図書館で歴史の本を見ていたら、面白そうな題名だったので読んでみることにしました。江戸中期後期にかけて村落規模での集団的な行動が多かったようですが、前期は個人や家族の規模で別の大名領や家臣知行地に移動する事を「走り」と言って、その人を「走り者」と言っていたそうです。その移動距離はせいぜい50~60キロメートルの範囲が多く、元は同じ地域圏内での移動が多かったようです。この著書では江戸前期の細川忠興、忠利が治めた豊前国細川領を主な対象として走り者の頻出と権力側の対応について書かれています。江戸幕府が開かれ世間が落ち着き大開墾時代を迎え、一人でも多くの百姓を確保しておきたい権力者同士のやり取りが理解することが出来ます。走り者の返還申し入れがあったら返すが、なければそのままにしておくというのがその当時の慣例であったようです。江戸時代前期の支配者と被支配者の関係をより深く理解するのに適した著書だと思います。
タイトル | 逃げる百姓、追う大名―江戸の農民獲得合戦 (中公新書) |
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著者 | 宮崎 克則 |
出版社 | 中央公論新社 |
発売日 | 0000-00-00 |
ISBN |
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価格 | 248円 |
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