本丸御殿と公開中の西南隅櫓に行きました。上洛殿の欄間の装飾は色鮮やかで、日光や久能山の東照宮の雰囲気に似ていると感じました。

金渓川橋を渡り、城山を正面右手に進み、畑の端近くに登城路があります。入り口の草むらを注意して抜けると道があり、城内に入れました。土塁や堀切などの遺構の保存状態は良好です。南の堀切は二重になっていました。

菰野藩主土方氏の菩提寺であり、歴代藩主の墓や見性寺の山門などが見どころです。石段を登りきった所に主郭があり、土塁や堀が確認できました。郭の奥の方は藪が深く、土塁が続いていることのみ確認できました。

7号古墳のある広場の東側に削平地があり、主郭もしくは見張り台だったのではないかと思います。

城址案内板には平城で、周囲が湿地帯と記載されていました。中世山城は遺構が残りますが、中世の平城は廃城後は農地や宅地に利用されてしまいますね。主郭らしき丘の上に城址碑が残るだけでもありがたいと思います。

宅地の合間にL字の土塁がありました。遺構の一部がかろうじて残っている状況です。

久居藩からは、4人の津藩主を輩出したとのこと。江戸時代は、この御殿跡から見下ろす城下町が栄えていたことでしょう。

案内板に縄張り図があります。城址内は綺麗に整備されて歩きやすく、堀や土塁がくっきり残っているので、遺構の配置の確認が容易にできます。単郭方形の主郭が改修され強化された様子もよく分かりました。

城址西側を走る道路沿いに登城口があります。登るとすぐに副郭の土塁と空堀が見えます。さらに道を進むと主郭にはクランク状の虎口があります。主郭中心部の藪を避け、端の土塁を北東に進むと立派な2重堀切があります。随所にくっきりと遺構が残る良い城址でした。

近長谷寺の本堂など、麓にある遺産の由緒は興味深いです。登城路は階段で、数分で主郭へ行けますが、藪化して、案内板は埋もれています。手前の削平地の下に堀切があり、降りて主郭周囲を歩くと反対側にも浅い堀切があります。

広い城域内はいくつもの曲輪が土塁と通路のような空堀で区画されています。I郭とII郭を中心に探索しました。城址碑を探しましたが、結局見つけられませんでした。

沿革が記載された石碑に船江城の記載を確認できした。

田光公会堂に駐車し、多比鹿神社裏より登城しました。II郭の土塁上を進み、主郭まで様々な土塁や虎口を見ることができます。主郭には石積みや南側の急斜面には竪土塁のような構造も見れます。他にも主郭につながるルートにもクランク状の虎口があり、歴戦の城にふさわしい複雑な縄張りでした。

岐留太神社に駐車し、林道北側の土塁を確認しました。その後林道を少し東側に戻り、北に進むと空堀の中にでました。空堀より北に続く削平地を奥へ進むと立派な堀切があり、堀切南側の一部が石積みになっていました。

堀切と土塁で区画された複数の曲輪があり、曲輪内に深い水路が走る構造でした。城よりも居館跡のような雰囲気でした。

北伊勢の有力豪族の千種氏の居城ですが、縄張りはコンパクトでした。ただし、主郭の空堀や土塁は大きく、さすがの見ごたえでした。

千種城の支城とのことですが、方形単郭の居館のような構造でした。城主の一門衆が守っていたのでしょうか。

千種氏の居城跡に菩提寺が建立されており、残念ながら城の遺構は見当たりません。大正天皇が後醍醐天皇の忠臣だった千種忠顯公に官位を追贈した記念碑がありました。

主郭北側に二重の土塁と空堀が見られます。弱点側の防御を厚くした、合理的な造りでした。