置いといて、小説として楽しみました。
八王子城といえば「広大な城域を持つ山城」というイメージが強いのではないでしょうか。
しかし、このルートマップを一度見てしまった人は、「広大」の持つ意味を定義し直すことになるでしょう。どちらかと言えば、城跡マニア向けというより、八王子城マニア向けの地図です。普請にかかわった間宮綱信も平井無辺もここまで把握していなかったのではないでしょうか。あまりに細か過ぎて、「百名城スタンプをゲットしたついでに本丸まで登ってみよう」、という方にはあまり役に立たないでしょう。しかし、八王子城に対する見方を大きく変えてくれることは間違いありません。
なお、この詳細地図は完結版ではなく2016年版ということです。それにしても、この地図をひとりで作成した堀籠隆氏の八王子城愛にはビックリです。
八王子城に魅せられた前川先生の四十年の研究成果の集大成がこの絵図です。
描かれた八王子城とその周辺の姿は、山の中をくまなく歩き廻り、発見した遺構を一つずつ組み合わせ、積み上げたものです。そこには裏付けがあり説得力があります。
八王子城散策の前に絵図を一度ご覧ください。きっと違った景色が見えてきます。
おそらく、八王子城の解説本の中で最も重要な一冊でしょう。
八王子城跡が現在のように整備されたのは、落城400年にあたる1990年以降のことです。本書の出版も同時期で、出版後に発見された遺構もあれば、今は目にすることのできない遺構も多数あります。言い換えると、1990年当時の八王子城跡の姿を記録した書であるとも言えます。八王子城に興味を持ってくださった方にはお薦めの一冊です。すでに廃刊となっていますので、古書店か図書館で探してください。
トンネル工事や台風・地震などにより、現在は失われてしまった石垣などの貴重な写真も多数掲載されていますが、白黒で小さいため分かり辛いのが残念。
遺構をいかにして保存していくかは、どの城跡も抱える共通の問題だと思います。
高度成長期の1965年にアシダ曲輪にブルドーザーが入ったのを契機に始まった八王子城跡の保存運動。2005年に活動開始から40年を記念して発行されたのが本書です。特筆すべきは、「城」の専門家だけではなく、実に様々な方々が保護運動にかかわって来られたという点でしょう。そうした方々が寄稿された内容は、様々な視点から、そして愛情たっぷりに八王子城に向けられています。他の「お城ガイド」とは違う、八王子城跡の様々な面を知ることができることでしょう。
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歴史上有名人のサイン帳。花押2045点、印章393点が使用した人物名の五十音順に並んでいる。総勢1,112名には天皇、公家、僧、書家・画家などもみられるが武将、大名が大半かな。花押は肉筆なだけに人柄を想像してしまう。個を立てつつ恭順の気持ちも込めてデザインを考えたのかな、筆の勢いとかバランスとか(本人 or 右筆が)何度も練習したのかなと思うと楽しい。バリエーションの豊さ第1位は伊達政宗で花押21種印章9種。細川忠興の印章で「tada uoqui」とアルファベットを使っているのには目を引かれた。雪舟や長谷川等伯らの名前もあってページをめくっていたらあっという間に日が暮れてしまった。
男性ばっかりと思うなかれ、高台院、光明皇后の印章、そして春日局の花押も掲載されている。巻末には没年順の索引があって光明皇后(701~760年没)はその筆頭だ、偉い。
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