団員が投稿した書籍のレビューを最新順で表示しています。
三好長慶フィーチャー記念。とはいえ主人公は長慶ではなく父元長で堺幕府の成立と瓦解の物語です。信長登場以前の近畿情勢をよく知らない所で読んだので、複雑ながら面白かったです。物語のラストから三好長慶の凄さを感じてほしいです。
「長篠の合戦」を武田信玄の死から書き起こし克明に描く。勝頼は信玄の遺産である宿老たちを掌握できず苛立ち、家康は武田の圧力に対抗するため信長との同盟に神経をすり減らし、秀吉は信長の戦略を実現するために知恵を振り絞り奔走する。「鉄砲の三段撃ち」は武田軍が突撃してこなければ成り立たない。なぜ勝頼はそうしたのか、そこにいたる過程を様々な視点から描いていて見事だ。宮下帯刀ら戦の最前線に立つ地侍や足軽の戦いの様子も描かれている。また、長篠城、高天神城をはじめ数多くの城が登場し築城や攻城戦の様子が描かれている。
明智光秀と言えば「本能寺の変」という印象が強く、光秀が前半生をどのように生きてきたか、よく知らなかった。歴史捜査により解明された光秀の前半生は驚きの連続でした。
大河ドラマ放送前に読むことができて良かった。ぜひ皆さんにも読んでほしい、おススメの一冊です。
大阪城建築される前の時代から現代までの通史を縦糸として、その地理的状況、歴史群像、文化を横糸として編み込んだ、まさに大阪城史のバイブルと言えます。
著者は大阪城天守閣学芸員、副館長を歴任された中村博司だけあって、その内容の精緻なこと、新書版でありながら359ページもあります。参考資料や年表も豊富に掲載されています。
信州の城郭を調べるためのバイブルとも呼べるものです。この巻だけでなく全巻揃えています。探索する際には本書の図を用いています。全巻に共通しますが、縄張図だけでなく、元美術教師だけあってその鳥瞰図は秀逸です。各地の城館の説明図などにも用いられているほどです。本巻は信州の中でも松本地方は小笠原氏の城など、城が多い地域で、それらの城館を紹介しています。県内の図書館などにはあるはずなので、攻城の際には間違いなく役立ちます。
作者:上田秀人★★★
宇喜多直家の生涯を主に備前、織田・毛利期に分けて綴っている。浦上宗景を倒す下りまでがこの人の本分と思われるが、もう少し謀略部分をドギつく書いても良かったかもしれない。しかし、直家主役の読み物としては発見も多く、また備前の国人衆も分かって面白いです。
【主な登場城】
●備前:砥石城、高取山城、天神山城、乙子城、新庄山城、沼亀山城、竜の口城、岡山城、明禅寺城、三石城、石山城、伊部城、富田松山城
●備中:金川城、虎蔵城、佐井田城、祝山城
●美作:高田城、高倉山城、荒神山城
●播磨:龍野城、置塩城、英賀城、上月城、長水城、三木城
●摂津:有岡城
【主な登場人物】
宇喜多家:能家/興家/直家/秀家/春家/忠家、岡家利、長船又三郎、遠藤又次郎/喜三郎、明石景親、花房助兵衛、戸川正利/逵安、三浦宗勝、お福、弥吉、庄兵衛、阿部善定、両海和尚
浦上家:宗景/政宗/村宗、島村宗政、百々田豊前、浮田国定、松田元輝、金光宗高
赤松家:晴政/政秀/義祐/広貞/広秀/政範
三村家:家親/元親/親成
毛利家:元就/輝元、小早川隆景、穂井田元清、吉川元春
播磨衆:別所長治、小寺政職、黒田官兵衛、上月十郎
織田家:信長、木下秀吉、荒木村重
「山城を知りたい」と思ったときに、ほぼジャケ買いした一冊です。
ポイントは「合戦の舞台になった城」が選ばれていること。自分は、お城の土木や建築には疎いので、お城へ行って「歴史を視る」ことになります。したがって、「知らない土地の知らない人が建てたお城」へ行くというインセンティブが働かない問題が起こります。そういう時に、この手の本があると助かるとおもい購入しました。
取り上げられているお城は、東北から九州まで各地から選ばれているので有名どころが中心となっています。かつ、初心者の装備で山歩きが楽しめるところですので、多くの団員には物足りない内容かもしれません。
初心者が使おうと思うと、アクセスや縄張図などの情報が少ないので、結局、他の本やウェブサイトで調べなおさないといけ
ません。
高評価できる点は、全頁にカラー写真・カラー図版が使用されているところ。
あくまで、とっかかりとしてのガイドブックとしてか、写真集のようになら使えると思います。
○○の名城を歩くシリーズ、南東北版です。福島県の片寄りがちょっとだけ気になりますが、ハズレのない選地だと思います。縄張図や交通アクセス情報も有ります。北東北版も一緒にどうぞ。
郷土史家、永井太一郎さんが書かれた二条城の詳細な研究本。あまりに詳しいのでたぶん読む人を選ぶと思うけど、二条城に興味を持ってより深く学びたいと思った人であればぜひ読むべき一冊だと思う。ひとことで言うと「すごい」本です。
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