攻城団の各種お知らせ用のブログです。毎月のレポートや新機能のご紹介など、スタッフからのサイトに関するご連絡はここに書いていきます。
台湾に住む学生の方からこんな質問メールをいただきました。
要約すると、
という内容でした。
これ、たしかにわかんないというか、なんとなくわかったつもりになっているというか、聞かれてはじめて考えたのですが、こんなふうに回答しました。
こんにちは。
わたしは専門家ではないので、たしかなことは文化庁なり専門的な機関に
問い合わせたほうがいいでしょう。
わかる範囲でお答えすると、「現存天守」は「事実」であるため
「事実認定」されれば自動的に選ばれます。
江戸時代以前から残る天守を「現存」と呼んでいますが、
その事実が客観的に証明できれば「現存」となります。
これはおそらく現在の12から増えることはまずないでしょう。
一方の「国宝」ですが、これは国(文部科学大臣)が決めるものです。
重要文化財のなかから、とくに価値の高いものを選んでいます。
城の場合は築城年度や建築学的な観点で選ばれるようですが
まだ増える可能性はあります。
(「世界遺産」などもこちらの分類に入ります)
事実を前提にするのか、人が恣意的に選ぶのか、基準がまったく異なるので
ひとくくりにできる話ではありません。
参考になれば幸いです。
ようは「現存天守」はたんなる「事実」で主観的な評価は入らない(客観的な事実が証明されれば自動的に入る)けど、「国宝」(あるいはその前提となる「重要文化財」)は人が恣意的に選ぶものだから、基準がまったく異なりますという内容です。
「国宝」は「文化財保護法」によれば、このように定義されています。
第二十七条 文部科学大臣は、有形文化財のうち重要なものを重要文化財に指定することができる。
2 文部科学大臣は、重要文化財のうち世界文化の見地から価値の高いもので、たぐいない国民の宝たるものを国宝に指定することができる。
ちなみに「現存12天守」のうち、姫路城・彦根城・犬山城・松本城、そして2015年に指定された松江城の「国宝5城」以外の7城(弘前城・丸岡城・備中松山城・丸亀城・松山城・宇和島城・高知城)はいずれも重要文化財に指定されています。
なおこれは天守にかぎった話で、たとえば二条城の二の丸御殿は国宝に指定されていますし、ほかにも大坂城の大手門や熊本城の宇土櫓など、重要文化財に指定されている門や櫓はほかにもあります。
こんなふうに質問していただくと自分の知識が中途半端だってことがよくわかりますし、あらためて学ぶきっかけになるのでいいですね。これは小学生が夏休みの自由研究にするのにもいいテーマかもしれません。国宝と重文のちがいをスラスラ語れるとかカッコいい。
あとなんらかの建築遺構が重要文化財に指定されているお城を集めて「重要文化財」のバッジをつくろうと考えてたので、ちょうどいいかもしれませんね。
イベントページの表示順を開催される都道府県ごとに集約するよう修正しました。お城めぐりとあわせて訪問する際の参考にしてください。
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