この堀切は片薬研ともいえる形状をしており、本郭側はほぼ垂直に近い角度で立ち上がっています。まず、登れません。
春日城の二重大堀切の2本目は半分埋まっている状態であるが、堀切の幅は10m以上あり、恐らくは1本目同様、深く刻んでいたものと思われます。
康国寺の南側から墓地の横をすり抜けていくこの道は、この幅と傾斜のまま三の郭まで快適に上がれます。おそらく軽トラックによる荷揚げのための道と思われます。
城山の山麓にある康国寺は、居館跡であるといわれています。 康国寺から春日城へ上るには、山門に向かって左側に入っていく道を道なりに進むと、裏の墓地のわきを通って城山に上がれます。こちらの登城道の方がお勧めです。
今回は、この秋葉社の参道から登り始めましたが、崖を直登するような悪路でした。あまりオススメできません。 別で、軽トラックなら登って来れる道がありました。
尾根の上に広い削平地が現れます。神楽殿のような建物が有ります。一応、三の郭にあたる平地ですが、この先から急に防御の厳しさが増します。そういう意味では大手前の広場とも言える場所です。
三の郭堀切に続く竪堀です。尾根の側面を遮断するように真っすぐ斜面を下りていきます。
推定馬出郭から二の郭の秋葉社を見上げています。手前の高まりは土塁ですので、さらに手前には堀切が掘られていたと推定されます。現在は高さ5m程度の段差となっています。
春日城本郭の土塁は高さ3m程度あり、立木がなければ眺望も優れていたと思われます。その証拠に土塁の上には三角点が置かれていました。
春日城本郭の背後には、高さ15m、幅30mはある大堀切があります。しかも同様の規模の堀切が二重に切られている二重の大堀切です。 実は春日城の見どころは、ここまで来て初めてお目にかかれます。
登城口から急傾斜を登りきると、傾斜が緩やかになりますが、何段もの段郭が作られていて、必死の守りが見られます。
三の郭の城側には土塁がありその向こうには両側から竪堀が刻まれた土橋があります。しかしながら恐らくは秋葉社への参道のために土橋が作られたと考えるのが自然で、ここは堀切があり、木橋で渡ったと考えるのが自然です。ここには柵がめぐらされ、大手門に当たる門が有ったと考えられます。
三の郭と二の郭の間は徐々に傾斜がきつくなり、3段ほどの段郭が防御していますが、急に傾斜がきつくなる手前に1本、堀切が切られています。ここも土橋状になっていますが、ここも後に秋葉社への参道とするために土橋を設けたと考えた方がいいと思われます。
ちょうど尾根の高まりのような場所の周囲を切岸で削り、頂を削平して二の郭があります。現在では秋葉社の社殿があります。 50✖30m程度の広い郭で、北側には土塁が残ります。
二の郭側面です。人工的に斜面を削って、角が鋭角になっていることがわかります。
二の郭と本郭の間は5m程度の段差で鞍部があります。うっすらと見える地形かから推察するに、おそらく二の郭側の際に堀切が有って、本郭側にも堀切があり、この2つの堀切の間に馬出ともいえる郭が有ったと思われます。
春日城の本郭側の切岸です。かなり埋まっていますが、恐らくはこの切岸の手前には堀切が有り、確実に遮断されていたと思われます。
この城域では最高所にある郭であり、おそらく本郭と思われます。 20✖30mくらいの長方形をしていて、南側に土塁を設けています。
二重の大堀切を越えて小ピークを越えるとまたザックリと掘り切られています。背後は3本の堀切で守られていることになります。
3本目の堀切よりさらに尾根を遡って城の端を見極めようといたところ、30mほど先でもう1本、堀切を発見。春日城の背後は合計4本もの大堀切で守られていることになります。この先は自然地形となっているようでした。
3本目の堀切の幅も10m越え。堀底はかなり埋まっていると思われます。
康国寺や秋葉社の参道入り口からも離れた場所にこの案内板が建っています。もしかしたらこの案内板の建っている場所から城山に上がる道があり、それが大手道なのかもしれませんが、見たところ山に入る道が見当たりませんでした。
春日城がある城山は、春日地区の南側に有ります。望月側から見ても目立つ山です。
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