先週末の9月27日(土)に犬山城で城たび〈たかまる。さんからとことん学ぶ犬山城ガイドツアー〉を開催してきました。
城下町から天守内まで最新の研究結果なども踏まえた濃密なガイドをしていただき、最高の城たびとなりました。
国宝天守のひとつ、犬山城は典型的な望楼型天守であり、いくつかの模擬天守のモデルに選ばれるほど美しいのですが、大規模に整備された城下町まで散策しなかった方も多いのではないでしょうか。
じつは江戸時代、犬山城主・成瀬家はいわゆる「大名」ではありませんでした。ただ尾張藩主・徳川家の付家老として3万5000石の知行を領していたため、総構えを含む城下町を作り上げたのです。
今回は犬山城をとことん学ぼうということで、城下町散策から天守内部まで、たっぷり案内していただきました。
集合場所は犬山駅前にあるホテルミュースタイル犬山エクスペリエンスです。
ラウンジの部屋を借りて、幹事のあきおさんに受け付けをしてもらいつつ、参加者には犬山城のお城トレカを配りました。
室内には犬山城のドローン映像が流れていたり、こんなパネルが置いてあったりと、あきおさんとたかまる。さんによる完璧なおもてなしでした。
城下町を歩くということで、たかまる。さんには事前に資料を準備していただき、今回のルートが当時のどの部分にあたるかを古地図で説明していただきました。
「木戸跡」など天守見学では出てこない用語もありましたが、適宜説明していただきつつ、期待値がどんどん高まっていきます。
その後、通例となっている自己紹介をして、ガイドツアーに向かいます。
いよいよホテルを出て、ツアー開始です。
ちなみに犬山駅やホテルのあたりは総構えよりも外にあたります。県道27号線が総構えの堀跡にあたるので、駅から歩かれる際は意識してみてください。
ここからは写真多めです。
まずは「余坂の木戸」跡です。
たかまる。さんによれば木戸は全部で7つあったそうですが、そのうちのひとつで、いまもはっきりと道路がクランク状になって残っています。
城下町によくある「丁字路」の説明を聞きながら進みます。
いろんなお店が並んで観光客で賑わう本町通りを直行して大本町通りへ。
こっちは当時、武家屋敷が並んでいたそうです。
常満寺に犬山城の移築門があります。
松の丸の裏門とのことでした。
犬山城の移築門は多数残っており、以前ごましおさんが団員ブログにまとめてくれています。
こんなふうに誰かが未来への手紙のように書き残してくれていると、そのときはよくわからなくてもあとで「これがあれか!(語彙力......)」とめちゃくちゃ役立つので、みんなも調べたことや学んだことはどんどん団員ブログに書いてください。
ツアーに戻ります。
大本町通りをさらに犬山北小学校まで歩きます。この校門前、さらには運動場の一部が三の丸を囲う堀だったそうです。
堀幅はかなり広くて「止まれ」の「ま」のあたりまであったと、自ら示してくれるたかまる。さん。
そのまま現在、整備が進んでいる大手門跡へ。
奥に天守も見えてますね。
当時の堀や土塁のラインがわかるような公園になるそうです。
細い道を進んで川に出ます。
この新郷瀬川は江戸時代のものではなく、昭和に整備された川だそうです。
さらに坂を下ります。
事前に開催していただいた「城がたり」でも犬山城と城下町はかまぼこ状の台地、いわゆる「舌状台地」の上に作られていると説明がありましたが、こうして歩くと勾配がよくわかりますね。
この日は時間がなくて行けませんでしたが、ホテルインディゴ犬山有楽苑の駐車場近くに外堀の一部と思われる池があるそうです。
前半のラストは城とまちミュージアムです。
ここで城下町のジオラマを前に今日歩いてきたルートのおさらいなどをしました。
レーザーポインターで場所を示して案内してくださったのでわかりやすかったですね。
みんなで記念撮影。
最後に天守へ向かいます。
とはいえ、そのまままっすぐ向かうことはなく、犬山城が誇る鉄壁の防御構造、連続外枡形を堪能しつつ進みます。
ようやく本丸です。
近年、犬山城は全国にある多くのお城と同様に観光客であふれ、待ち時間が60分を超える日もあるなど、若干オーバーツーリズム気味です。
そこで今回は夕方の閉城間際に見学することであまり並ばなくていいようなスケジュールを組みました。
天守内でもたかまる。さんのガイドは続きます。
柱に残るノコギリや手斧の跡を懐中電灯を使って示してくださってます。
天守の外には石落としがついているのですが、じつはフェイクで内部には何もありません。
そういった細かい話をたっぷり聞けるので、本当に贅沢なガイドツアーでした。
犬山城の魅力のひとつでもある回り縁もいまは一方通行になってるんですね。
天守の屋根を支える化粧垂木が下層階は白漆喰で、最上階は漆喰が塗られていないのは知りませんでした。
こういう「言われなければ気づかない」ポイントをたくさん教えていただきました。
最後に天守前で記念撮影です。もう回り縁には誰もいません。
本丸を出てツアー終了です。
たかまる。さんにお礼を伝えて、懇親会場のホテルに戻ります。
その後、ホテルで2時間ほど懇親会を楽しみました。
古地図を片手に歩きながら、ガイドのたかまる。さんが「ここは(地図上の)どこかわかりますか?」と質問する――「ブラタモリ」さながらの城たびはとても楽しかったです。
ぼく自身、犬山の城下町を歩くのははじめてで、今回のルートも個人旅行なら絶対歩かないところばかりで、これが地元ガイドに先導していただく街歩きツアーのいいところですね。
今回のルートをGoogleマップに入れておきました。
(こういうルートを攻城団として共有できるようにしたいですね)
現在の形式の城たびを姫路城で最初に開催した際、ぼくは「好きのおすそわけ」というコピーを思いつきました。
それはガイドをつとめてくださった山鳩さんから姫路城への愛をとても感じたからです。自分が好きな姫路城のことをみんなに知ってほしい、だからガイドをするというのはぼくにとっての二条城も同じで、これこそが「どんなお城でも案内できる」プロのガイドではなく、団員同士でガイドしあえる城たびのコアコンセプトになると思いました。
今回のたかまる。さんはプロのガイドではあるのですが、犬山城専門のガイドという点ではまさにコンセプトにぴったりな人選で、たかまる。さんからぼくらへの「好きのおすそわけ」でした。
記事中に掲載した写真からも参加者が(おすそわけを受け取って)楽しんでくれている様子が伝わったと思います。
また前回のpriusイワさん、今回のあきおさんと、幹事をする団員の手際の良さが際立っていて、ぼくは当日ほとんど何もせずいち参加者として楽しませてもらっています。
もちろん幹事のハードルをあまり上げすぎたくはないのですが、幹事経験者が増えてきたことで事前の準備などのノウハウも共有しやすくなってきています。
ぜひ多くの団員が自分の地元で城たびを開催してくれるとうれしいです。
時間の関係で総構えのすべてを歩くことはできませんでしたが、事前の打ち合わせでは木曽川の鵜飼船に乗ってお昼を食べるプランもありました。
ちょっと高くなるのでぼくが採用しなかったのですが、15人以上集まりそうなら一日かけてたかまる。さんから教わるスペシャルな城たびを企画してもいいかもしれませんね。
そんなふうに同じお城でも二度三度と城たびが開催されていくと良いなと思います。
ではまた次の城たびでお会いしましょう。
ワタナベさんがレポートを書いてくれました。
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