加世田城は島津氏中興の祖である島津忠良(日新斎)の隠居城として知られています。もとは平家の一族である別府氏が平安時代末期に築いた居城で、別府城とも呼ばれています。1420年(応永27年)に別府氏が島津久豊に降ると、以後は島津領となっています。1538年(天文7年)に島津宗家の家督をめぐって島津実久と争った際には、忠良が猛攻を加えて攻め落としています。深く禅宗(曹洞宗)に帰依していた忠良はこの地に保泉寺を再建し、それが忠良の死後に日新寺と改められましたが、明治時代に廃仏毀釈で廃寺となり、その跡地に忠良を祭神とする竹田神社が建立されています。現在城址は「尼ヶ城公園」として整備されており、石碑が建てられています。
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