団員が投稿した書籍のレビューを最新順で表示しています。
この本は応仁の乱から大阪夏の陣まで有名な合戦の陣形やその後どうなったかなど、お城ファンにはすごくありがたい本だとおもいます。(*- -)(*_ _)ペコリ
「そもそも家康は江戸を自ら選んだのか、それとも秀吉に選ばされたのか」という疑問が導入になっている。あらためて問われるとこれはなかなか興味深い。一般的には秀吉が家康を京・大坂から遠ざけるために関東に追いやったという逸話が有名ですが、これは秀吉の嫌がらせに耐えた家康を英雄化するためのストーリーをつくる企みがあったのだろうとか(これは水江漣子氏の説を引用)、多面的に歴史を捉えなおそうとするスタンスがじつにぼく好みな本です。
ほかにも「(江戸がそんなにいい場所なら)なぜ北条氏は小田原を、源頼朝は鎌倉を拠点にし、江戸に目をつけなかったのか」という問題提起もいいですね。これは利根川を境にそれより東側はいわゆる独立志向の豪族が支配していたためで、その最前線に太田道灌が本格的な城をかまえることになったのはまさに東側地域(古河公方の勢力)と戦うためであるというのはなるほどなあと感心しました。
そして北条氏が利根川を越えて支配地域を広げていくのは越相同盟後だというのも納得で、上杉謙信に味方していた東側地域が後ろ盾を失うことで臣従していくことになります。
つまり家康が江戸を中心にできたのは、北条氏によって関東における東西対立が解消され、すでに整備発展を遂げていたからで、関東入封時の江戸はけっして荒れ果てた寒漁村ではなかったという話です。
著者の岡野さんは現在は皇學館大学の教授ですが、かつて江戸東京博物館で学芸員をされていた方です。本書はもともと講演のテーマだったそうですが、すごくおもしろい講演を聞いてるかのように読みやすい本でした。
いつか講演をお願いしたいくらい。
団員のtu-neさんに誘われて買ってみました!
とても面白く、今度の城EKISUPOにも筆者の宮下英樹さんも来るらしいので是非良かったら見てみてください!(*>∀
狩野永徳と同時代に活躍した、能登七尾出身の絵師、長谷川等伯の小説です。
戦国時代は、武将に限らず絵師も時の権力者に翻弄され、抗い、命懸けで絵と向き合っていたことが分かります。
優美な障壁画などを遺した天才絵師の凄みを感じたい方、上下セットでどうぞ。
出羽のもう一人を紹介しなければなりますまい。秋田の人とタイトルが似てますが、こちらの方が先に出てます。これは、最上義光の一代記になります。名門でありながら凋落してしまった家を建て直す姿がまるで、SLG+RPGのようで面白いです。是非とも彼の生き様を知って欲しいと思います。かつ、山形城来てください。
現在は文庫本になっていますので、より読みやすいと思います。
そして、この作家さん。他にも面白い題材を扱っているので気になる方はチェックしてください。
たぶんこれしかないのではないでしょうか?安東愛季(ちかすえ)を主人公に据えた歴史小説は。内容はまさに愛季一代記です。合戦描写はあっさりしていますが、どのような政治を行おうとしたかがメインになっています。
余談ですが、作中で整備される港湾内で、このたび北前船の錨(か?)が発見されたとのニュースがありました。因果を感じたので追記します。
さらに余談、同時期を扱っているので「天を衝く」の一部秋田側から見た描写があったりするので思わずニヤリとしてしまいます。
愛季死後、安東家はさらに激動の時代に突入する訳ですが、そんな続編是非ともお願いしたいです。
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