2週連続となりましたが、犬山城に続いて先週末の10月5日(日)に利神城で城たび〈団長と行く、利神城貸切ガイドツアー〉を開催してきました。
雨予報が心配される中での開催でしたが、みんなの祈りが通じたのか、攻城中は雨に降られることもなく、充実した城たびとなりました。
利神城は現在、ガイドツアーでしか攻城できないお城です。
この一年の間にもガイド協会主催のツアーに参加した団員の訪問ガイドや写真がいくつか投稿されており、なによりぼく自身が行ってみたかったので協会に「こういうサイトをやっているのですが、利用者限定で貸切ツアーは可能でしょうか」と問い合わせてみました。
メールの履歴を見ると3月21日に問い合わせていて、そこから快諾いただき日程調整をしてと話を進めて、今回の開催にいたりました。
問い合わせた時点で4月の根福寺城、5月の岩崎城が決まっていたこともあり、あと梅雨時と夏場は避けたほうがいいので、秋で天気が安定する10月上旬を開催日にしました。
山城の場合、雨天時は危険度が増すので城たびでは中止の判断もやむを得ないと思っています。またその判断は基本的に一週間前に開催される事前ミーティング(Zoomを使った参加者同士の顔合わせ)でおこなうようにしており、今回もそうしたかったのですが、天気予報が毎日のように変わり、発表主体(気象庁とか日本気象協会とかウェザーニュースとか)によっても差があったので、ホテル等のキャンセルができるギリギリまで待とうと火曜日に判断することになりました。
結果、火曜日時点では「曇り(小雨程度は降りそう)」の予報だったので、ガイド協会の春名会長とも相談して開催することを決めました。
しかしその後も予報が悪くなったり、良くなったりと前日まで変わり続けたので、ぼくはもちろん幹事ののりさん、春名会長、そして参加者のみんなが毎日ヤキモキしながら過ごしていました。
ただ前日午後の予報ではお昼くらいから晴れてくるとあり、登る間は雨が降るかもしれないけど、山頂に着く頃には晴れるかなと少しほっとしました。
当日、ぼくは利神城からクルマで1時間ほどの距離にある、実家近くのホテルから向かったのですが、朝から雨が降っていました。現地に着く頃には雨はやんで曇りになっていましたが、麓から見上げた利神城は霞がかった状態に。
(真ん中の霞んでるあたりが山頂の天守丸)
毎度のことながら受付開始時間にほとんどの団員が集まっており、あちこちで会話が弾んでいました。城たび初参加の方もいましたが、事前ミーティングですでに会っているので、孤立することがないのは我ながら良い仕組みを考えたと思います。
全員が集合したのを確認して城たびスタートです。
まずはガイドのおふたり(この日は春名会長と竹内さんの2名)に自分の団員名とどこから来たかを自己紹介してもらいます。
あとはぼくから注意事項を伝えて、春名会長にバトンタッチ。
会長からはこの平福町は一年のうち100日ほど霧がかっていること、竹田城とくらべても雲海の遭遇率が10倍近くなること、この時間(10時すぎ)でも山頂が霞んでいるのはわりと珍しいといった話を伺いました。
利神城までは尾根伝いに登るため、まずは旧街道を南に向かいます。
そして登城口近くでラジオ体操。
登城路のゲートを開けていただきます。
(ここから先はガイドツアーの参加者しか入れません)
いよいよ登城開始です。
石切場跡です。
竹田城などと同じで、石垣の石材は山中で切り出すことが多いのですが、天守の礎石は河原から運んだとおっしゃってました。
ここからは坂と平坦部の繰り返しです。
大きな坂が4つありますが、急角度なところはロープも用意されているので危険さは感じませんでした。
途中、休憩をはさみながら進みます。
だんだんと晴れ間が見えてきていることも感じます。
ゲートから1時間強で三の丸に到着です。
この時点で朝の天気がウソに思えるくらいの晴天になっていました。
山頂までもうひと踏ん張りです。
そしてついに山頂に到着です!
