数ある光秀本のなかでもトップクラスに良かった。ただし内容が専門的な箇所も多いので、余り詳しくない方は図説くらいのを読んで基礎知識をつけた上で読むことを薦めます。
内容はほとんどの箇所でとても良い内容で、肖像画、惟任姓、出自についてなど、他本にはない一次資料に則った有力な説を提唱しています。
これを読まずして光秀は語れません。それくらい強く読むことを薦めます。
タイトル | 信長を操り、見限った男 光秀: 史上もっともミステリアスな武将の正体 |
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著者 | 乃至 政彦 |
出版社 | 河出書房新社 |
発売日 | 2019-09-26 |
ISBN |
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価格 | 1760円 |
ページ数 | 255ページ |
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三浦先生が書かれた「近世城郭の作事 天守編」に続き、今回は「櫓・城門・土塀」編を読みました。特に、城門、土塀については書いてあることのほとんどが初めて知る事でした。城門の種類ですが、薬医門は安土桃山時代だけで、高麗門は文禄・慶長の役で朝鮮半島での築城時に発明され、構造は薬医門と変わりませんが屋根が小さいので防戦上で有利、屋根が小さいので用材が少なくて済むなど、関ヶ原の戦い後、薬医門から進化した高麗門に取って代わられたそうで、現在城跡に残っているのは圧倒的に高麗門で、医薬門は少ないとの事です。また、関ヶ原以前の櫓門では石落がないので、櫓門の石落は関ヶ原以降の発明と考えられるとの事を初めて知ります。土塀についても、付壁塀、築壁塀など色々な種類があるそうで、天守、櫓以外に城門、土塀にも注目することにより、新たなお城巡りの楽しみを再発見させてもらえた一冊だと思います。
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