宇喜多氏による三星城・後藤氏攻めの本陣となった城です。牧場から栗林を抜けたところにあります。山頂の本丸に小規模な曲輪が周りにある単純な縄張りですが東・西・南は断崖、北側は急峻な切岸に約６0ｍにわたって横堀と土塁が築かれています。

別名「鯰城」。主郭を全周する横堀と土塁が綺麗に残っています。
主郭の手前まで幅広の道が続いていましたが当時は草刈がされていませんでした。

学校敷地内なので案内板のみ。
道路から案内板は見えますが駐車スペースはなく、ちょっと行ったところの空き地に停めさせてもらいました。

案内板もなく登城口すら整備されていないのですが、遺構に関しては素晴らしいものがありました。 主郭の周囲には横堀、土塁、竪堀折れを持つ虎口、畝状竪堀などがあり、 主郭の西側にも自然地形ですが広大な曲輪が広がり、そこには石組み井戸や空堀などが明確に残っています。

国道から登城口までの農道は狭く、駐車スペースもほぼないので気をつけてください。（小型車1台がギリギリ程度）登山道は途中右折してから大堀切の尾根までは急なので結構しんどいです。虎口近辺に石積や、主郭の周囲に鉢巻き石垣が残っています。

見れる範囲は狭く、天守台まではあっという間です。時間に余裕があれば花明山植物園を通って中の島に行くのもいいですよ。
あと大河ドラマ館にも寄ろうと思ったのですが、会場がスタジアム内なのでサッカーの試合があるとスタジアムの駐車場がサッカー専用になるようで、周りの駐車場も満車で諦めました。

地黄城は2016年に敷地内にあった中学校が閉校するなど、ここ１０年でかなり様変わりしています。 その様子が実は今ならストリートビューで確認できます。 城址大手の交差点を境に北が2010年9月、南が2013年10月時の写真、航空写真は現在のものです。

駐車場の隅にある登山口から攻城。
最近草刈りはされてないようだが、攻城には問題なし。
遺構に関して案内板があるので助かりました。

室内は撮影禁止です。

親縁寺側から攻城。ほぼ直登の急な尾根を真っすぐ登って行く感じでした。途中から城域までシダがずっと繁茂していますが城域に入ると大丈夫でした。登城道が案内板などの縄張図とはルートが変更されているので注意です。（ただ過去のルートに石垣が散在しています。）

市営住宅のところに城主居館の跡「多田城址」の案内板があります。（埋め戻されて、遺構はありません）

今年ＮＨＫが取材に来ていただけあって整備が行き届いています。コンパクトな城ですが、横堀、堀切、竪堀が重なり合ってとても見応えがあります。

道標などがないので結構迷いました。一度、高原の上から畑の中の農道を通り直接本丸へ、ただ駐車スペースがなく作業している方もいたので、再び移動、江府町役場から上之段広場に駐車し散策しました。模擬櫓から本丸（天守台）跡のルートも普通に畑になっています。

想像してたよりかなり整備されていており攻城しやすく、遺構もよく残っていて気持ち良い山城でした。個人的には大手側から登って、三の丸、二の丸、本丸と縦走するのが楽しいと思います。

黒坂駅から見える石垣は黒坂陣屋のものです。陣屋の裏山が鏡山城になるのですが整備はされておらず、登城道の入口すらわからない状態でした。（自分は直登してみましたがオススメはしません）
私も高校とグランドの間をつっきりましたが、明光寺側からのアクセスもできるようです。