「次世代に遺したい文化財・景観を如何に遺すか、如何に伝えるか」をテーマに活動。地元の教育委員会(当時)の方に推薦いただき城郭研究者の勉強会に参加。城郭などの文化財とその周囲の景観保護と新エネルギー(風車など)施設の共存及び環境に優しい交通機関である路面電車の利用促進という関連で取材。
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検索ページ「秀吉の接待―毛利輝元上洛日記を読み解く」 は、大河ドラマ「どうする家康」の現在の時代は1582年(天正10年)本能寺の変から家康上洛から北条氏を降し天下統一を遂げる頃ですが、毛利輝元の上洛は、1588年(天正16年)7月から9月にかけてです。本書は、初めて上洛した輝元の家臣平佐就言(ひらさなりこと)が近侍としての見聞や主君に確認しつつ書き止めていたであろう日記を元に当時の天正期の豊臣政権の実像に迫っている。関白秀吉やその弟大納言秀長が代わる代わる輝元を宴席や茶会に招いている。それ以外に黒田官兵衛ら重臣達にも手配して挨拶回りの案内や取次の気遣い、茶会や能鑑賞、名所旧跡巡り、酒肴の差入れなど緊張緩和の気配りを含めた接待の様子を伝える。さらに輝元が用意した銀子・銭・馬・太刀という贈答品の数々はさすが中国地方の大大名である。それを可能な限り整理しての可視化を目指しています。本書による贈答に使用された銀子の記載を確認すると、6,238枚をくだらない。銀1枚=銀10両=43匁。1匁=3.75gとすると少なくとも約1トンの銀が配られたことになる。石見銀山からの莫大な収入を予感させる。政治、経済、鉱物資源、儀礼格式という色々な分野に興味を広げていただける内容でした。
著者林先生が、備中高松城址に創設した清鏡庵で和菓子製造の傍ら羽柴秀吉による高松城水攻めの検証を長年にわたり続けてこられたことの結晶です。取材時、突然の訪問にもかかわらず、水攻めについての検証経験を丁寧に説明していただいたことを今も忘れることはありません。備中高松城攻城の基本書としてお薦め致します。
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