素直な直線虎口なものの、両脇をマッチョな土塁がガッチリガード。南から南西方面は特に意識していたのか、高土塁が防波堤のように主郭を護ります。

常陸、お城は土で成る。幅の広い堂々たる空堀跡がしっかりと残ります。内側に残る土塁と共にしっかり防御性を感じさせてくれます。

頼りなさすぎる標柱を信じて、薄暗い茂みの小径の先に突如ズドンと現れる"いきなり城址"。堀からの切岸の立ち上がりは見事なり。底から主郭まで上がれる道も整備されています。

主郭北側です。北東部では空堀だったものが幅を広げ北部では帯郭に繋がるテクニカルな仕様。さらに外縁を大堀切が巡り、現在は道路になっています。なかなか舌を巻く防御構造。

二郭内側に展開する深く広い内堀を超えて主郭に接続する土橋です。最早厳かですらある迫力。今まで拝見した中では最高の土橋です。

主郭北側を切る大堀切です。土塁縁ギリギリから撮りましたが、ドキドキするくらいに深く鋭い。この堀だけでご馳走様になれました。

主郭跡には、常照寺さんという、徳川光圀公が建立した立派な講堂が建っております。城跡を堪能の際には合わせてお参りしましょう。

画面右手が郭外側です。御城西側、二郭と主郭の間です。堀の外側と内側に土塁を構え、高さの違う"二重比高土塁"然とした迫力を感じます。内土塁は特に高く、土の城好きの方には堪らないです、きっと。

元は湿地帯のようで、堀底に水が出ています。郭跡のお寺さん裏で少し歩いた所にあります。是非周りを散策してみましょう。色々な発見があります。

土橋後から郭に続くルート。写真だと凄く分かり辛いですが、土塁の構造から、侵入経路を屈曲させています。
こういう埋もれた遺構を見るのは本当にワクワクして楽しい！