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南は熊本城から北は五稜郭まで12の名城にまつわる人物や伝説・逸話を海音寺さんが時間軸に沿って語る。城の縄張りや建築にかかわる話はほとんどなく、人物・事件を通してその城を表現している。熊本城なら細川家の内紛や神風連の乱・西南戦争を述べながら「主義を固守して譲らない」肥後侍の気質を浮かび上がらせる。岐阜城の城主は斉藤道三以来一人を除いてみな不幸な死を遂げているとか、小田原城の歴史は災害史であるとか、通観してみてわかる特徴に、縄張りとはまた違った城の個性を感じられる。
時効を30回程迎えている事件なので、決め手になる証拠はなかなか出てこないでしょう。
しかし、論理的に謎を解いていく過程は、おもしろいです。「なるほど」と思うところもありました。本文中で出された結論には、賛否両論あると思いますが、数あるうちの1つの説として読むと楽しめると思います。
幕末期の話しが好きで、新選組に関心のある人ならきっと楽しめるエッセイ本です。例えば清河八郎や芹沢鴨についても思考行動を推察し、歴史事実を追うスタイルなので感情を想像しやすい。舞台として大坂城や淀城が出てくるんですが、淀城は対岸から眺めたらいいかなぁと思いつつ読みました。学術や事件推察を期待すると、ちょっと外れかも。個人的には土方歳三が好きなんだなぁと再認識しました。
ほんとにスラスラ読めます!原文が上段に大きめに書いてあり、下段は現代訳。その次にコメントという構成で、当時の世相や鴨長明のことも頭に入ってきます。疫病や突風、地震に襲われた京の様子が、いまとかぶりました。。無常観に包まれた随筆ですが、平安末期から鎌倉時代はこうした観が世を通じた認識だったのですかね。
太平記は未読なのですが、全40巻を読むのは躊躇していたので、ビギナーズという名前に惹かれて購入。各巻のあらすじと原文、訳文を並べてあって、太平記の大まかな話しがわかります。ピックアップされてるのはクライマックスらしいので、あらすじはかなり簡略化されているようですが、後醍醐天皇即位から室町幕府で細川家が管領になるまでわかりやすく読めます。何となく戦国以前の時代に興味があるなら、ちょっとした読みものとして手に取りやすいはずです。ちなみに戦記物と思って読んでいたのですか、魑魅魍魎やら鬼やらが登場します。当時の世界観というか、人の心のありようを神仏鬼に仮託して表現しているのかなぁ。
秀吉が松下家から生駒家、そして織田信長に仕えのしあがる「藤吉郎放浪記」、正室築山殿と嫡子信康の死に深く関わった織田信長への仕返しを服部半蔵に依頼する「安土城の幽霊」、数奇な運命をたどる茶器を描く「つくもなす物語」の3篇からなる短編集です。ミステリアスでファンタジックな部分が多いです。
秀吉の出自やつくも茄子について調べてみたくなりました。ただ、安土城の天主を天守閣と表記しているのは、少し違和感がありましたが…。
今はない、天守、本丸御殿など、CGによる図が多く、興味深いです。特に、儀式の様子、将軍や御台所の日常生活の様子がCGで写真のようにリアルに表され、将軍家アルバムをめくっているようです。
大奥の女性たちの役職や給金など、ドラマなどでもあまり触れられないことも書かれていて、隅々まで興味深く読みました。
前田利家公とまつ様の来歴が主に述べられています。本願寺と織田家の武将として戦っていますが、越前や加賀は一向衆の多い地域であり、北陸軍の柴田勝家公の与力であった利家公がよく納めることができたなと思っていましたが、加賀、尾山御坊攻略時、利家公は有岡、三木城で戦っていたようです。加賀支配において、一揆や反乱を行わない前提で信仰を認めたようで、謎が少し解決しました。
古河公方vs大内、扇谷上杉から始まり、後北条、松平を経て明治までの歴史を説明してくれています。本丸御殿は明治期に県庁、学校などに利用されていたため、現存しています。ただ痛みが激しく平成に大修理されています。どのように修理されたか興味深い資料になっています。
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