ぼくの体力ゲージはこの時点でゼロでした。
ガイド協会がキャンプ用の椅子を用意してくださったので、まずは荷物をおろして体力回復です。
快晴のもとお弁当を食べることができました。
山頂は見晴らしが素晴らしく、また四方が開けているので風が抜けて気持ちよかったです。
食事後はみんなで記念撮影。
その後はミニ勉強会です。
春名会長から利神城の歴史について教えていただき、ところどころ出題されるクイズに答えると特製御城印がもらえます。
十分体力も回復したので下山します。
三の丸で記念撮影。
ガイド協会主催のガイドツアーでもここで記念撮影をして参加者に写真を送ってもらえます。
ガイド協会ではこの日のために横断幕を新調してくださっていて、お披露目となりました。
下山時に滑って転ぶことが多いのでゆっくり進みます。
下山中も休憩を挟んでくださったので楽でした。
ぼくはビデオ撮影をするためにトレッキングポールを使わなかったのですが、下りはあったほうが安全かもしれないなと思いました。
下山後は平福駅まで移動して、じゃんけんに勝った3人(のりさん、にゃーさん、BUGさん)がコスプレ体験です。
ここまででガイドツアーは終了です。
お礼を伝えて、近くのカフェ「KUMOTSUKI」で懇親会を開催しました。
とにかく今回は天気予報に振り回されました。
直前まで雨が降っていたこともあり、地面が滑りやすくなっていることも懸念されましたが、事前にトレッキングシューズが必須であることを伝えていたのと、当日ポール(ストック)の貸し出しもあったため、誰も怪我することなく、なんとか無事に開催できて良かったです。
道中へばりかけている人も見られましたが(ぼくもギリギリでした)、春名会長がペース配分をしてくださったおかげで全員で山頂までたどり着くことができました。
当日も話しましたが、ひとりだったら途中で諦めて撤退していたと思います。みんなで登ったから攻城できたのは間違いないので、城たびをやってよかったです。
また今回はガイド協会との調整、懇親会の会場手配と幹事ののりさんには助けられました。ありがとうございます。
利神城は過去一きついと言う人もいれば、ふつうの山城だと言う人もいて、募集時に条件を設けるべきか、仮に条件を設定したとしてぼくはクリアできるのかと、難易度設定で苦労しました。
じっさいに攻城を終えてみると、難易度はそこまで高くないけど、(比高250mを登るため)山頂までの所要時間と距離が長く、ハードさはかなりあるなと感じました。ある程度、山登りに慣れてないと途中でギブアップしてしまうかもしれません。
そもそも城たびは初心者向けに呼びかけているので、「初心者お断り」にするのは本末転倒です。
おそらく事前に聞いた相当ハード〜ふつうの山城の幅も、その人の経験値や(山城初心者レベルの)ぼくへの気遣いからくるもので、もう少し客観的な指標を用意したいですね。
東美濃の山城で開催した際も、この件を今後の課題にすると話しましたが、山城限定で「過去にご自身が攻城したお城のうち、ハードさが似ているお城」を訪問ガイドの入力時に回答してもらうことも検討中です。
ぼくの数少ない山城経験から言えば、利神城は技術的な難易度は玄蕃尾城とさほど変わらないけど、登り坂が多いので体力的には少しハードかなといったところです。
美濃金山城、岩村城や苗木城などは登城路が整備されているので、利神城と比べればだいぶ楽ですね。
あと今回は根福寺城の参加者も多かったので下山時に談笑しましたが、根福寺城と比べれば難易度もハードさも相当マシでした。
こういう情報をみんなから募っていけば、自分が過去に攻城したことのある山城と照らし合わせて「行けるかな」と的確に判断ができるのではないかと考えています。
もう一点、懇親会でpriusイワさんが話されていましたが、利神城の天守を築いた池田由之は犬山城で生まれたらしく、前週の城たびとのつながりも感じられました。
歴史を学んでいるとこのように点と点が結びついていく体験はよくありますが、それを現地訪問を兼ねて味わえるとより気持ちいいものですね。
ひさしぶりに京都より西方面での城たび開催となりましたが、春名会長はじめガイド協会のみなさんがすごく歓迎してくださっていたことも印象的でした。
こうして地元の方々とのふれあいも城たびの魅力のひとつだと思います。会長からはぜひまた開催してくださいと言っていただいたので、興味のある方は「開催お知らせメール」に登録しておいてください。幹事も募集中です。
ではまた次の城たびでお会いしましょう。
ワタナベさんがレポートを書いてくれました。
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