攻城団が提案するお城めぐりの旅行ガイド(モデルコース)です。旅程を考える際の参考にしてくださいね。
能登半島の中心部に位置する七尾市には、名門畠山氏歴代の居城である七尾城に加え、織田信長から能登国主に任じられた前田利家が築いた小丸山城というふたつのお城があります。
七尾城は上杉謙信の攻撃でも落城しなかった堅城で、その謙信の居城・春日山城とともに「日本五大山城」に選ばれています。
また小丸山城は前田利家がはじめて自らの居城として築いた城で、ここから金沢百万石の大大名に出世していくことから「利家の出世城」とも呼ばれている縁起のいい城です。
また七尾湾は「天然の生け簀」とも呼ばれるほど良質な漁場として知られており、ここで採れた魚を使った「能登前寿司」は絶品です。
初日の昼、夜、2日目の昼と三食すべてお寿司を食べるのもいいですね。
このモデルコースはレンタカーを借りることを前提としたプランのため、自動車免許が必要となります。ただしタクシー利用でも費用的には大差ないと思われます。
[追記]
タクシー料金についても市内のタクシー会社に問い合わせて確認しましたが、金額的には大差なかったです。細かな料金はページ下部にまとめまてありますので、ご参考ください。
タクシーでまわった場合の料金目安
出発地点はJR七尾駅です。
東京駅からは8:36発の「かがやき505号」に乗れば11:06に金沢駅に到着、11:23発の「特急のとかがり火3号」に乗れば、12:15に七尾駅に到着します。大阪駅からは8:40発の「特急サンダーバード9号」に乗れば、11:14に金沢駅に着いて、あとは同じです。
七尾駅は能登半島の中心に位置する七尾市の代表駅です。
JR西日本の駅として大阪や金沢からの特急列車が発着するほか、穴水駅とを結ぶ「のと鉄道」の始発駅でもあります。
散策する前にまずはホテルか駅のコインロッカーに荷物を預けましょう。駅から徒歩10分圏内にホテル・旅館が数件あります。
まずはランチですね。七尾駅前にはランチができるお寿司屋がありますよ。
ランチを終えたら、山の寺寺院群に向かいましょう。途中、小丸山城址公園の脇を歩きますがあとで寄るのでまっすぐ進んでください。
山の寺寺院群は前田利家が小丸山城を築いた際にその防御施設として七尾城下から移転させた寺院群です。
築城当時移転させた29の寺院のうち現在も16の寺院が残っています。なかでも前田家の菩提寺で資料館になっている「長齢寺」は必見です。
ほかにも高山右近をかくまったとされる「本行寺」、七尾出身の絵師・長谷川等伯が着色した木像を見学できる「本延寺」がオススメです。
長齢寺からは歩いて5分ほどで小丸山城址公園です。
能登国主となった前田利家が七尾城にかわる居城として築いたのが小丸山城です。
明確な遺構はないものの、曲輪の形状はほぼそのまま残っているので、利家がなぜこの位置に、このような縄張り築城したのかをイメージしながら散策するのも楽しいですよ。
小丸山城址公園を駐車場側に降りていくと、前田利家と芳春院(まつ)の銅像「前田利家松子之像」があります。
「花嫁のれん」とは加賀藩の能登・加賀・越中の婚礼における風習です。
2016年(平成28年)にオープンしたばかりの「花嫁のれん館」にはじっさいに使われた花嫁のれんが展示されています。展示室の見学は有料ですが、休憩スペースやおみやげコーナーは無料で入れます。
周辺には老舗の醤油屋、昆布屋などがあります。観光マップを手に散策しながらホテルに戻りましょう。
ホテルにチェックインして少し休憩してから夕食に出かけましょう。
駅周辺にはお寿司屋さんが多めですが、居酒屋もあります。
ホテルに戻り、明日にそなえましょう。
2日目はレンタカーでの移動となります。
七尾城跡には自動販売機がないので、チェックアウト後は近くのコンビニで飲み物を購入しましょう。レンタカーを借りてから寄ることもできるので、ホテルのそばになければあとでもいいです。
七尾城には麓の七尾城史資料館まではバスでいくことが可能ですが、そこからは徒歩で山道をのぼるしかないのでクルマの運転ができる場合はレンタカーを利用したほうがいいでしょう。
まず「七尾城史資料館」へ向かいます。
七尾城史資料館は城山の麓にある資料館です。
入館すると七尾城の復元CG動画を流してくれるので、事前に見ておくと現地を歩く際の参考になります。2階には七尾城の出土品などが展示されています。
クルマで本丸下駐車場へ向かいます。山道なので運転には注意してください。
上杉謙信によって攻略された能登畠山氏の居城、七尾城です。資料館でもらえるマップを見つつ、復元CGの映像を思い浮かべながら散策すると位置関係がわかりやすいです。とくに調度丸から見上げた石垣と、本丸跡からの眺望は見事です。
