三連休初日の9月21日(土)に「日本史の知識をアップデートするための勉強会」の第2回目を開催しました。
会場は前回と同じ会議室をお借りして、総勢9人での勉強会となりました。「教科書忘れちゃったので見せて」という「おお、学校っぽい!」という笑いではじまる3時間でしたが、とても楽しかったので当日の様子をレポートしますね。
初回がセンター試験の振り返りだったこともあり、教科書を使っての勉強会は今回がはじめてです。
センター試験はぼくを含め、惨敗する人も多かったので多少でも予備知識のあるところからやっていこうと、教科書P.149の「近世」から読み進めることにしました。
2時間半ほどかけて、約1ページしか進まないという密度が濃すぎる内容となりましたが、教科書としてはこの範囲をやりました。
今回進んだのはこのうち最初の「織田信長の上京」の部分、行数でいうと28行だけでした。
時間がかかった理由としては、とにかく気になるキーワード、補足したい出来事、浮かんだ疑問などを遠慮なく出しあって、おのおのが知っているうんちくも披露しあっていったためで、これは前回のやり方を踏襲しています。
そもそも「中世」って時代区分が曖昧で、開始時期が3パターンくらいあるとか話してる時点で、そりゃ時間もかかるよなとぼくがいの一番に脱線させながら考えていたのですが、日本史の勉強がおもしろくないのは年号と固有名詞を丸暗記させて、ただひたすら穴埋め問題を回答していくようなスタイルにあると思っているので、この勉強会では物事の因果関係を整理したり、「なぜ」という背景について意見交換する時間をたくさん取ろうとしています。
ちなみに教科書の上で進んだのは28行だけなんですけど、このように脱線上等でやっているので、出てきた話題自体は平安時代までさかのぼったり、キリスト教と仏教のちがいについて話したり、縦にも横にも広がりまくりでした。
これはぼくが平安京の図面を書いてるところですけど、794年以降の「京」や「洛中」という言葉が示す範囲がどんどん変化していることと、信長入京時の状況(このときの洛中は上京と下京、そしてそれを結ぶ室町通というきわめて狭いエリアを指していた)を説明しています。
また今回は朝田丸さんがタブレットを持ってきてくれましたが、「信長が大和に破城令を出したのは松永久秀が死んだあとだっけ?」といったときにささっと調べて補足していけるのも学校の授業とはちがう進め方でいいなと思いました。疑問はなるだけその場で解決すべきだし、あやふやな記憶を呼び起こしたところでまちがってる可能性もあるので、ちゃんと調べて裏とりをしながら進めるのは正しいですね。
ほかにも信長が「楽市令を出した」とは書いてあるけど「日本ではじめて」とは書いてないよねというコメントが出たり、ひとりでただ教科書を読むだけでは気づかないポイントを指摘してもらえるのはありがたいことです。
安土宗論についても記載がありましたが、ここはつい数日前にぼくが日蓮宗つながりで調べたところだったので、教科書には「仏教勢力を厳しく弾圧した」とあるけど、そもそも安土宗論に信長は消極的だったという説や、厳しく弾圧したといってるけど信長はその後も日蓮宗(法華宗)寺院である本能寺を定宿にしてるわけで、ほんとうに弾圧するつもりなら石山本願寺のように京から退去させたり、比叡山延暦寺のように焼き討ちしたりするんじゃないかとコメントしたのですが、こうして異説や異論も知ってるかぎり披露しあえれば教科書の記述を鵜呑みにしなくてすむのでいいですね。
(もちろんぜんぶを疑うのもちがうと思っていて、ようは唯一の正解なのか諸説があるのかだけは知っておきたいという意味です)
今回の参加者ははつみんさん、もすもすさん、さくらさん、たかみくらさん、朝田丸さん、ばやしさん、いどまもるさん、流浪の相模守さんで前回メンバーに新規3名だったのですが、ありがたいことに連続して参加してくれる人が多いので(みんな京都在住じゃないのに!)、次回の会場についてはもうちょっと広いところを探します。
京都でやるなら趣のあるところとか、いろいろ探してみてもいいですしね。
前回と今回、2回やってみて「長篠の戦い」とか「楽市令」といったキーワードについて詳しくは理解できていなくても、「なんとなく聞いたことがある」という程度の知識があるので、変なところでブレーキがかからず、それもあって脱線に次ぐ脱線になるんだけど、それがまた楽しいんだよなってことを実感しました。
そして「歴史の話が堂々とできる仲間」がいるというのはほんとうに幸せなことだと思いました。たぶんみんなそういう機会(場)を求めて、ここに来てくれてるんだと思うし、勉強会をはじめてよかったです。
勉強会専用のルームも公開ルームに切り替えましたので、興味のある方や質問のある方はのぞいてみてくださいね。
「日本史の知識をアップデートするための勉強会」参加者用ルーム
toproadさんが城がたり「よくわかる小牧山城」を企画してくれました。愛知県小牧市と調整してくださり、学芸員の方にZoomで話していただけることになりました。小牧山城の歴史、発掘調査の成果など、いろんな話が聞けると思いますのでぜひご参加ください。
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