福谷城跡に設置されている案内板の内容を紹介します。
史跡 福谷城跡(うきがいじょうせき)
福谷城は、室町(むろまち)時代(15世紀後半)に築造された戦国時代の平山城(ひらやまじろ)です。1984年から実施された発掘調査により、Ⅰ郭(本丸)を中心に、Ⅱ郭(二の曲輪)、Ⅲ郭(北腰曲輪(きたこしぐるわ))、Ⅳ郭(東腰曲輪)、Ⅴ郭(隅櫓)の5つの郭(かく)と、北、西、南部は空堀(からぼり)、東は崖(がけ)を配した構造であることが判明しました。
- 所在地
- みよし市福谷町市場
- 面積
- 約20.000m2
- 時代
- 室町時代後半〜戦国時代
遺物はⅡ郭で最も多く出土していますが、白磁小杯(はくじしょうはい)、天目茶碗(てんもくちゃわん)、茶入(ちゃい)れなどの喫茶用具と共に、すり鉢(ばち)、内耳鍋(ないじなべ)などの炊事・調理用具が出土し、当時の城内での生活を知る事が出来ます。
又、城主は、後に徳川四天王の一人と言われた酒井忠次(さかいただつぐ)、地元の土豪(どごう)原田氏重(はらだうじしげ)の名が伝えられ、尾張、三河が緊張関係にあった16世紀中葉には、柴田勝家(しばたかついえ)を将とする織田方と激しい攻防があり、多数の死傷者があったと伝えられています。
この地域の歴史を物語る貴重な文化遺産であり、後世に正しくその姿を伝えていきたいと思います。みよし市・みよし市教育委員会