津山城
津山城

[岡山県][美作] 岡山県津山市山下


  • 平均評価:★★★★☆ 3.91(18位)
  • 見学時間:1時間22分(30位)
  • 攻城人数:2211(70位)

五番門と土塀

五番門と土塀
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五番門(ごばんもん)と土塀(どべい)
概要
 五番門は、備中櫓の北側に位置し、天守曲輪(くるわ)への南側からの入口となっています。絵図によれば、この門は冠木(かぶき)門(屋根のない二本柱の門)と記されていますが、発掘調査では、主柱と控柱の痕跡が発見されているので、高麗(こうらい)門あるいは薬医(やくい)門であったと推測されます。備中櫓管理用の門として整備を行いました。
 五番門の南側石垣は変形が著しく、崩落の危険性が高い石垣であったため、積み直しを行い、石垣の上には土塀を復元しました。土塀の外観については、絵図や古写真から、白漆喰塗仕上げ、瓦葺であったことがわかります。塀の高さは、宮川門付近を写した古写真や、三の丸の石垣に残る塀の屋根の痕跡等から、概ね七尺(約2.1m)程度と推測されました。塀の構造は「勘定奉行日記」の記事に、「二重塀」という語がみられることから、土塀の土壁を表側と裏側に別々設けて中を空洞にし、そこに栗石(ぐりいし)を詰めた「太鼓塀(たいこべい)」と呼ばれる構造で復元をしました。このような構造の塀の現存例は、金沢城の石川門表門が唯一の例です。塀の城内側には、控柱が設けられています。また、雁木(がんぎ)(石段)については、発掘調査により出土した最下段のものを参考に復元しました。

(左上)五番門南石垣土塀(赤線部分。右隣は備中櫓。「津山絵図」より)
(右上)「勘定奉行日記」享和3年(1803)5月28日の記事。「下地一重之処も追々者元之如く二重ニ相戻し度」の記述(赤線部分)がみられる。
(中段左)太鼓塀の構造。二枚の土壁の間に栗石を入れている状況。
(中段右)冠木門枡形内に残る土塀の痕跡(矢印部分)。この場所には門番所があり、そこから東と南方向に延びた土塀が石段に取り付く。この土塀屋根の痕跡から、屋根勾配を4寸で復元した。
(左中段下)発掘調査時の五番門南石垣北面。著しく変形している。左は遺存する雁木の最下段。
(左下)五番門発掘調査の様子(北から)。豊島石製の排水溝を挟んで左側2石が主柱、右側2石が控柱になる。

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黒まめさん)

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