お城の城内から外の敵に対して二方向以上から攻撃することを「横矢」(よこや)といいます。
横矢は城の防御の基本中の基本です。
これを知らなければお城は語れない?
今回は横矢について詳しく学んでいきましょう。
横矢(よこや)は、二方向以上から攻撃すること
横矢(よこや)とは、城内から外の敵に対して二方向以上から攻撃することを言います。
横矢は横矢掛かり(よこやがかり)とも言われ、二方向以上から攻撃することを「横矢をかける」とも言います。
横矢を掛けるには防衛線を凹凸にする必要があり、城の場合は石垣や土塁、堀などの塁線(るいせん)を曲げます。
横矢の代表的な形
近世の城の横矢の代表的な形は、城壁の隅を外側に突出させる出隅(ですみ)と、内側に折り曲げる入隅(いりすみ)です。
これを曲輪や地形にあわせて組み合わせて作っていきます。
敵に対して死角を出きるだけ少なくしていくことがポイントです。
様々な横矢
様々な横矢を順にご紹介します。
入隅(いりすみ)
城郭の隅部を内側に折り曲げるもの。
出隅(ですみ)
城郭の隅部を外側に突出させるもの。
横矢枡形(よこやますがた)
城壁に枡形(四角形の突出部)を設けるもの。
合横矢(あいよこや)
城壁に二ヶ所以上の突出部を並べて、その間に挟まれた凹の部分に両側から攻撃をしかけるもの。
左袖(ひだりそで)
合横矢で、城内から見て左側だけを残して右側をなくしたもの。
屏風折(びょうぶおれ)
城壁に三角形の突出状の折れがあるもので、形が屏風に似ている。
横矢隅落(よこやすみおとし)
城壁の出隅部を斜めに築いたもの。
斜めに対しても効果あり。
邪(斜、ひずみ)
城壁をゆるい凹面状にしたもの。
雁行(がんこう)
入隅と出隅を交互に繰り返したもの。
まとめ
城内から敵に対して二方向以上から攻撃することを横矢(よこや)といいます。
入隅と出隅が基本ですが、その組み合わせなどで様々な横矢のかけ方があります。
様々な城郭で、この横矢を探してみてはどうでしょうか。
ということで、横矢についてのお話でした。
じゃあね🖐️
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