丸根城の縄張図が書かれた案内板の内容です。
丸根城縄張図(まるねじょうなわばりず)
丸根城は、矢作川が豊田の市街地を抜けて最も川幅が狭くなる通称「鵜の首」の東岸にあり、台地の先端に位置している。城の北側は台地に続く地形であるため、大きく空堀が巡らされている。南側は小さな谷地形をそのまま利用した自然の堀となっている。城の大きさは18,000m2、北、西、東の三方に空堀を巡らしている。主郭は、大きさ4,950m2のほぼ長方形でかつては館跡を思わせるコの字形の土塁の痕跡があった。現在、その形に植栽を施し、形だけ復元している。北西隅には、井戸跡をふさいで山の神をまつった祠がある。主郭の東側には半円形の北曲輪がある。北曲輪は幅10m、深さ6mの深い堀に取り囲まれており、台地と城を分断している。主郭と北曲輪の間は幅5m、深さ4mに掘り割られ、この中は通路になっている。また、城の南東、南西側の左図で着色されていない部分は後世の削平である可能性もあり、現状では城の遺構か否か判断が難しい。
堀と谷を巧みに使った堅固な構えの城は、矢作川の要地ににらみをきかせていた。平成6年3月 豊田市教育委員会