ニの曲輪近くに城内の水を確保するための「水の手」があります。山城では、水の確保は死活問題だったのでしょう。堀と連結され、かなりの水を溜めることができたのでしょう。

麓にある向羽黒ギャラリーに寄って、全体像をつかんでから攻城することをお勧めします。広大な城域なので、計画的に攻めないと、体力的に苦しくなったり見どころを見落としたりしそうです。ただ、至るところに案内板があり道が整備されているのは助かります。

2024.4現在、攻城口のひとつ「温泉神社」の裏手は林が伐採されて、麓から城域が分かりやすくなっています。

郭の南東側は、小川が流れ谷になっていて、自然の深い堀になっています。

城域の山は、複雑に入り組んだり、細長く突き出したりしています。尾根のような高いところを歩くとぐるりと回り込んでいて、すり鉢状の地形となっているのが分かります。

道は細いですが、舗装されたところと、整備された砂利道のところがありり、よく整備されています。また、主郭へ登るところは階段が設置されています。主郭まで行くには、攻城しやすい城です。全体を攻めるには、時間と気力、体力が必要でしょう。

境内北側に二重の空堀が残っています。埋まってしまっている感じがします。元はかなりの高低差があり、なおかつ二重になっているという堅固な造りだったのでしょう。

土塁や堀がよい状態で残っており、見ごたえがあります。場所によっては、かなりの高さがあります。

県道から案内の看板があり、それに沿って進むと、舗装された駐車場が２ヶ所(2台分ではなく、たくさん停められます。)あります。歩くところは、階段が設置されるなど、きれいになっています。郭も草木が整備され、見学しやすいです。一部は私有地のようですが、公共施設や家屋が郭につくられなかったためか、土塁や堀がよい状態で残っています。

神社の参道に沿って土塁が残っています。歩き回ると、他にも土塁があちこちにあります。

本丸は、草や木が切られていて、整備されています。本丸からは、川沿いの平地や筑波山が見渡せます。

現在、鹿沼市民文化センターで「鹿沼城」の展示が開催されています。北条氏を始め、宇都宮氏、那須氏などの影響を広く受けていたことが分かります。

東側の行屋川沿いの公園から、腰郭に行けます。かなりの高さの土塁があり、虎口と思われるところが見られます。