つづいて本丸跡を見下ろすことができる「城山展望台」に向かいます。
駐車場からさらに山をのぼると「城山展望台登り口駐車場」に着きます。駐車場から5分ほど歩くと「城山展望台」です。
展望台からは能登が一望できます。また七尾城の本丸跡がはっきりと見えますので、撮影スポットのひとつです。
駐車場に戻り、道の駅「能登食祭市場」へ移動してランチにしましょう。
「能登食祭市場」は1995年(平成7年)にオープンした道の駅です。正式名称は「七尾フィッシャーマンズ・ワーフ・能登食祭市場」といいます。
お土産売り場もあるのでここでランチ後はお土産選びをするといいですね。
レンタカー屋からはタクシーで七尾駅まで送迎してくれるサービスがあるはずなので事前に確認しておくといいでしょう。
七尾駅15:27発の「特急能登かがり火8号」に乗れば、金沢駅に16:33に到着します。東京方面へは16:47発の「かがやき512号」に乗り換えると19:20に東京駅着です。大阪方面へは16:58発の「特急サンダーバード38号」に乗れば19:38に着きます。
少し時間に余裕がある場合は乗り換えを1〜2本ずらして、金沢駅でお土産を買ったりしてもいいかもしれませんね。
七尾市内のタクシー会社に問い合わせて、今回の行程をタクシーを利用してまわった場合の大まかな料金を教えていただきましたので参考にしてください。
(ご協力ありがとうございます!)
いずれの会社もよくあるケースとしては、タクシーに待ってもらうのではなく、たとえば「七尾城本丸跡で降りたら、90分後に迎えに来てもらう」というように、「見学にかかる所要時間を目安に再度迎えに来てもらうよう、降りるときに迎車を予約しておく」という利用方法だそうです。
クルマの免許のない方はもちろん、レンタカーを借りる場合と費用的にはそう変わらなさそうなので、免許を持ってる方も体力温存や安全のためにタクシー利用を検討してもいいと思います。
出発地 | 目的地 | みなと観光タクシー | マリン交通 | |
---|---|---|---|---|
七尾駅 | 七尾城本丸北駐車場 | 約2300円 | 約2500円 | 約2600円 |
(90分待機したら) | 400円(95秒で80円加算) | 450円(30分毎に3150円加算) | 500円 | |
七尾駅 | 七尾城史資料館 | 約1230円 | 約1300円 | 約1300円 |
(30分待機したら) | 約1500円 | 3150円 | 約1500円 | |
七尾城本丸北駐車場 | 能登食祭市場 | 約2500円 | 約2800円 | 約2700円 |
城山展望台に立ち寄った場合 | +約700円 | +約700円 | +約700円 | |
(20分待機したら) | 約1200円 | 約1100円 | ||
展望台に立ち寄ったあと能登食祭市場に向かった場合 | 約3000円 | 約3000円 | 約3200円 | |
小型タクシー | ○ | ○ | ○ | |
中型タクシー | × | すべての料金に160円加算 | ○ | |
ジャンボタクシー | × | 七尾城にいくだけなら5000円、あとは貸し切り時間による見積り | 9300円/1時間 | |
貸し切り観光タクシー | 12000円/2時間 | 事前予約と時間と距離で別途見積 | ||
迎車の際の追加料金 | 1車両ごとに120円 | |||
予約の電話番号 | 0767-52-5655 | 0120-58-8018 | 0767-52-3001 |
能登の名湯、和倉温泉で一泊するのがオススメです。
翌日は奥能登方面に移動すれば、穴水城や熊木城など、上杉謙信が七尾城を攻略した際に攻め落とした支城群がありますので、まわれるだけまわるのもいいですね。
この記事は七尾歴史たび研究会によってスポンサードいただいています。
七尾城跡は戦国初期の雰囲気がのこる標高約300mの尾根に築城された山城です。1577年(天正5年)、上杉謙信との戦いに敗れるまで約150年、能登畠山家の居城として城下町とともに繁栄していました。本丸跡や旧大手道からは七尾湾をはじめとした能登半島を一望できる絶景が楽しめます。
畠山家が治め「天宮の城」と称された城跡散策と、上杉謙信が感嘆したといわれる眺望をぜひお楽しみください。また目の前に広がる七尾湾は天然の生け簀としてさまざまな魚介類を味わうことができます。
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