竹田城の周辺は山あいの盆地で、しかも円山川から立ちのぼる霧によって雲海がよく発生します。
秋口から初冬にかけてのよく晴れた早朝には、城址の石垣を眼下に一面の雲海が広がり、その光景はほんとうに幻想的です。
竹田城の雲海が出る時期と時間帯
時期は、秋から冬にかけての日の出前から午前8時頃の間で、とくに9月から11月の間には発生しやすいです。
(2月末までは見られるそうですが、晩秋がいちばん発生するそうです)
雲海が発生する目安となる条件
以下のような条件にあうと雲海が発生しやすいといわれています。
- 当日、日本海に高気圧の中心があり、よく晴れている
- 朝方と日中の気温の差が大きい
- 風がない、または弱い
- 但馬南部地方の濃霧注意報が参考になる
前日に雨が降った翌日の天気が良いと湿度が高くなるので発生しやすいみたいですね。
時間帯は日の出から1時間後くらい
朝来市のサイトによれば「日の出から8時くらいまで」見れるとあったので、日の出に間に合うように出かけたのですが、日の出にいかなくてもいいです。この手の放射冷却現象によってできる霧や層雲は徐々に広がって、のぼっていくので現地で見ていてもだいたい7時くらい(日の出から1時間ちょっと経ったくらい)がいちばん見頃でした。
ぼくが現地で見たのは一度しかないのですが、これは着いた頃(6時くらい)の写真です。ここからだんだんと濃くなって、以下の動画のようになりました。
竹田城の雲海を見るポイント(撮影スポット)
城跡から眺める場合は天守台から南千畳方向を見るのがオススメです。城址以外ですと、立雲峡(城の南東)や藤和峠(城の北西)から雲海に浮かぶ城跡を眺めることもできます。とくに雲海に浮かぶ城址の石垣全体を見る場合は立雲峡や藤和峠から見ることをオススメします。
立雲峡(竹田城跡正面)
円山川をはさんで竹田城跡の対岸にある朝来山、その中腹に位置する立雲峡は写真集でもよく見る「雲海に浮かぶ竹田城」の撮影スポットです。
駐車場から徒歩約5分の第三展望台は、標高が竹田城跡より少し低いところにありますので、石垣を見上げる構図の写真が撮れます。さらに歩いて第二展望台(20分)、第一展望台(50分)までのぼると、天守台も含めて竹田城全体を見下ろす構図の写真が撮れます。
詳しくはこちらで案内しています。
藤和峠(竹田城跡裏側)
藤和峠は、立雲峡と正反対、竹田城の裏側にある撮影ポイントです。
駐車スペースは小さいのでクルマを停める場合は注意してください(朝来市のページでも紹介されているので路駐含め駐車禁止というわけではないようです)。
クルマを降りると播但道越しに竹田城跡が見えます。標高は竹田城とほぼ同じくらいの高さです。
竹田城を東側にした撮影スポットですので、早朝には竹田城を逆光にした写真になってしまいますが、日の出の写真を撮るにはいいかもしれません。
その他
防寒対策もしっかり
早朝の訪問になりますし、いちおう標高300メートルくらいの位置にありますので、服装は注意してくださいね。雨よけにもなるように、コートやウインドブレーカーを持っていくことをオススメします。
見れなくてもガッカリしない
最近はテレビ番組でもいろんなタレントさんが竹田城の雲海を見るためにロケに訪れていますが、まず見れてません。そのくらい確率が低いのです。だからもし見れなくてもガッカリしないでくださいね。
必ず見れるわけではないのがこういう自然現象の厄介なところであり、同時にいいところでもありますが、ひとりでも多くの方にこの雲海に浮かぶ竹田城の景色を見てほしいなと思います。