城たび 〜お城めぐりの旅に出かけよう〜

攻城団が提案するお城めぐりの旅行ガイド(モデルコース)です。旅程を考える際の参考にしてくださいね。

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(一泊二日)熊本城から人吉城、SL人吉に乗って旅情を楽しむ旅【人吉城モデルコース】

2016年4月に起きた熊本地震の被害は大きく、いまだに熊本城のなかには入れない状況がつづいていますが、周辺から見学できるエリアは徐々に拡大しつつありますし、街はすでに活気を取り戻しています。

現地を訪問して被災地を応援する、とおおげさに構える必要はなくて、いまの熊本城の姿を見ておけば、無事に復興を遂げた際の感動もひとしおですから、自分のために訪問してみませんか。馬刺しや熊本ラーメン、太平燕といったグルメも満喫できますしね。

今回は一泊二日のプランで、初日は熊本城を訪問し、翌日はSL人吉に乗って人吉城跡を攻める行程になっています。

SL人吉は事前に予約しておくことをオススメします。

旅程(1日目)

出発地点は阿蘇くまもと空港です。
羽田空港からはANA、JAL、ソラシドエアいずれも11時半〜12時前後に阿蘇くまもと空港に到着する便が出ています。

1 12:00 阿蘇くまもと空港

提供:熊本空港ビルディング株式会社

熊本空港から熊本市内まではリムジンバスを利用するのが便利です(「通町筋」バス停まで片道700円)。

バスで60分

関西方面からは新幹線を利用したほうがいいでしょう。
新大阪駅からは、8:59発の「みずほ605号」に乗れば、12:01に熊本駅に到着します。
博多駅からも、上記の「みずほ605号」が博多駅を経由するので、11:28発に乗れば、12:01に熊本駅に到着します。

熊本駅から熊本市内までは市電を利用します。
(市電の1日乗車券については後述)

2 13:00 熊本市内でランチ(60分)

まずはランチです。
熊本市役所の14階にあるレストラン「彩」では熊本城を眺めながら食事ができます(定休日は水曜日)。

窓からの眺めはこんな感じです。

徒歩10分

3 14:10 城見櫓(15分)

ランチのあとは市役所から徒歩で数分のところにある「城見櫓」を訪問します。
ここは過去にブログでも紹介しましたが、最上階の「迎賓館」を熊本城を見学したい人のために無料開放してくださっています。

この開放されたテラスは熊本城の天守を南側から見ることができる唯一の場所です。

4 14:25 熊本城(120分)

熊本地震の被害により、現在も熊本城は立入禁止になっています。
ただし二の丸広場と加藤神社からは大小天守と宇土櫓が見えますので、本丸をぐるっと一周まわっていろんな角度から現在の熊本城の様子を確認してみてください。
(いまの状態を見ておけば、いずれ完全に復興を遂げたときの感動が増すはずですしね)

「城見櫓」からのルートは、まず長塀沿いに加藤清正公像のところまで歩いて、城彩苑から二の丸広場に出て、そこから加藤神社にいき、反対側を歩いて北十八間櫓や東十八間櫓などの被害を確認しつつ、市役所に戻ってくるのがいいと思います。

熊本城を見学し終わったら市電に乗って水前寺成趣園(水前寺公園)に向かいます。

市電で20分(熊本城・市役所前駅から水前寺公園駅)

市電は「1日乗車券」が購入できるので(500円)、もし熊本駅周辺のホテルに泊まる場合は(水前寺成趣園との往復+ホテルまでの移動)で3回乗車することになるのでお得です。水前寺成趣園の入園料も割引されます(団体料金扱い)。最寄りの購入場所は熊本城周辺だと花畑公園の近くにある交通センターです。
(関西方面から新幹線で来る場合は熊本駅総合観光案内所で購入しておくといいですね)

5 16:45 水前寺成趣園(60分)

水前寺成趣園(すいぜんじじょうじゅえん)は熊本藩主・細川家が造園した熊本を代表する日本庭園です。

この庭園は三代藩主・細川網利(つなとし)のときに完成したもので、池のそばには「古今伝授の間」と呼ばれる建物が1912年(大正元年)に京都から移築されています。これは1600年(慶長5年)に細川幽斎(藤孝)が智仁親王に古今和歌集の奥義を伝授した建物といわれています。

そのほか、細川家の歴代がまつられる出水神社や、細川藤孝と細川忠利の銅像もあります。

ふたたび市内に戻ります。

市電で20分(水前寺公園駅から通町筋駅)

6 18:05 夕食は馬刺し(60分)

夜は熊本の郷土料理でもある馬刺しを食べませんか。

馬刺しが食べられるお店はたくさんあるので、事前にグルメサイトなどで調べておくといいでしょう。
ほかにも太平燕や熊本ラーメンなど、熊本はおいしいものばかりで食べるところには困りません。

