織田や浅井から見た朝倉は、時代小説でよく描かれているものの、朝倉義景を主人公にしたところが興味深くて手にした。
義景は、一般的にも暗愚の将と認知されており、そんな魅力無い人物を主人公に据えてるからには、斬新な新解釈により、暗愚の将を隠れた名将として描いているのを期待したけれど、従来どおりの義景を描いているだけ。筆者の解釈や想像で創られた部分もあるけれど、基本的に史実をたんたんとなぞる展開はダラダラと感じてしまう。さらに筆者の歴史観に違和感を感じる所も多々あり、残念の一言に尽きる。
景恍の自刃、景忠の謀反、前波の離反、景紀の出奔など、前後半に山場を作れるのに。景鏡のキャラ設定も無難すぎる。武田勝頼の憐れさに等しいところがあって、もっとおもしろくできそうな題材があるのに、ちょっと残念、物足りなかった。
義景視点の作品は多くはないと思うので、興味がある人はご一読を、朝倉家興亡史の流れはわかります。
タイトル | 一乗谷炎上―信長と朝倉義景 |
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著者 | 井ノ部 康之 |
出版社 | 幻冬舎 |
発売日 | 0000-00-00 |
ISBN |
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価格 | |
ページ数 | 272ページ |
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