熊野市に提供いただいた赤木城の縄張り図です。
この縄張り図は1993年(平成5年)から2004年(平成16年)にかけておこなわれた発掘調査と整備工事の際に作成されたもので、現在の赤木城の状況を示すものですが、築城当時とほぼ変わっていないそうです。
(崩れていた箇所など一部は修復時に新しい石で補われています)
赤木城は比高約30mの丘陵に築かれた総石垣造りの城で、最高所にある主郭を中心に東西南北に曲輪が設けられています。
主郭の背後(北)に北郭、東西両尾根に東郭と西郭、そして南の谷間を挟んだ位置に南郭があります。
北郭のさらに北側、北尾根には堀切が一条あります。
駐車場がある伝鍛冶屋敷からのぼったところが東郭で、中央に虎口があります。
主郭はほぼ方形で、広さは東西約33m×南北約27m、周囲は高さ約3~4mほどある野面積みの石垣で守られており、南西隅と北端に張り出しは横矢掛りを意識した構造となっています。
また主郭の南東隅に出枡形と内枡形を組み合わせた二重枡形虎口が設けられています。