徒歩5分

7 19:10 熊本市役所(10分)

ごはんを食べ終わったらもう一度、市役所14階の展望フロアに寄りましょう。
ここから熊本城の夜景が見られます。

初日はここまで。ホテルにチェックインします。

市電で20分(熊本城・市役所前駅から熊本駅)

8 19:40 ホテル

翌日は熊本駅スタートなので駅周辺のホテルをおすすめしますが、早朝、チェックアウト前に熊本城周辺を散歩する場合はお城近くのホテルに泊まってもいいですね。

熊本城周辺のホテルを検索する

旅程(2日目)

9 09:22 熊本駅

2日目は熊本駅からSL人吉に乗って人吉に向かいます。

SL人吉は通常の乗車券との差額820円(片道おとな)で乗れるのでかなりお得です。 JR九州のサイトでネット予約もできます。

ちなみにSL人吉のホームへの入線は9:22です。
ただし後ろ向きでホームに入線するので、写真撮影を考えている場合もホームにあがるのはギリギリでいいと思います。

SL人吉で144分

人吉駅に着くのが12:09で、滞在できる時間が短いのでランチは車内ですませます。
乗ったら早めにお弁当を買いましょう。
(数量限定なので売り切れる可能性があります)

提供:JR九州

車内限定販売の駅弁「おごっつお弁当」です。

2時間以上の旅となりますので、のんびりと旅情を楽しんでください。
最後尾にはこんな展望デッキもありますよ。

提供:JR九州

10 12:09 人吉駅でレンタサイクルを借りる(6分)

人吉駅に着いたらまずレンタサイクルを借りましょう。
改札を出たところにある人吉市観光案内所で聞いてみてください。
(通常は電動機付き自転車が借りられますが、雨の日だとダメなようです)

なお、このプランでは帰りもSL人吉で熊本駅まで戻る予定なので、その場合は14:38人吉駅発となります。2時間半ほどの滞在となるので、人吉観光はかなり駆け足になります。SL人吉を諦めて在来線で戻る場合は16:43発の各停・しんぺい4号(熊本駅着は18:18)がありますので余裕をもって見学できますね。その次の17:25発の肥薩線快速(熊本駅着は18:55)もありますが、空港行きリムジンバスの最終便(18:50発)にまにあわないので、新幹線で関西に戻る方にかぎってはこちらを利用することもできます。
自転車で5分

11 12:20 武家屋敷(5分)

ここは西南戦争で西郷隆盛が宿舎として利用したとされる場所です。
門は人吉城の堀合門が移築されたもので、これは人吉城の唯一の現存遺構です。

自転車で5分

武家屋敷からはまっすぐ進めば、大手門跡を通って人吉城歴史館へたどり着けます。

12 12:30 人吉城歴史館(30分)

人吉城歴史館には人吉城に関する展示があります。100名城のスタンプもここで押せます。

ここに復元展示されている井戸を備えた特殊な石造りの地下室遺構は、全国的にも珍しいので見学することをオススメします。

自転車で10分

13 13:10 人吉城(60分)

人吉城跡です。建物こそ残っていないものの、石垣の見事さには圧倒されます。なかでも「武者返し」と呼ばれる独特の石垣は必見ですね。

このプランでは60分を確保していますが、本丸までのぼって降りてくるには少し時間が足りないかもしれません。帰りの電車の時間には十分注意して見学してください。 16:43人吉駅発→18:18
自転車で5分

14 14:15 青井阿蘇神社(10分)

青井阿蘇神社は本殿、廊、幣殿、拝殿、楼門の建造物五棟が国宝に指定されている、たいへん歴史のある神社です。

提供:青井阿蘇神社
自転車で5分

15 14:30 人吉駅(8分)

人吉駅に戻ってきました。レンタサイクルを返却して、おみやげを買ったらすぐ乗車時間となります。
(おそらくSLが待機中なので写真を撮影したい場合は少し早めに戻ったほうがいいですね)

提供:JR九州
SL人吉で156分

16 17:14 熊本駅

熊本駅に到着です。
関西方面に帰る方はここから新幹線で、飛行機の方はここから阿蘇くまもと空港までリムジンバスに乗ります。

熊本駅にあるお土産売り場「えきマチ」は広くて、いろんなものが購入できますので、時間に余裕がある場合はゆっくり見てまわるといいと思います。

もう1泊できるなら

できれば人吉に一泊してゆっくり見学できればいいですね。
温泉もたくさんありますし、夏は球磨川で「くま川下り」やラフティングも楽しめます。
また球磨村には1973年(昭和48年)3月に発見された、4.8kmにもおよぶ九州最大の鍾乳洞「球泉洞」もあります。

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