彦根城
彦根城

[滋賀県][近江] 滋賀県彦根市金亀町1-1


  • 平均評価:★★★★☆ 4.15(6位)
  • 見学時間:1時間51分(5位)
  • 攻城人数:5773(2位)

馬屋

彦根城には馬屋が残っています。
全国にもこれだけ大きな馬屋が現存していることはなく、とても珍しいため国の重要文化財に指定されています。

場所は本丸への入口の手前で、二の丸佐和口多聞櫓の北側に隣接しています。

中に入ってみましょう。
いきなり馬(もちろん偽物です)がいて驚きます。

ここには21頭の馬をつないでおけるようになっていて、いつも藩主の馬が十数等つながれていたそうです。

馬屋
 馬屋は、二の丸佐和口多門櫓のすぐ北側に位置するL字形をした建物で、北側に潜戸をつけた門があり、内部には、21もの馬立場・馬繋場が設けられ、東端には馬を管理する小部屋が付けられています。
 屋根は、柿葺(こけらぶき)で、壁は、上を大壁とし下を簓子下見板張(ささらこしたみいたばり)となっています。
 この馬屋には、常時藩主の馬十数頭がつながれていました。
 建立年代は明らかではありませんが、元禄年代(1688〜1703)頃と考えられています。この馬屋は、全国の近世城郭内に残る大規模なものとして、他に例がなく昭和38年7月1日に重要文化財に指定されています。
馬屋
 藩主の馬などを常備した建物。この建物はL字形をしており、佐和口門櫓に接する東側に畳敷の小部屋、対する西側近くに門があるほかは、すべて馬立場(うまたちば)と馬繋場(うまつなぎば)となっている。21頭もの馬を収容することができた馬屋は、さらに南側に伸びていたようであるが、現在は復元されていない。全国の近世城郭に残る大規模な馬屋として例がなく、国の重要文化財に指定されている。
Umaya (the stable)
This was an L-shaped plan stable for keeping 21 horses of the lord constantly. Most of the space of this building is for keeping the horses standing by and hitching, except the east side of the stable with a tatami floored small room which borders on Sawaguchimon Yagura turret and the gate, near the west side of it.
Originally this stable was considered that expanded toward the south, but it has not rebuilt yet. This is the only extensive stable in Japan still existing which is designated as a cultural asset of national importance.
重要文化財(建造物)彦根城馬屋
 彦根城は、井伊家代々の居城で、慶長(けいちょう)八年(一六〇三)より築城に着手し、元和八年(一六二二)に城の姿が完成したといわれます。
 この馬屋の建立年代は、やゝ下(くだ)って、元禄(げんろく)時代の末頃(一七〇〇)と考えられています。
 明和(めいわ)四年(一七六七)に近くの櫓(やぐら)(佐和口多聞櫓)が焼け落ちたとき、馬屋の一部が焼け、その部分の再建には馬屋の一部を縮小するとともに、こけら葺(ぶき)の屋根が桟瓦(さんかわら)葺にかえられました。
 また明治年間には、門から南側の建物がこわされ、残った部分も馬繋(うまつな)ぎのかまえがほとんどなくなっていました。
 昭和四十一年から同四十三年にかけての解体修理によって、二十一頭の馬を繋ぐかまえにもどされ、屋根もこけら葺になりましたが、下図のように門から南の部分は、当初の姿にもどすことはできませんでした。なお門番部屋の南は古図に「コシカケ」とあり、下級武士のたまり場だったようです。
 このように城内の馬屋が今まで残っている例は、他でみられないめずらしいものであります。
 昭和四十三年九月記滋賀県教育委員会
彦根市
彦根市教育委員会
   

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