京極氏館跡から城址に向かって登っていくと、最初に出迎えてくれるのは竪堀群です。
土橋状の坂道が郭面から徐々に立ち上がって虎口へと続きます。
見ごたえのある規模の大きな遺構。
左のIV郭から右下のV郭を見下ろせるということは、上からの射撃を意図した縄張であるということです。
このような坂土橋がこの城の特徴の一つです。
ダイナミックな竪堀もこの城の特徴です。連続して掘られていますが、畝状と呼ぶにはやや間隔が離れていて、1本ずつの規模が大きいのが越前の朝倉氏系の畝状竪堀との違いですね。
主郭の背後は大きな堀切1本で断ち切っています。尾根の両側とも急峻でした。
背後の高いところが主郭になります。
弥高寺(やたかじ)は上平寺城、京極氏館跡と一体で国の史跡「京極氏遺跡 京極氏城館跡 弥高寺跡」となっています。明らかに城郭寺院という作りで、本堂跡には土塁がめぐらされ、虎口が形成されています。
竪堀も間違いなく寺院には不要な防御施設です。
上平寺城と似た、間隔が広めの畝状竪堀です。
最高所の郭の背後を大きな堀切1本で断ち切るのも、上平寺城と同じ作りです。
左の凹部から枡形に入り、左折して右上に進む形です。どうみても寺院の跡ではなく、城址にしか見えません。
左下から枡形に入り、左折して左上へ。右の土塁上から狙い撃ちできます。戦国末期に上平寺城の出城として改修されたのでしょう。
枡形を横堀がぐるりと囲んでおり、左の土橋を渡って奥の枡形に入ります。
池の跡はぬかるんでいました。
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