城門には櫓門(やぐらもん)、薬医門(やくいもん)、高麗門(こうらいもん)、埋門(うずみもん)など形式によって種類がたくさんありますが、その他にも様々な形式の門もあります。
今回は、それらいろいろな城門と題して、棟門(むなもん)、冠木門(かぶきもん)、塀重門(へいじゅうもん)などを見てみたいと思います。
特殊な門
様々な城門と言っても、門そのものの構造はほとんど変わりません。
つまり、鏡柱(かがみばしら)、冠木(かぶき)、控柱(ひかえばしら)などです。
しかし、それらを省略した形式や特殊な形式の門がありますので、順番に紹介していきます。
棟門(むなもん)
鏡柱、冠木、控柱、扉のうち、控柱を省略した門が棟門(むなもん)です。
鏡柱と冠木の上のみに屋根をかける構造で、門が開いた状態では門扉が雨に濡れてしまいます。
また控柱がないため構造が不安定で、小さい門にだけ用いられていたようです。
冠木門(かぶきもん)
鏡柱、冠木、控柱、扉のうち、控柱と屋根を省略した門。
つまり、鏡柱と冠木の門のことを冠木門(かぶきもん)と言います。
冠木門は江戸時代には平屋建ての城門の総称でしたが、現在では鏡柱と冠木の門のことを指します。
扉が雨風にさらされるため、城門として使われることはあまりありませんでした。
残念ながら現存例はなく、いま建てられている冠木門はすべて再建されたものです。
塀重門(へいじゅうもん)
これはなかなか聞いたことないと思います。
塀重門(へいじゅうもん)とは、鏡柱、冠木、控柱、扉のうち、鏡柱と扉のみのものです。
ほとんど省略した非常に簡単な門です。
御殿の前庭への入り口などに設けられていました。
なぜこのような簡易的な門になったかというと、旗指物(はたさしもの)を背中に差した騎馬武者が冠木に当たらないように通るためです。
まとめ
城門にはさまざまな種類の門があることが分かりました。
なかなか見る機会がない門もありますので、お城巡りにお出かけの際はこれらの門も探してみてください!
ということで、いろいろな城門というお話でした。
じゃあね🖐️
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